早池峰

−東北ピークハント連戦の大本命 見込みどおりの名山でした−

   

山行概要

日 程
1989年8月23日(水)
山 域
北上山地
天 気
晴れ後曇り
メンバー
単独
コースタイム
JR花巻駅=BUS=河原ノ坊=0:30=頭垢離=0:20=打石=0:25=早池峰=0:30=剣ヶ峰=0:20=小田越分岐=0:50=小田越(薬師岳往復75分)【4:10】

記録文

 アプローチの様子は、「みちのくひとり山旅1989」をご覧ください。

 バスが河原ノ坊に着いたのが7時過ぎ。早朝から立ちこめていた濃霧もいまは消え去り、頭上には早池峰の雄大な姿が浮かび上がってくる。はやる気持ちを押さえ、登山届を提出してから出発する。
 ルートは最初、コメガモリ沢に沿って進む。爽やかな樹林帯の中の緩登で、自然とピッチも上がる。『そろそろ1本かな』と思うころ、頭垢離に着いてしまい、拍子抜けする。

頭垢離から見上げる早池峰

 雲ひとつない快晴のもと、遥か頭上に早池峰が聳える。『早く来い』と手招きしているよう。
 頭垢離の水場は最高。冷水がほとばしる。ここでしばしの間、息を整える。

 ここから道は沢筋を離れ、『御神坂』と呼ばれる岩尾根の急登になる。快調に飛ばし、つかむように高度を上げる。背後の薬師岳が同じ高さに見えるころ打石に到着。見渡せば周囲はすべてハイマツのグリーン、その上に様々な表情をした巨石の群れ。まるで日本庭園のようだ。
 ほれぼれしつつ、登行を再開。依然としてルートは岩尾根のジグザグ道で浮石に注意。黄色プレートに付けられた番号(1〜100まで付けられている。100が山頂)もどんどん増え、まるで天をもつかむ勢い。打岩から1本弱で山頂にたどり着く。

待望のピークにて

 期待に違わぬ大展望。一際目を引くのは岩手山。『秀麗』という形容がぴったりである。眩しく反射して自己主張している太平洋もまた捨て難い。これには『茫洋』をあてようか。長年恋い焦がれたピークでのひとときは、ピークハンターが一番、喜びを感じる時である。そして、そこから他の名峰を眺める時に、ピークハンターは新たな『宿題』を背負うのである… まあとにかく、展望が良かったんです。

 余勢を駆って剣ヶ峰をピストン。途中のお田植場は花咲く楽園。もう8月も末だというのに花が多い。お目当てのハヤチネウスユキソウもしっかり咲いている。小田越への分岐を通り過ぎ、剣ヶ峰ヘはハイマツの密生した尾根を行く。急に踏跡程度になり、人影も皆無となる。剣ヶ峰のピークは赤とんぼが乱舞。太平洋がさらに近づき、遠野の里もすぐ眼下… こうしてみると、大阪からよくもまあはるばるやって来たもんです。充分展望を堪能した後、来た道を戻り、小田越分岐へ。ここから小田越へは鎖場、梯子もある急降下。

小田越への下りの途中で

 展望も良く、花も多い贅沢な下りである。夏の強烈な日差しをジリジリと受けながらも、軽快に下る。樹林帯に突入すれば、小田越はすぐそこ。

小田越からの早池峰

 小田越にはでっかい鳥居があり、信仰登山往時を偲ばせる。ゆっくり休憩してから早池峰の好展望台、薬師岳へ取り掛かる。早池峰から見下ろしていたとおり、全山樹林に覆われた渋い山である。かなりの急登をひとしきり登れば、ひよっこりとピークに飛び出す。ここだけ森林限界を超えており、早池峰の展望が素晴らしい。

 下りはあっと言う間に小田越へ駆け降りる。さすがに疲れてきたので、烏居の前でへたりこんでいると、地元のおじさんが岳の集落まで車で送ってくれた。

岳集落の早池峰神社

 おかげで、帰りのバスまで時間が余裕ができたので、早池峰神社、岳神楽の保存伝習館などをのんびりと見てまわった。
 一番期待していた山だったが、期待通りの真の「名山」でした。

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諸国名山探訪

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