阿星山

−国宝の古刹2寺を結ぶ、湖南の歴史ハイク−

   
   

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山行概要

日 程
2002年12月25日(火)
山 域
金勝アルプス
天 気
晴後雨
メンバー
単独
コースタイム
長寿寺=0:45=登山道入口=0:25=阿星山=0:10=平甲生活環境保全林=0:10=大看板=0:25=常楽寺【1:55】

記録文

 阿星山はあまり有名ではないが、実は湖南では最高峰の山。山麓に国宝級の古刹を2つも抱え、山自体も昔は山岳仏教の舞台であった、なかなかにしぶ〜い山である。
 半日程、時間が取れたので、京都からほど近いこの阿星山に向かうことにした。草津線の石部駅で下車。ここ石部町は東海道53次のうち、51番目の宿場町があったところ。駅前にそれを思わせる広場もある。駅前から町営の町内循環バス「めぐるくん」に乗り込む。このバスは250円均一で町内を回っている。バスは住宅地の中を丁寧に回っていくので、時間はかかるが、それでも登山口となる長寿寺までは20分余りで到着。
 バスを降りると張り詰めた冷気に思わず身が引き締まる。まずは長寿寺に立ち寄る。

長寿寺本堂(国宝)

 落ち着いた林の中に国宝の本堂が佇む。何とも渋い構図に寒さを忘れてしばし見入る私。堂内の観賞は事前の予約制のため、できなかったのは少々残念。

 寺の前から山に向かっていく車道を進む。大きく迂回しているので、ショートカットの道をたどった方が早いが、地図を持ってないのと、急ぐ旅ではないので、おとなしく車道を進む。けっこう登ったなと思った頃、駐車場と阿星山への道標が今日初めて現れる。これに従い、ダートに入ると、さらに道標が立っており、林の中へ導いてい た。やっとここから山道となる。と言っても、ずっと階段が続く。「石部町さん、整備しすぎですよ。」とボヤきながら登るが、周りの笹の下生えの林は、なかなかに気持ちの良い光景で、一気に稜線へ出た。大岩を巻いて、さらに階段を登ると、展望台への分岐、そして帰路となる常楽寺への分岐を分け、最後の急登となる。

阿星山山頂

 何とピーク付近には巨大な鉄塔が3基も建っていた。ピークは展望なし。片隅に半分埋もれた状態の二等三角点を発見。何ともひどい扱いである。寒いし、景色も鉄塔しか見えないので、とっとと下山。先程の分岐を常楽寺方面に向かう。

ピークから常楽寺への分岐付近

 明るい林の中、なおも続く階段の斜面を駆け下りると、簡易舗装の車道に出合う。ここが平甲生活環境保全林。

三上山を望む

 ここからは前方が開け、三上山が真正面に見える。琵琶湖を挟んで比叡山や比良の山並みも確認できるが、下り坂の予報どおり、さっきから急に曇ってきて、輪郭しかわからない。

 この車道をどんどん下ると、大きな看板のあるゲートに出る。車ならここまで入れるようだ。再びダートになった車道をなおも下ると、しだいに沢沿いの暗い林の中のルートとなる。常楽寺はもうそこかなと思いながら歩くと、急に林が切れ、今まで歩んできた沢は立派な親水公園にとりこまれていった。常楽寺はこの公園に隣接してい た。

常楽寺の本堂と三重塔(ともに国宝)

 拝観の前に、いったんバス停で時間を確認してから、のんびりと境内へ。国宝の本堂と三重の塔が並ぶ様にすっかり感動し、何度もシャッターを押してしまった。

 バスの時刻まで誰もいない境内でボーッと休む。バスに乗ったとたんに、雨が降り出すという、何ともタイミングの良い山行。半日の時間つぶしには最適のコースだっ た。

参考タイム

12/25長寿寺 09:3010:15 登山道入口 10:2010:45 阿星山 10:5011:00 平甲生活環境保全林 11:0011:10 大看板 11:1011:35 常楽寺

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