−2度目の職場山岳部山行 テント泊にグレードアップし、百名山の一角を攻略! −
山行概要
2008年8月9日(土)〜10日(日) | ||
北アルプス | ||
♀3名(S、T、Kさん)、♂3名(O君、Wヒロシ(I.ヒロシ+F.ヒロシ)) | ||
コースタイム | アルプス平=0:20=地蔵ノ頭=1:35=中遠見=1:55=西遠見=1:35=五竜山荘C.S.【5:25】 | 五竜山荘C.S.=0:40=五竜岳=0:40=五竜山荘C.S.=3:15=唐松岳=1:45=八方池=0:35=八方池山荘【6:55】 |
記録文
諸事情により、Wヒロシ以外のメンバーの顔出しできません。ボカシ入ってます。ご了承ください。(笑)
昨年10月にひょんなことから実行された西穂独標〜焼岳縦走に味を占め、同じメンバーで夏のアルプスをターゲットに。ハイシーズンの山小屋泊は自殺行為なので、メンバーに寝袋を購入させ、テント泊へ。徐々に山の世界へ引き込んでいってるな〜
直前に気心知れたI.ヒロシの招聘に成功。非常に心強い限り。
8/9 晴れ後曇り
京都を午前1時過ぎに出発。前回と同様、私は出発直前まで宴席に参加しており、すっかり良い調子で、エルグランドの後席で爆睡(ワガママすぎる)
松本平には午前5時頃に進入。白み始めた空にアルプスの山々が浮かび、期待が高まる。一転、深い霧に包まれた佐野坂を越え、白馬村に入ると再びガスが切れ、6時前に予定通りテレキャビンとおみ駅のあるエスカルプラザに到着。
テレキャビンの始発は6時半。10キロ以上で荷物代200円必要だが、重量オーバーは冷凍肉持参のI.ヒロシと5人用テントを担いだ私のみだった。
テレキャビンに揺られること8分間。標高1500mオーバーのアルプス平駅へ。
ド迫力の展望に一気に目が覚める。Sさん持参のおにぎりによる朝食で準備万端スタート。
8時からの営業でまだ動いていないリフトに沿って登っていく。しかし、覚悟していたが、暑いなあ…
標高1670m余りということだが、日陰無く暑すぎる。ここまでわずか20分ほどの登りだったが、汗が噴き出す。
道は完璧に整備されているが、階段の急登が続く箇所あり、かなり手強い。この暑さと寝不足のためか、調子の悪い者もいた(私は二日酔いでグダグダ。問題外。)ので、ここで荷物の調整と先頭を爆走気味の娘からI.ヒロシにチェンジし、事態の打開を図る。
まだ南峰は見えない。
I.ヒロシの老獪・絶妙なペースメイクでようやくピッチが落ち着きだす。さすがベテランの妙。
小遠見山はパスして先を急ぐ。
着実なペースで、五竜がしだいに近づく。
遠見尾根は小、中、大とギャップを越えるごとにアップダウンがあるので、なかなか八方尾根のように簡単にはいかない。ビギナーズには少し厳しかったかなと、ちと反省。
池の畔を通過。登山道はピークのすぐ下を巻いている。
池の半分以上は残雪で埋まっており、クールダウンには最適。みな干からびていただけに、腕を氷水に浸けて大喜び。
西遠見からすぐにヤセ尾根となり、ザレに注意しながら鞍部まで下る。(写真は鞍部直前)
鞍部から白岳への急登が始まる。尾根の最後に一番急な登りが控えているとは心憎い限りである。(私は遥か15年前にこの尾根を登っているが、当然ながら、記憶が全く無い…)
遥か遠くに見えた五竜の勇姿も今ではご覧のとおり。
鎖場自体はヌルかったが、急登がやっぱりきつい。付いて行くのに必死の私。
しんどいけど、爽快感抜群! ぐいぐい高度を上げていく。
やっとアルプスの主稜線へ到達。五竜最高!〜 眼下には五竜山荘の姿も。テント場の適地が残り少なそうだったので、ここでWヒロシが先行、先住者の協力も得て、何とか小屋に一番近いところで2棟隣接して張れた。
手前の2基が我々のテント(ライトエスパース4〜5人用、ステラリッジ2)。しかし、エスパースは「ライト」とは言え、10年以上前の代物で、重かった。軽い4人用テントが欲しい〜(何と実戦投入も10年振りである。)
ここで問題発生! 何と娘の一人が寝袋とダウンジャケットを間違えて持ってきた事実が判明。一つの寝袋で2人寝る羽目になってしまった。せっかくのテント泊の意味が…(今晩の五竜山荘は「布団1枚に2〜3人」の貼紙がしてあった)
完全にネタとしか思えない。夏山で良かった。
夕食はI.ヒロシが苦労して荷揚げした近江牛と何故かオージービーフのコラボ。油が跳ねまくり、フライパンを持つ私は何度も絶叫を上げてしまうが、標高2400mでの焼肉は最高!!! 5人(K嬢は体調不良で無念の辞退)で計1.5キロを食べ尽くした。
夜は満天の星空が眺められるはずだったが、半月があまりに明るく、星の輝きはもう一つだった… 残念!
8/10 晴れ後曇り
4時過ぎ起床。4時に目覚ましで起きるつもりが、周囲のざわめきで何とか大事に至らずにすんだ。
まずは五竜ピストンに向かう。が、Sさんが昨晩全く眠れなかったとのことで、無念のテントキーパーへ。頂上アタックは5人となった。
出遅れ気味の我々は、ハイピッチで飛ばす。空荷で快適。
何度見ても良いです。
メンバーのテンション急上昇! 心配した岩場も快調に越えていく。
ピークへの最後の岩場を突破! 背後は、昨日苦労して登ってきた遠見尾根。
いや〜 やりました。前回は八峰キレット縦走を控えていたので、あまり感慨はなかったのですが、今回はけっこう達成感あります。
鹿島槍に思いを馳せるWヒロシ。定番の光景。これを見てしまうと、どうしても足がキレット方面に向いてしまう。
20年以上遠ざかっているので、無性に登りたくなってきた。
キレット方面に向かいたい気持ちをグッと抑えて、テントへ戻ることに。
足元は明るくなったので、岩場の下りも問題なし。
高速下山完了。Sさんは爆睡していた。
気の毒だが、Sさんを叩き起こし、テント撤収&朝食準備。小屋前のベンチで優雅に朝食タイム。お茶漬けで軽めの目論見が、何故か昨日の残りのビビンバが登場し、勢いあまってオージービーフも登場しかけたので、慌てて押しとどめる。
居心地が良くて、いつまでも居てしまいそうなので、半強制的に出発。
ここからは私も未踏ルート。何かヤバい岩場があるって聞いたけど、まあ何とかなるでしょう。
気持ち良過ぎます。
昨日出発したアルプス平からは尖りきって見え、一部ビビってた人がいた大黒岳だったが、縦走路は越中側を巻いており、何時の間にか通過していた。
全体的に信州側は風が通らずまるでサウナのようだが、越中側は涼風が吹き抜けている。このため、ルートが信州側に移るとパーティ内でブーイングが発生する状態に…
振り返ると五竜が雄大すぎる。だいぶ進んできた。
最後の岩場の登りに備えてここで大休止。みなアルプスを満喫。個人的にも久しぶりのスカッとしたアルプス縦走に溜飲が下がった。
しばらくは砂礫のジグザグ登りを繰り返し、岩場に近づいていく。
青空を掴むような岩場の登り。五竜からは全て登りになるため、我々初心者パーティでも難なく攻略可能。
簡単な岩場を一つやり過ごすと「転落多発」の看板が…
我々登りの者は何の問題も無かったが、下りになると少しヤバいところがあるのかも。
唐松までの最後の関門。多少高度感はあるものの、これまでの岩場で慣れたのか、みな余裕を持って突破。前回のように手取り足取りナビをすることもなかった。
小屋は大規模改装中だった。
男らしく? 半そで半パンを通した私は全身火傷状態。我慢できずここで缶ビールに手を出す。
イッキ飲みしてから唐松のピークへ向かう。
縦走完了。Wヒロシは3年振りの登頂。さらに個人的には日本海から針ノ木・蓮華岳までのトレースがつながり感無量。
小屋に戻り、今度は生ビール(800円)へ。下山する八方尾根をナメまくっている。
さあ、後は降りるのみ。酔っ払った私は歌を歌いまくって、下から次々と上がってくる他の登山者から失笑されていた…
八方尾根の上部でちらっと姿を見せてくれた。3年前に歩いたが、完全に見掛け倒しだった。
私の千鳥足に幻惑されたか、途中O君が捻挫するというアクシデントもあったが、大事には至らず、順調に下山。
無事山行完了。お疲れ様でした。
キモすぎるおっさん2人。登り便のカップルから失笑の嵐…
クワッドリフト2基とゴンドラを乗り継ぎ、八方山麓へ。めっちゃ暑い〜
タクシーでエスカルプラザに戻り、すぐ近くの去年できたばかりの白馬龍神温泉「おぶや」に移動。源泉かけ流しのお湯に全身火傷状態の私は絶叫しながら入浴。
私とO君は併設食堂のピッチャー2杯で昇天。またもや運転をSさんにおしつけて京都まで沈没。エラいすいません。
あ〜おもしろかった。みなさんありがとう。
参考タイム
8/9 | アルプス平 7:10 ⇒ 7:30 地蔵ノ頭 7:40 ⇒ 9:15 中遠見 9:20 ⇒ 10:20 大遠見 10:20 ⇒ 11:15 西遠見 11:30 ⇒ 13:00 白岳 13:00 ⇒ 13:05 五竜山荘C.S. |
8/10 | 五竜山荘C.S. 4:45 ⇒ 5:25 五竜岳 6:05 ⇒ 6:45 五竜山荘C.S. 8:10 ⇒ 11:10 唐松岳頂上山荘 11:20 ⇒ 11:35 唐松岳 11:45 ⇒ 12:00 唐松岳頂上山荘 12:30 ⇒ 14:00 八方池 14:05 ⇒ 14:40 八方池山荘 |
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