−初心者を引き連れ、総勢9人で八ツを満喫! 本沢温泉は最高でした!−
山行概要
2015年8月6日(土)〜7日(日) | ||
八ヶ岳連峰 | ||
♀5名(NDさん、IKさん、SDさん、IZさん、IDさん)、♂4名(OT君、OM君、ジロー、ピロシ) | ||
美濃戸=1:50=赤岳鉱泉=1:35=赤岩の頭=0:25=峰ノ松目=0:30=オーレン小屋=0:20=夏沢峠=0:35=本沢温泉C.S.【5:35】 | 本沢温泉C.S.=1:00=夏沢峠=0:45=硫黄岳=1:55=三叉峰=1:05=赤岳天望荘=0:25=赤岳=0:25=行者小屋分岐=0:45=行者小屋=2:05=美濃戸【8:25】 |
記録文(写真はクリックで拡大)
8/6 晴れ
恒例の職場山行。手配師OM君が辣腕振りを発揮し、オネーチャン5人を捕獲。OM君以外のオッサン3人のテンションはMAX↑(笑)
9人という少々迷惑な大パーティ編成。何とか車2台で八ヶ岳を目指す。
女子の多数参加を踏まえた今回のプランは、本沢温泉に泊まり、八ツの一番美味しい、赤岳〜硫黄岳間の主稜も歩こうというもの。阿ね過ぎである…(笑)
いつものように22時頃に京都を発進。2台に分乗する関係で、烏丸御池住人の私は、何故かJR南草津駅からの出発…(涙)
順調に諏訪南ICから美濃戸口へ進み、超狭小ダートの林道を、底打ちしながらも、何とか突破し、無事、2時に美濃戸の赤岳山荘駐車場に到着。70台は収容可能との駐車場は、既に空きスペースを探すのに苦労するほどの車で埋まっていた。
4時まで仮眠。何とか起き出し、準備していると、こんな早朝から、山荘のスタッフが駐車料金徴収にやって来た。1台1日1000円也…
4時半過ぎに勇躍出発。9人パーティが壮観である。女子5人を引き連れ、先頭を颯爽と進むOT君43歳のテンションが異様に高い(失笑) 林道を少し進んだ美濃戸山荘の先に分岐があり、柳川の北沢ルートに入る。しばらく林道が続く。冬季に何度も来ているジローの指示で林道をショートカットする山道も使いながら、快調に進み、やがて登山道となる。
大した登りもないまま、気が付けば、赤岳鉱泉の建物が目に飛び込んできた。
平日の前夜からけっこうな数のテントが建ち並んでいる。さすがに一流の登山エリアである。私は、何とここでビール注入! まだ7時前なのに、先が思いやられる…
ここからいよいよ本格的な登りが始まる。赤岩の頭まで標高差400m以上を一気に稼がねばならない。針葉樹の森の中をジグザグ登っていく。9人パーティなので、スピードは全く上がらないと舐めていたが、なかなかどうして、けっこうなスピードで皆登り続けていくので、最後尾で酒の入った私は、付いていくのにやっとという体たらくである。
ヒーヒー言いながら、赤岩の頭に到着。ギリギリ森林限界となっており、赤岳〜阿弥陀岳や、その背後に南アルプスが広がる。暑すぎて遠望は霞んでいるが、それでも、槍・穂高や、乗鞍、御岳、中央アルプスも確認できる。
赤岩の頭から本沢温泉へは、硫黄岳から夏沢峠へ進むのが順路だが、ここで、私とジローは、隣に位置する、峰の松目というマイナーピーク(失礼)に、こんな時でもないとなかなか登らないだろうということで、7人と別れ、西の支尾根に入る。
しばらくは展望の良い尾根道だったが、しだいに高度を下げ、再び針葉樹の森に吸い込まれる。鞍部であるオーレン小屋への分岐まで、相当高度を下げられる。
ここにザックをデポし、身軽になって、峰の松目へアタック。赤岩の頭からはかなり尖って見えたが、その通り、かなりの急登が続く。自ら望んだこととは言え、相当な寄り道である。しかも、頂上へは1フェイクあり。急登が収まり、「もう頂上かな?」と期待させてから、けっこう歩かされ、心が折れた…
そして、ピークは、お決まりの展望0… しかし、ピークハンターの私としては、未踏ピークを踏めて、大満足であった。
急登を駆け下り、ザックを回収し、オーレン小屋へ向かう。苔の地表に針葉樹が鬱蒼と繁る森を下る。定義的にここはまだ北八ツではないが、一気に北八ツワールド全開である。
硫黄岳から下ってくるルートが合流し、さらに下ると、オーレン小屋が現れる。まだ10時前だが、ここもテント場大盛況で、本沢温泉のサイト場の状況が気になる。
沢水でキンキンに冷やしたビールと、名物のポルシチに激しく心が揺さぶられたが、テント場の確保が先と、早々に夏沢峠に向けて登り返す。
夏沢峠まで、終始ゆるやかな道が続く。峠も素通りし、すぐさま本沢温泉へ下降する。
整備されたジグザグの下り道を頑張ると、しだいに硫黄臭が辺りに漂いはじめ、視界が開けた崖下に、名物の野天風呂が見下ろせた。
まだ10時半で風呂には誰もいない! 我々はさらにスピードアップし、本沢温泉小屋に11時前に到着。本隊7名はまだ到着していなかったので、テント9名の受付を先に済ませ、3分ほど下ったところのテン場へ。
果たして、まだ一張だけだった… とりあえず、ジローの4、5人用エスパースと、私のフライクリーク2を設営し、本隊の到着を待ったが、なかなか来ないので、しびれを切らして、小屋へ戻る。
小屋前のテーブルで、生ビールセット1200円(生中1杯とおでんor牛ホルモン煮or牛すじ煮込みのセット)で2人して昇天!
そうこうしている間に、ようやく本隊が到着。硫黄岳頂上で展望を満喫していたようだ。
そして、ハイボールを片手に野天風呂に向かう。先客は2名のみで、野趣溢れる温泉を満喫する。私は15年振りで、その時はもっとヌルかった記憶があるが、今日はけっこう熱かった。
1時間以上、湯船でまったりしていたが、単独の女性が入浴しにきたので、ここで退散、テントに戻る。女性陣は内湯を堪能していたようだ。
テント場に帰ってみると、9人パーティなのに、4、5人用テント×1、2人用テント×3、ツェルト×2という、必要以上のテント村が出現していた(笑)
何とも迷惑なパーティだが、この日はラッキーにもテン場はスカスカで、事なきを得た。
ジローが担いで来てくれたスイカを堪能し、15時過ぎから宴会開始。飲んでばっかりだが、各自が持ち寄ったつまみと酒で、大いに盛り上がり、17時過ぎにはお開きとなった(早っ!)。
そしてベロベロの状況で、再び野天風呂へ。今回は女子も同行し、足湯を楽しむ。
女子がテントに戻ってから、オッサン4人は、のんびりと夕暮れまで風呂を堪能。最高!
大満足でテントに戻る。明日はコースタイムが8時間を超えるため、起床は2時と皆に通告し、いびき対策で隔離された私は、2人用のフライクリーク2でひとり爆睡した。
8/7 晴れ
予定どおり2時起床。満天の星空。テントの結露も全く無い。快適な夜だった。
初心者がいる割には、食事、撤収とスムーズに進み、これも予定どおり、3時半に出発。真っ暗の道に9個のヘッドライトが瞬く。登りは緩やかだが、風が通らず、蒸し蒸ししており、すぐに汗が噴き出す。
夏沢峠は、ガスに包まれていた。ガスの流れは速く、また薄いので、ガスが晴れると確信しながら、硫黄岳へ向かう。
森林限界を突破するが、依然としてガスで展望無し。それでもだいぶ薄日が差してきた! そして、ついに硫黄岳直下で完全にガスが晴れた!
昨日に引き続き、名だたる山々が顔を揃える。興奮したジローは、三角点まで爆裂火口沿いに走って行き、何人かが追随していった…
比較的足の遅いメンバーが残ったので、先行することに。硫黄岳山荘までゆるやかに下る。山荘前のコマクサを愛でていると、すぐに後続が追い付いてきた。さすがのスピードである。
台座ノ頭へ一気に登り返す。
台座ノ頭から岩稜帯となり、梯子や鎖場が断続的に現れる。
メンバーに岩場が不慣れな者がいるのと、この辺りから登山者がグッと増えてきて、すれ違いにも時間がかかるようになり、スピードは一気に落ちる。
核心部は、三叉峰からのルンゼ状の岩場の下りか。我々ベテラン組にしたら、何の問題もないところだが、やはり初心者組は高度感でビビるのか、下降に難渋してしまう。
何とか降り切り、少し進んだところが、赤岳展望荘。超美麗なトイレを借り、いよいよ、ラスボス、赤岳への最後の急登だ。
急峻だが、ソールがピッタリとグリップする岩質のため、小気味良く登っていける。初心者軍団も横岳に比べたら遥かにマシなため、ガンガン登っていく。
そして、人でごった返す赤岳頂上山荘に登り着く。本来のピークは少し南にあるが、やはりここではビールは外せない。ロング缶2本でフィーバー! あ〜気持ち良い!
すっかり酔っぱらって真の赤岳頂上へ。幸運にも写真撮影の列は少なく、9人全員での記念撮影に成功する。
さあ、いよいよ最大の難関(と思っていた)である赤岳の下りである。完全に酔っぱらっている私が何故か先頭に立ってリードする。下からは続々と登ってくるので、落石しないように気を遣う。
かなりの急峻な岩場の下降であり、相当難渋するかと思っていたが、メンバーもだいぶ慣れてきたようで、さほどの苦労なく危険地帯を突破した。
砂地に変わった急坂を下って行くと、前方にヘリがホバリングしていて、赤岳と中岳との鞍部で登山者を救出して北方向に飛んで行った。
近くにいた救助隊の方に聞くと、我々がまさにいま下ってきた途中で滑落し、そこではヘリが近づけないので、鞍部まで担いで降ろしたとのこと。やっぱり危険なコースなのは間違いない。
行者小屋分岐から、文三郎尾根に入る。鉄製の階段の下降が延々と続く。ずっと行者小屋が見えているが、なかなか近づかないので、イライラする。
灌木帯に入ると、阿弥陀岳からのコースが合流。傾斜が一気に緩み、行者小屋は近い。
行者小屋のテント場もテントの花が咲き乱れていた。さすがに交通の要衝、人がめっちゃ多い!
軽食コーナーも大盛況で、定番の生ビールに、おでんを注文しようとしたら、おでん種は、はんぺんとウインナーしか残っていなかった…
カレーもライスが切れ、ルーしかない状況(笑) それでも生2杯をさらに注入し、私の酔っ払い度がさらにアップする。
柳川南沢を下降する。何の問題もない穏やかな下降だ。それでも酔っぱらった私はコケる…
そして、3時半の行動開始から、既に10時間近く歩いているので、メンバーもだいぶ疲れてきたようだ。それでも、順調に下降し、14時過ぎにフィニッシュ!
無事下山できて何より。もみの湯に入ってから、京都に戻った。
参考タイム
8/6 | 美濃戸 4:40 ⇒ 6:30 赤岳鉱泉 7:00 ⇒ 8:35 赤岩の頭 8:45 ⇒ 9:10 峰の松目 9:15 ⇒ 9:45 オーレン小屋 9:50 ⇒ 10:10 夏沢峠 10:10 ⇒ 10:45 本沢温泉C.S. |
8/7 | 本沢温泉C.S. 3:25 ⇒ 4:25 夏沢峠 4:30 ⇒ 5:15 硫黄岳 5:30 ⇒ 7:25 三叉峰 7:30 ⇒ 8:35 赤岳天望荘 8:55 ⇒ 9:20 赤岳 10:10 ⇒ 10:35 行者小屋分岐 10:45 ⇒ 11:30 行者小屋 12:05 ⇒ 14:10 美濃戸 |
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