伊勢参宮本街道その7(榛原〜山粕西)

−本街道でも屈指の山深い区間を突破! アップダウンの多い難コースを突破!

山行概要

日 程
2021年2月13日(土)
山 域
伊勢参宮本街道
天 気
晴れ時々曇り
メンバー
単独
コースタイム
近鉄榛原駅=0:10=墨坂神社=0:20=御井神社=0:25=高井=0:45=諸木野=0:30=石割峠=0:35=不動橋=0:15=黒岩=0:30=山粕峠=0:20=山粕西【3:50】

記録文(写真はクリックで拡大)

 先週で伊勢街道をコンプし、参宮本街道に集中する。伊勢街道は、交通の便が非常に良く、計画を立て易かったが、この本街道は榛原以降、約5日行程先の多気まで、電車が並行して通っておらず、プランニングはひと工夫が必要だ。
 榛原から17km先の山粕集落に、榛原、名張駅双方から定期バスが通っており、多少出発は遅くなるが、日帰り可能である。もう少し距離を伸ばしたかったが、やむを得ない。

 枚方を7時過ぎに出発する。いつもよりのんびりなのは、山粕西から榛原駅に向かうバスの始発が9時25分までないからである。下道をのんびり走り、山粕西のバス停には、9時前に到着。超ド田舎で、車は路肩に止め放題だ(笑)… しかし当てられるのも嫌なので、念のため、脇道に入った路側帯に車を止めて、ゆっくり準備をしながらバスを待つ。
 定刻通りバスがやって来る。乗客は私一人だ。うつらうつらしながら乗車すること約40分ほどの乗車で、前回のゴール地点である近鉄榛原駅に到着。
 駅前のコンビニで軽く補給してから出発。東に進み本街道に合流すると、右折し、赤い橋で宇陀川を渡ると、目の間に墨坂神社が建つ。

墨坂神社 10:25

 墨坂神社は、猛威を振るった大和のはやり病に心を痛めた第10代・崇神天皇が、この疫病を鎮めるため墨坂の神と逢坂の神を祀り創建されたもので、この記述は古事記や日本書紀に記され、日本最古の健康の神を祀るとも言われている。
 神社を後に、しばらくR369に沿って進む。

奈良県最古の道標 10:41

 宇陀川本流と別れ、内牧川沿いに進むようになった辺りの路傍に石標が建っており、「右 いせみち 左 やまみち」、「寛文4年(1664年」と刻印されている。

御井(みい)神社 10:48

 さらに内牧川沿いに進むと御井神社が建つ。「延喜式神名帳」にある「御井神社」に比定される社で、創建年代は不詳。この地の豪族山辺氏の配下の御井氏(三井氏)の氏神であったとみられる。
 「大和志」に「檜牧村ニ在リ、今食井明神ト称ス」とある。食井(けい)明神とは食物主宰の神で、「気比」とも記され、当社の棟札や石燈籠のほとんどが食井と記されている。

高井集落入口 11:13

 榛原から1時間ほど歩くと高井集落に到着。かつて三郎ガ岳室生古道を歩いた際にも来たことがある馴染みの集落だ。
 高井のバス停から、「仏隆寺」や「石割峠」の道標に導かれ、左折する。

仏隆寺との分岐 11:19

 伊勢本街道は、右手の急な坂道を進む。一気に山深くなる。コンクリの細道をひたすら登って行く。迂闊にも千本杉は見逃してしまった…

道標の建つ分岐 11:30

 ひとしきり登ると、いきなり目の前が開け、「右 いせみち」と記されている。道標に従い、右手に進む。細道はさらに山中に進んで行く。

諸木野集落 12:00

 関所跡を通過すると、「よくぞこんな山奥に…」というところに集落が現れた。これが諸木野集落である。集落内に仏隆寺の分岐を示す道標が建っている。集落を通過すると、愛宕神社が高みに建っており、集落が一望できる。
 さらに奥に進むと山道となり。三郎ガ岳への分岐を左に分けると、道幅は狭まり、本格的な登りとなる。

石割峠 12:30

 足場も悪く、なかなか神経を使う道だ。登山をやってない方には、少々キツいかも…
 けっこうシゴかれて、峠に到着。体から湯気が立ち上るほど汗をかかされた。
 峠の標高は695mで、伊勢参宮本街道で一番標高の高い箇所らしい。

山中の道標 12:36

 休憩せず下り始める。足元がホンマに岩ゴロゴロで悪く、慎重に下る。「右 伊勢 左 原山」と記された古い道標がある分岐を右に進み、さらに下って行くと、車道に合流し、上田口の集落に降り立った。「オトバヤの滝」などを眺めながらぼんやり進んで行くと、この先に、専明寺があるようだが、私は1本下の道を歩いてしまったようで、スルーしてしまい、気が付けば県道に合流する血原橋までオーバーランしていた…
 血原橋で右折し、胎の川沿いに南へ進むと、不動橋があり、ここで県道を離れ左手の細道に入り、再び登り道となる。

宮城への分岐からの住塚山 13:35

 黒岩集落に登り着き、さらに山中へ進む。山粕と宮城へのルートが分かれる分岐からは、正面に住塚山が大きい。
 分岐から右に、山粕への峠道に入る。「道間違えたか?」と思うほど、広大な草原を進んでいくが、峠の直前で山中に入る。

標識だけがポツンと建つ山粕峠 13:50

 標識650mの山粕峠目指して本日最後の登りをこなすが、黒岩集落で既に580mあったので、石割峠の登りとは雲泥の差であり、楽勝で到着。

山粕宿に到着 14:02

 山粕峠の下りも楽勝。一気にR369に再合流。そこは山粕宿の入口だった。
 距離は短いながら、街道歩きにしてはアップダウンの激しいハードなコースだった。






参考タイム

2/13近鉄榛原駅 10:1510:25 墨坂神社 10:2510:45 御井神社 10:5011:15 高井 11:1512:00 諸木野 12:0012:30 石割峠 12:3013:05 不動橋 13:0513:20 黒岩 13:2013:50 山粕峠 13:5014:10 山粕西

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