台高:薊岳・明神岳

台高:薊岳・明神岳


【日 程】平成6年1月8日(土)
【天 気】快晴
【人 数】男2人
【コース】近鉄榛原駅=BUS=大又=1:35=小屋ノ尾ノ頭=0:40=薊岳=1:05=三ツ塚(明神岳ピストン20分)=0:10=明神平(水無山ピストン20分)=0:55=林道終点=0:45=大又【5:50】

【記録文】
 早朝の榛原駅からいつものバスに乗りこむ。明神平付近を公共交通機関で日帰りをしようと思ったら、まずこの便に乗らないと不可能である。また、霧氷シーズンでもあるためか、車内はかなりの賑わいである。
 まだ十分に日が当たらない大又を出発。笹野神社の脇から小道を拾い、まずは薊岳を目指す。日当たりのせいにもよるが、陰気な植林帯の登行である。完璧なド快晴なのだが、気温はさっぱり上がらない。故にほとんど休憩らしい休憩を取らないまま、大鏡山付近まで登ってしまった。地図にある大鏡池は確認できなかった。多少はゆるやかになった稜線を進む。いつしか周囲は明るい自然林になり、待望の霧氷も現れ始める。薊岳の直下でグイッと登る辺りから積雪も急に増し、スパッツなしでズボラをかました酬いを受ける。最後は狭い岩尾根となったが、アイゼンがいるほどのことはなく、雌岳にまずは到着。写真を撮って、とっとと雄岳へ。ここも岩峰となっている。ザックを注意深く下ろし、周囲の山々に目をやる。中でも白鬚岳と大峰の大普賢の立派な山容が目立つ。特に白鬚はつい一月前に風雪の中を登ったばかりであるので、感慨もひとしおである。


薊岳(ピーク手前から)薊岳(ピーク手前から)

 寒さに耐え切れなくなって、渋々と出発。薊岳から前山を経て台高主稜三ツ塚までの区間は、薊山頂からの景観を押しのけて、本日のハイライトであった。何と行っても周囲の自然林が美しすぎる。融けかけた霧氷の残光がキラキラと煌く中、大はしゃぎで進む我々であった。新緑や紅葉の時期に歩いてみたいと思っているのだが、中々再訪を果たせていない。(H12.5現在)
 三ツ塚からは明神岳をピストンする。山にとってはどうでもいい話だが、薊岳は「近畿の名山100」に、明神岳は「関西百名山」にそれぞれ選ばれている。私の個人的な印象では、山の格では断然、薊岳の方が上だと思う。明神岳が薊より勝っている点は台高主稜に位置していることと、標高が若干高い位か。まあ、明神岳はお膝元に明神平を抱えているので、抱き合わせの勝利といったところか… 明神のピークも樹林帯の標識だけがある何の変哲も無いものだった。

三ツ塚付近から明神平を見下ろす三ツ塚付近から明神平を見下ろす

 三ツ塚に戻り、眼下に広がる明神平に下っていく。約8年前に明神平〜高見山をやって以来の再訪である。若干俗化したような気もしたが、それでも関西の山では第一級のエリアであろう。平に降りたって振り返る薊の姿が秀逸だった。

明神平から薊岳を振り返る明神平から薊岳を振り返る

 まだ日没まで余裕があり、連れがまだ登っていないということで、水無山に登ることにする。展望の無いことは十重承知していたが、まあ、トレ代わりだ。ピストンを終えて平に戻ると、日はだいぶ傾いてきた。さあ、大又へ下ろう。充実した山旅の感想を言い合いながら、朗々と下る。林道の途中で日没となった。運の良いことに大又まで林道を半分位歩いたところで、車に拾ってもらい、大和上市駅まで送ってもらった。


   

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