比叡山

比叡山


【日 程】1990年10月28日(日)
【人 数】単独
【天 気】晴れ時々曇り
【コース】叡山電鉄修学院駅=0:20=雲母橋=0:25=水飲対陣跡=0:20=千種塚跡=0:40=延暦寺=0:15=大比叡=0:15=転法輪堂=0:30=玉体杉=0:15=横高山=0:15=水井山=0:25=仰木峠=0:40=大原【4:15】

【記録文】
 偶然、早く目覚めた休日の朝。窓を開ければ快晴ということで、寝巻き姿のままパッキングを始める。パッキングをしながら、どこに行こうかと思いをめぐらすが、前から何となく気になっていた比叡山に行くことにする。叡山はドライブウェイ、ケーブルがあるので、展望台、遊園地等があるピーク、四明岳には歩かずに登ることができ、子供の頃はよく行ったものであるが、三角点のある叡山の最高点、大比叡を踏んだことはなく、ずっと心残りになっていたのである。
 修学院の駅から音羽川に沿って進むと、登山口である雲母橋が現れる。橋のたもとには「女性の一人歩きは止めましょう」のデカい看板があり(この山行の数日前に若い女性が叡山の山中で殺されていた)、一気に興ざめ。気を取り直して山中に入る。雲母坂はいきなりの急登で幕を開ける。親鸞が毎夜この坂を往復して修行したという伝承があるのもうなずけるところである。大勢の人に歩かれすぎたのかえぐれて溝状になっているジグザグ道を一人静かに登る。すっかり観光地化されている叡山は登れば登るほど人臭くなってくる。まずはケーブル比叡駅、次に人工スキー場、最後に四明岳となるが、これはさすがにパスして、雲母越から延暦寺に直接出る。延暦寺に参拝後、目的の大比叡に向かうが、登り口がよく分からず、境内を右往左往していたら、寺のお坊さんが教えてくれた。正解は智証大師御廟から奥に延びる小道を拾っていけば良い。喧騒の四明岳に比べ、大比叡は展望ゼロで三角点だけがポツンとある静寂の中だったが、当初の目的を果たした私はそれでも満足だった
 延暦寺まで戻り、北方への縦走に向かう。東海自然歩道であり、快調に飛ばす。釈迦堂の奥でドライブウェイを横切り、なおも平坦な道を進むと玉体杉。展望が開け、琵琶湖の彼方に伊吹山が見渡せた。玉体杉から少し下ったところで自然歩道は横川中堂に向かって琵琶湖側に折れるが、私はそのまま稜線沿いに横高山を目指す。急に道は細くなり、ヤブもうるさくなる。ピークもブッシュの中であり、すぐ通過。尾根はほぼ直角に曲がり次の水井山に続く。ブッシュはさらに続き、やる気が失せていく。水井山も展望はないが、腰を下ろせる位のスペースはあったので、ここで昼食にする。景色が見えないのでひたすら弁当を掻き込むのみの空しい昼食の後、仰木峠を目指し、植林帯を下っていく。途中、大規模な伐採跡があり、本日のコース中で一番のビューポイントとなっている。展望に気をとられ、何度か躓きかけながら下り、仰木峠へ。ここで再び東海自然歩道と合流し、後はのんびりと大原まで下る。この道は小川のせせらぎを聞きながらの心なごむ散歩道。途中、サワガニを何匹か捕まえながら、観光客でごった返す大原に出た。


      

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