北海道の山旅1998

−百名山達成のメモリアルも、天候不順でイマイチ消化不良の山旅…−

   

旅の概要

日 程1998年7月4日(土)〜11日(土)
メンバーリカさん(10日まで)、私
旅 程
7/ 4
京都〜関西国際空港〜新千歳空港〜様似〜アポイ岳登山〜様似
7/ 5
様似〜襟裳岬〜様似〜平取〜幌尻岳登山
7/ 6
幌尻岳登山〜沙流川温泉
7/ 7
沙流川温泉〜日勝峠〜ニペソツ山登山〜幌加温泉〜旭川
7/ 8
旭川〜富良野〜旭川
7/ 9
旭川〜(天塩岳登山断念)〜岩尾内湖〜士別〜滝川〜夕張
7/10
夕張〜(夕張岳登山断念)〜小樽〜朝里川温泉〜札幌
7/11
札幌〜ニセコアンヌプリ登山〜支笏湖〜新千歳空港〜伊丹空港〜京都

旅行記

 7/4 晴れ
 ついに百名山巡礼のフィニッシュが近付いてきた。中3の美ヶ原に始まり足掛け16年。登山開始とともに百名山巡礼を始めた私にとって百名山の歩み=登山者としての成長=青春時代だったのかと思える。
 ラストが幌尻岳になってしまったことについては、特に狙ってそうなった訳ではないのだが、いかにもラストになりそうな山がホンマに最後になってしまい、捻りが全くなく、天邪鬼の私としては気恥ずかしい限りである。
 北海道は3年振りとなるが、前回行った8月上旬は天気がイマイチだったので、5年前に終始ド快晴だった山旅が7月上旬だったのを思い出し、同じ時期に設定した。

 関空を始発便で出発。梅雨前線を一跨ぎし、青空が眩しい北海道へ。10時半にはすでにレンタカーの人となっていた。これなら今日中に幌尻山荘に入れたとも思うが、まずは計画通りアポイ岳目指して様似まで競馬好きにはたまらないR235を一路南下する。
 様似の町は霧に煙っていたが、アポイ岳の登山口までくると、しだいに霧が晴れ、北海道ならではの濃い青空が広がってきた。

 アポイ岳山行記へ

 下山後、登山口のすぐ隣のアポイ山荘に行き、風呂に入る。新築早々とあって無茶苦茶きれいな建物だった。本当はここに泊まりたかったのだが、1か月前ですでに予約でいっぱいだった。
 さっぱりとしてから、様似に戻り、今日はこの町に泊まった。

 7/5 曇り時々晴れ
 今日はいよいよ幌尻の山懐に入る日。が、襟裳岬にどうしても行きたかったので、様似の町を朝4時に出発する。途中ラジオでのフランスワールドカップのドイツ−クロアチア戦に熱狂しながらの危険なドライブ。

霧で真っ白の襟裳岬

 岬はガスで何にも見えなかったが、旅情は十分に味わえた。
 幌尻岳の登山口である振内町平取まで反転を開始。

様似駅に寄り道

 日高本線の終着駅に寄られずにはいられなかった。来ることが出来てかなりご満悦。

親子岩

 昨日は通り過ぎた様似の観光スポットに寄り道しながらのんびりと北上を続ける。

振内の義経神社

 富川で右折し、やっと海岸を離れるが、平取町でまたも義経神社に寄り道。
 義経公は平泉を脱出後、この地を訪れアイヌ民族をこよなく愛し、農耕や舟の作り方、操法、機織り等の技法を伝授したことから、住民は義経公を慕い「判官様」または「ホンカンカムイ」と呼んで尊崇したと伝えられてる。

振内の鉄道公園にて

 ようやく登山口となる振内地区にやって来た。が、ここにいたっても旧国鉄富内線の振内駅跡にある鉄道公園でゆっくりと昼食をとるなど、今日中に入山するという緊迫感がまるでない。

 ようやく午前11時に登山口を目指し、車を進める。一つ峠を越えたところにある豊糠の集落を過ぎると、すぐにダートとなり、新車のデミオはたちまち砂だらけとなる。また砂利もガンガン底を打つが、かまわず突っ走る。まさにレンタカー様々である。
 果てしなく続くと思われたダート道もついに1時間ほどで林道ゲートが現れた。すでに15台ほど駐車してあり、500mほど引き返した所に車をとめた。

 幌尻岳山行記へ

 すぐに車に乗り込み、宿を探しながら進む。近くの沙流川温泉に素泊まりで潜り込むことに成功し、入浴後、日高町の小料理屋でささやかな祝杯をあげた。天気があさってから本格的に崩れそうなので、疲れてはいるが、明日ニペソツに登ることにし、早々に床についた。

 7/7 曇り時々晴れ
 3時に起床。昨日の幌尻山行の疲れと寝不足とで体が重い。しかしニペソツに登るためには仕方がない。日高国道をトラックに挟まれながらぶっ飛ばす。夜明け間近の日勝峠はとても幻想的だった。朝もやの中の然別湖畔を通過し、十勝三股で左折、ダートに入る。この林道は鹿がとても多く、全部で10頭ほどは見ただろうか。そんなこんなでニペソツ登山口である杉沢出合に到着したのは6時前。先客は5台程だった。

 ニペソツ山山行記へ

 下山後、幌加温泉(施設は古いが、硫黄泉、カルシウム泉、鉄鉱泉、ナトリウム泉など様々な泉種があり、なかなか楽しめる)に入浴した後、三国峠越えで旭川に向かう。途中、三国峠から見る東大雪とクマネシリ山の大観や層雲峡などの見所を楽しみつつ、夕方には無事旭川に到着、ビジネスホテルにチェックインし、その晩はお約束の毛蟹&ウニに溺れた…

 7/8 雨…
 予報どおり朝から雨… 正直疲れていたし、ホッとしたのが正直なところ(しかし、ずっと悪天候が続くとは思っていなかった…)。
 仕方がないので、富良野へのドライブを敢行。

富良野にて

 どこかは忘れた… でも1日ウロウロしていると癒されました。
 「ファーム富田」でラベンダーのアロマを買い込んだり、「ファームレストラン千代田」でびえい牛のヒレステーキを奮発したりと、タガが外れたかのようにやりたい放題。

セブンスターの木

 丘の上に立つカシワの木で、1976年に「セブンスター」のパッケージに使われた。
 この夜もタラバの炭焼きに昇天。何やってんだか…

 7/9 雨後曇り
 今日こそは山に登るぞと早朝起床。意気込んで天塩岳に向かうが、何と、天塩川沿いの林道が通行止めになっていた。ガーン!!! いきなりの登頂失敗…

岩尾内湖

 がっくりと近くの岩尾内湖で車を止め、しばらくふて寝した。

 仕方がないので次のターゲットである夕張岳の登山口まで南下することとしたが、悲劇は途中の深川市で起こった。信号ダッシュをかました私はあえなくネズミ捕りの餌食に… 一発免停だった。トホホ…
 近くの日帰り温泉施設の「滝川ふれ愛の里食と健康の養生館」で涙と汗を流し、キレた私は地ビールに手を出してしまう。
 リカさんの怖すぎる運転を堪能(失礼)し、夕張市内へ。「ゆうばりユーパロの湯」にまたしても飛び込み、ここの駐車場で車内泊。悲惨な1日だった。

 7/10 曇り時々雨
 4時過ぎに意地で起きたが、今日もパッとしない。朝から霧雨が… モチベーション0で早々に夕張岳は諦め、何故か一路小樽へ。

ご存知小樽運河

 早朝に到着し、いきなり小樽駅横の朝市で朝からビールとウニ丼で昇天。完全にキレてます。
 もうヤケクソで市内の観光地を一巡り。昼前に行きつくしたので、さらに足を伸ばす事に。

忍路環状列石

 小樽市郊外にある縄文時代後期のいわゆるストーンサークル。あまりにマイナー。はるばる京都からここに来る人いるんでしょうか?
 リカさんは明日以降稚内に向かうというので、札幌まで送る。途中、朝里川温泉で一風呂浴び、札幌で最後の晩餐。魚介に溺れるが、しかし不完全燃焼感は拭えず、心の底から楽しめない。
 リカさんと別れた私は、すすきのネオンに消えた…

 7/11 雨
 昨晩相当痛飲したが、何とか7時過ぎに起床。しかし、北海道最後の日も梅雨空のような雨…
 気が萎えるが、せめて今日はどっか山に登って帰りたい。と言う事で、コースタイムも短いニセコアンヌプリを目指すことに。
 降りしきる雨の中、小樽、余市と通過し、ガスで真っ白のニセコ五色温泉に10時着。

 ニセコアンヌプリ山行記へ

 五色温泉から羊蹄の南山麓をぐるっと回り、支笏湖経由で新千歳空港に戻る。不完全燃焼で終わった8日間の北の山旅だった。

諸国名山探訪

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