恵那山

恵那山


富士見台から振り返る恵那山 富士見台から振り返る恵那山


日 程1992年5月2日(土)〜3日(日)
山 域中央アルプス
メンバー男3人、女1人
コースタイム5/2 JR中津川駅=TAXI=黒井沢登山口=1:40=野熊ノ池=1:25=恵那山頂小屋C.S.(恵那山往復15分)【3:20】
5/3 C.S.=2:00=大判山=0:30=鳥越峠=0:30=神坂峠(富士見台往復60分)=0:55=強清水=1:05=霧ガ原【6:00】

 5/2 曇り
 新幹線、中央線の鈍行を乗り継ぎ、中津川へ。夜行で登らなくてよいのが嬉しい。タクシーで一気に黒井沢の登山口に入り、のんびりと歩き出す。私以外の3人はこの春就職したばかり。久々の山の空気を存分に味わっているようだ。
 荒れた林道がつきると、本格的な登山道となる。なかなかの急登で汗が一気に噴き出す。道が沢沿いになり笹が多くなってくると、野熊ノ池は近い。小雨が落ちてきたので、池畔にある避難小屋に逃げ込み、ここで昼食をとる。
 何とか雨も止んだので、行動を再開、すぐに稜線歩きとなり、恵那のおおらかな山容が望めるようになる。それもつかの間、登山道はピークの南側を巻くように進む。この辺り針葉樹林の森の中を巻いて行く感じは奥秩父での彷徨を思い出す。
 ひょっこりと山頂の一角、小屋が建つ小平地に登りつく。小屋横の雪原にテントを設営し、夕暮れ近い山頂へ。白一色の山頂は唯一祠だけが自己主張していた。


恵那山頂の祠の前で 恵那山頂の祠の前で


 夜は小雪が舞い、かなりの冷え込みだった。

 5/3 快晴
 4時起床、5時過ぎには歩き出す。昨日登ってきた南側と違い、この頂上北側はかなり雪が深い。雪の締まった辺りを捜しながら、慎重に進む。あのなだらかな頂稜部が途切れると、一気の急降下が始まる。雪が深いおかげで、アイゼンは必要ないが、一度はまると中々足が抜けない。誰かがはまるたび歓声をあげながら、にぎやかに下る。
 急降下が落ち着くと、細かいアップダウンの稜線歩きがしばらく続く。ところどころ崩壊している部分があり、注意して進む。まとまった登り返しをこなすと大判山。振り返って見る恵那山の立派さよ。まさに名山の名に相応しい。この辺りまで来ると雪はすっかり消え。笹原の中の見通しの良い道が続く。正面には常に、中ア、御岳を見ながらの豪華なコース。これにも飽きてしまったら、首を少し右に振れば、今度は南アのジャイアンツが勢揃いときているのだからこたえられない。


鳥越峠付近から中央アルプスを望む 鳥越峠付近から中央アルプスを望む


 鳥越峠を直進し、神坂峠へ。古代東山道に思いをはせる。ここにザックをデポし、富士見台のピストンに向かう。富士は見えないマヌケな富士見台だが、そんなことは気にならないほど展望が素晴らしい。全山笹原で視界は全快。中ア、南アら千両役者がいるがやはりここでの主役は恵那。正直言って昨日ピークに立ったときにはあまり嬉しさを感じなかったが、今富士見台から眺める恵那はほかのどの山よりも立派に見え、登頂の喜びが激しく沸いてきた。
 富士見台からは、万岳荘経由で神坂峠へ戻る。車で上がれるためか、山荘周辺は観光客で溢れていた。
 ザックを回収し、強清水へ下る。九十九折れの林道を串刺しにするような山道を駆け下りる。強清水でタクシーを呼んでもよかったのだが、みんな元気なのと、素晴らしい山行の余韻を味わおうということで、霧ガ原まで歩くことにする。
 ずっと車道歩きだが、周囲は新緑が見頃となっており、山行は爽やかにフィナーレとなった。

 翌日は木曽路を歩く予定だ。


   

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