−古塔目当てのはずが、メインは慈光院だった…−
山行概要
2005年1月16日(日) | |
斑鳩 | |
晴れ | |
単独 | |
法隆寺バス停=0:15=藤ノ木古墳=0:15=中宮寺=0:10=斑鳩神社=0:10=法輪寺=0:10=法起寺=0:15=慈光院【1:15】 |
記録文
2日連続の史跡ハイク。また奈良に来てしまった… この日のテーマは「斑鳩の古塔巡り」。近鉄郡山駅から法隆寺行のバスに乗り込む。
所用のため、この日も出遅れ気味で、法隆寺のバス停を出発したのは11時過ぎ。参道を南大門まで進むが、今日は門をくぐらず、いったん西の藤ノ木古墳へ向かう。
発掘当時はフィーバーしていた藤ノ木古墳も今は埋め戻され、何の変哲もない小山で、ほとんど素通り。
法隆寺の大工が住んだと言われる西里の渋すぎる町並みを抜け、西大門から法隆寺の境内に入る。
伽藍の中に入ろうかとも思ったが、前回、丹念に見ているので、今日は割愛。五重塔と金堂を左手に眺めながら真っ直ぐ東大門へ抜ける。夢殿もパスし、中宮寺へ。
ここも前回来ているのだが、何の躊躇もなく拝観券を購入する。何といってもここには私のアイドルがいるのだ。今回もそのアイドル、弥勒菩薩半跏思惟像の前で恍惚の表情を浮かべる私。団体のおばはんらが私のことを気持ち悪そうに眺めていた…
中宮寺から北へ。斑鳩神社のところで前回の松尾寺に向かうコースと別れ、自転車専用道を法輪寺へ向かう。山裾を縫う気持ちのよいルート。丘を越えると、行く手遥かに法輪寺の三重塔が現れ、思わず一人で歓声を上げてしまう。
法輪寺は、法隆寺の伽藍を小ぶりにしたような感じ。残念ながら三重塔は昭和の復元であるが、全てにおいて纏まっていて好感を持てる。さらに東へ。また行く手に塔が見えてきた。次は法起寺。
日本最古最大の三重塔らしく、もちろん国宝である。塔自体ももちろん素晴らしいが、講堂、聖天堂など、点在する堂宇の全体的な佇まいが気に入った。昨日と同様、汗ばむほどの陽気の下、塔前のベンチに腰掛け、思わずうたた寝をしてしまった。
法起寺から、しばらく車道を進む。何の面白みも無い道だが、この先に実は本日のメインとも言えるべき慈光院が控えているので、頑張って歩く。
石畳の階段を登り、山門へ。門をくぐると今までの市街地から一変し、完全に禅の世界に様変わり。茨木城から移築された楼門をくぐり、いよいよ寺の内部へ。ここで拝観料千円を支払い、書院の奥へ案内される。そして目の前に枯山水のパッと庭園が広がったとき、思わず「あっ」と声が出てしまった。
直線的に刈り込まれた刈込の向こうには青垣の山々の借景。さすがに風流人、片桐石州が建てた寺である。
茶菓子と抹茶をふるまわれ、ボーッと庭園を眺める。この時だけは日々の煩わしいことを全て忘れることができた。私が訪れたのがちょうどお昼前後で、他に参拝客がいなかったのもラッキーだった。
気がつけば、1時間以上も庭園を眺めていた… (住職さんによれば7時間も庭園を眺め続けたフランス人が最高記録らしい。)
満ち足りた気分で慈光院を後にする。タイミングよく郡山行のバスが来たので、この日はここで終了。おまけに郡山駅手前で途中下車し、羽柴秀長の大納言塚に寄ってから、駅まで歩きました。
慈光院には間違いなくまた訪れるような気がします。
参考タイム
1/23 | 法隆寺バス停 11:15 ⇒ 11:30 藤ノ木古墳 11:30 ⇒ 11:45 中宮寺 11:55 ⇒ 12:05 斑鳩神社 12:05 ⇒ 12:15 法輪寺 12:20 ⇒ 12:30 法起寺 12:40 ⇒ 12:55 慈光院 |
山行データへ
諸国名山探訪
Copyright(C) Hiroshi Fujita All right reserved