紅葉の涸沢から穂高縦走

−紅葉も人出も最高潮の涸沢から穂高を攻略!−

   

山行概要

日 程
2017年9月29日(金)〜10月1日(日)
山 域
北アルプス
メンバー
単独
コースタイム
9/29
上高地バスターミナル=0:45=明神=0:35=徳沢=0:50=横尾=0:55=本谷橋=1:20=涸沢C.S.【4:25】
9/30
涸沢C.S.=1:35=北穂高岳=0:55=最低コル=0:40=涸沢岳=0:05=穂高岳山荘=0:35=奥穂高岳=0:25=穂高岳山荘=0:35=涸沢C.S.【4:50】
10/1
涸沢C.S.=1:05=屏風のコル=0:20=屏風の耳=0:15=屏風のコル=1:05=中畠新道分岐=0:35=新村橋=0:10=徳沢=0:45=明神=0:40=上高地バスターミナル【4:55】

記録文(写真はクリックで拡大)

 9/28 曇り後晴れ

 これまで、業務の都合で、時期的に涸沢の紅葉を愛でる機会に恵まれなかったが、ついに万難を排して、涸沢に突撃できる時が来た! 例年、紅葉がピークを迎える9月末から10月初旬に3連休を確保したのだ。しかも、予定の3日間全て晴れの予報という願ってもない状況。
 さらに、万全の体調で挑むため、仕事の都合をさらにつけて、木曜日の13時に京都を発進することに成功する。

 ほぼ1箇月振りとなる高山には16時過ぎに到着。今日の寝ぐらは、高山城の二の丸跡にある城山公園に決めていた。山の上にはなるが、街中から15分ほどの近さであるのに、車を無料で停めることができる。何よりも静かだ。本来は公園利用者のための駐車場なので、一杯だったら遠慮しようとは思ってたが、駐車場はガラガラだった。
 車を降りると超肌寒い。明日以降大丈夫かと思いながら、遊歩道を本丸へ向かう。街のすぐ外れにあると思えない緑の濃い城跡だ。

緑濃い高山城跡 16:27

 高山城は、金森長近が飛騨を制圧し、飛騨3万3千石の領主となった後、1588年(天正16年)、天神山城跡を利用して築城したとされる。
 望楼型2重3階の非実戦的な天守を持つ御殿風の古い城郭形式は、安土城の影響を受けたものと見られている。
 金森氏が1692年(元禄5年)に、出羽に国替えになった後、高山城は前田藩預かりになっていたが、1695年(元禄8年)、高山は天領となったため、幕命により高山城は前田綱紀の手で破却された。

「樽平」さんの日本酒利き酒セット! 17:53

 車に戻り、街中へ繰り出す。幸いなことに高山屈指の居酒屋「樽平」さんの予約が取れたので、始業の17時半に飛び込む。

「樽平」さんの鮎の塩焼き! 18:12

 飛騨牛のすじ煮込みや鮎の塩焼きと飛騨の地酒(久寿玉、山車、甚五郎など)を堪能し、すっかり良い気分。
 調子に乗って、今夏も訪れた屋台村「でこなる横丁」の「山の幸うり坊屋」さんへ。熊、鹿、猪の串焼き3本セットとハイボールで昇天!(「何が万全の体調で挑む」なのか…(笑))

「ゆうとぴあ稲荷湯」さんで沈没… 19:59

 意識不明の中、高山陣屋そばの豪華な銭湯「ゆうとぴあ稲荷湯」さんに沈没し、よろよろと車に戻り、いつものように、そのまま爆睡へ…

 
   

 9/29 晴れ

 この時期の平日の平湯からの上高地行きバスの始発は、6時20分発しかない。少し早いが、4時に起床し、コンビニに寄り道しながら、あかんだな駐車場へ。5時過ぎに到着したが、既に相当な人数がバスを待っており、慌てて列に並ぶ。分かってはいたつもりだったが、紅葉の涸沢の人気を舐めていた…

あかんだな駐車場のバス待ちの列… 6:06

 バスは3台やってきたが、それでも積み残しが発生。私は何とか1台目に乗車できた。
 釜トンネルを抜ける。焼岳の姿が見えないが、一過性のガスのようで、期待通り、晴天のようだ。

河童橋からスタート! 7:00

 目指す穂高が一望の河童橋を勇躍7時ジャストにスタート。涸沢を目指す大勢のハイカーの一団となる。今日は行程的に焦る必要は全くないのだが、これだけの人数が押し寄せている以上、まずはテント場の確保が最優先である。皆に負けないように飛ばす。

徳沢からの穂高 8:20

 梓川沿いの道は、なかなか陽が当たらず、ハイペースで飛ばしても、全然体が温もらない。ようやく徳沢までノンストップで歩いたところで、上着を脱ぐ。

横尾を通過 9:15

 横尾へも快調に到着し、これなら涸沢到着も余裕かと思ったが、横尾の先で、これまでの遊歩道から登山道に変わり、道幅が狭くなったせいで、渋滞が発生… 原因はいつものおきまりのジジババハイカーズで、この人たち、自分らが渋滞の先頭になっているのに、全く我関せずで道を譲らないもんだから、苛ついてしまう。無理やり横から抜いたら「わっ、危ない!」と… 殺したくなりました(笑)

屏風岩 10:02

 ジジババを掻い潜りながら何とか進んでいくと、いつしか屏風岩がすぐ左手に聳え立ってきた。

本谷橋 10:10

 渋滞のおかげで、ほぼコースタイム通りの到着… 狭いので腰を下ろすスペースを探すのに一苦労。
 本谷橋から、ようやく本格的な登りが始まり、渋滞もばらけてきたので、自分のペースで進めるようになるが、今度は自分の体力不足で、足が前に進まない(笑)

涸沢への道@ 10:47

 それでも、徐々に色付き始めた周囲の紅葉に勇気づけられながら、何とか前へ進む。

涸沢への道A 11:13

 色んなガイドブックに書かれているとおり、前方にカールが見えてからが長い。なかなか近づいてこない。おまけに小雨まで降り出す始末…

涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐 11:27

 ようやく涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐まで上がってきた。テント場へは右手の涸沢小屋方面に進んだ方が早い。
 何とか11時半過ぎにはテント場へ。1991年以来、何と26年振りの再訪である。しかもその時は素通りし、穂高岳山荘に上がってしまったので、ほぼ記憶がない…
 しかし、既に見渡すところ、適地はほぼない状況… ホンマにこの時期の涸沢は凄いです。まだ金曜日なのに… 完全に甘く見てました。

自慢のヒルバーグ・ソウロ 12:10

 周囲を駆けずり回って、何とか涸沢小屋寄りのカール底のまだ豊富に残っている雪渓のすぐ横に場所を確保する。冷気が漂い適地とは言えないが、まだ平坦なだけましだ。
 平年の状況は良く分からないが、この豊富な残雪のおかげで、テント適地がいつもより少なくなっているのではと思われる。
 とにかく、テント設営完了! 2泊分の寝ぐらは確保できたので、ホッとする。それもつかの間、12時からテント泊の受付が始まったが、これにも長蛇の列…
 20分くらい並んで、ようやく手続き終了。涸沢のテント泊料金は、何と1000円/1泊!。まあ、これだけ設備が充実していたら、仕方がないか…

涸沢小屋のテラスで至福のひととき 12:50

 これで、とりあえずやることは終わったので、近くの涸沢小屋へ向かう。けっこう急な石段を登り、前穂が正面の絶景のテラスで、生ビールとおでんの至福のひととき。
 水も自由に汲めるので、ここでプラティパス2本と夕食分の缶ビールも買い込んで、テントに戻る。

大盛況の涸沢ヒュッテ 13:32

 暇なので、涸沢ヒュッテにも寄ってみるが、ここの賑わい振りには口あんぐり… パノラマ売店は長蛇の列で、テラスもほぼ満席と大盛況である。
 明日はどうなるのかと不安になりながら、テントに戻り、しばし午睡…

北穂 15:12

 15時頃に目が覚めたら、空はすっかり晴れ渡っていた… じっくりと周囲の大観を堪能する。

テントは大増殖… 15:15

 遅くに着いた人は、普通ならあり得ない傾斜地や岩の上に無理やりテントを張っている…

前穂 15:30

 人は多いけど、やっぱり涸沢は良いなあ…
 冷え込みが厳しいので、16時頃から、一人でビールとワインで宴会し、18時前には眠ってしまう。が、尿意で我慢できず、寒い中、涸沢ヒュッテを往復… 素晴らしいテント場ですが、これはネックですね…
 今回、モンベルのダウンハガー#3で、3シーズン対応のはずだが、上に山シャツ、ダウンジャケット、フリースを重ね着しても寒く感じ、何度か目覚めてしまう。この時期のアルプスに来るにはシュラフの買い替えも検討しなくては…

 
   

 9/30 薄雲り後快晴

 4時に起床するが、寒かった〜 凍えながら着替えを済まし、朝食のラーメンもテント内で食べ、まだ暗闇の5時に出発。

前穂と涸沢テント村 5:10

 今日はベースキャンプ故の身軽な登山を満喫することに。とは言え、予定コースは北穂から奥穂への縦走なので、油断はできない。
 北穂への登路は、涸沢小屋のすぐ横から始まる。このルートは初見だ。かつ暗闇なので、ペンキ印を見落とさないよう慎重に進む。
 ガレガレの斜面中を一気に登っていく。ここからはヘルメット必須である。いきなりの急登で始まるので、体がギクシャクする。
 等高線を手で掴むような急登だ。あっという間にテント村は遥か下方に沈み、東の空の彼方が赤みを帯びてきた。

御来迎! 5:39

 北穂の南陵に取りつく鎖場の所で御来迎を拝む。残念ながら頭上には薄雲が広がっており、あまりスカッとしたものではなかったが、富士や南アルプスが見通せ、今日も天気は良さそうだ。

前穂と同じ高さまで登ってきた 6:03

 さらに岩稜は傾斜を増すが、危険なところはなく、快調に登り続ける。
 いつしか、首が痛くなる程の高さに聳えていた前穂は、同じレベルになっていた。

北穂のテント場 6:25

 「よくぞこんなところに」と思える絶景のテント場を過ぎ、稜線へ突き上げる。

北穂高岳を撃破! 6:41

 いったん、北穂小屋のある北峰へ向かう。全く遮るものない大展望が広がる。
 槍が至近距離で聳える。2回目だが、何度見ても凄いものは凄い。ちょうど4年前の秋の新雪の大キレット越えの激闘が思い出される。
 信州側にいるとあまり感じなかったが、一歩飛騨側に出ると、強風で一気に体温が奪われる。ずっと眺めていたい景色であったが、手の感覚がなくなって来たので、北穂高小屋にいったん避難する。

北穂高小屋からの槍と北アルプス中央部の山々 6:44

 ここで休憩してたら、60代の爺さんに、「一人では不安なので、一緒に涸沢岳を越えて欲しい」と懇願され、「それでは」と一緒にリスタートする。

北穂を慎重に下る 7:16

 なかなかどうして、この爺さん、「別に私がいなくても一人で行けるでしょう?」というくらい、切り立った岩場をスイスイ進んでいく。

北穂の下りを振り返る 7:21

 下っている時は、どうということなかったが、振り返ってみると、なかなかエグい景色だ…(笑)

長い鎖場を下る 7:28

 北穂の下りの一番いやらしい長い鎖の下降などは、私の方が手間取ったくらいだ(笑)

涸沢岳もエグい… 7:56

 北穂を下るにつれて、涸沢岳の迫力がどんどん増してくる。前回も思ったが、何とも不気味で凄惨な姿だ…

涸沢岳の厳しい登高 8:11

 最低コルから涸沢岳の登りに取り掛かるが、難所が連続する。要所要所に鎖や梯子が整備されているので、技術的には何の問題もないが、高度感が出てくる。特に飛騨側は恐ろしく切り立っており、また強風をモロに受けるので、細心の注意が必要である。
 大キレットもそうだが、この区間も、北上する方が技術的には優しいと思う。すれ違う人の顔はみな引きつっていた(笑)

北穂を振り返る 8:18

 とは言え、振り返る北穂もなかなかのものだ… どこをどう下って来たものやら…

涸沢岳へ最後の登り 8:24

 いよいよ涸沢岳が間近に迫る。
 最後は信州側に回り込み、垂直に近い岩場を一気に登り切る。

涸沢岳直下の鎖場 8:38

 最後の岩場を突破すると、「今までは何だったの」と言いたくなるほど平坦な涸沢岳頂上の一角に出た。

涸沢岳からの槍・北穂 8:44

 一気に緊張が緩む中、頂上で記念写真を撮ってもらう。槍と北穂の大観に酔いしれる。

撮影中… 8:51

奥穂と前穂をバックにシルエットとなった撮影者がかっこええ。

奥穂への唯一の難所 9:07

 穂高岳山荘に下るが素通りし、引き続き爺さんと一緒に奥穂へ向かう。小屋からすぐ上の岩場が少し嫌らしいくらいで、後は何のことは無い。

奥穂山頂からの展望@ 9:44

 奥穂の山頂を踏むのは、西穂からジャンダルムを越えて縦走した2004年以来13年振り3度目の登頂。
 槍を中心とする定番ショット@。

奥穂山頂からの展望A 9:53

 焼岳、乗鞍岳、御岳の火山3連発と上高地というこれも定番ショットA。

奥穂山頂からの展望B 9:56

 前穂と遥か富士、南、中央アルプス。前穂を往復しても良かったかな…

奥穂山頂からの展望C 10:02

 常念山脈も一望。優に2800mを超える常念を圧倒的な高さから見下ろすことができるのは、ここならではである。

奥穂山頂からの展望D 10:06

 ジャンダルムと笠ヶ岳。多くの人がジャンに向かって行った。お気をつけて…

奥穂への唯一の難所を下る 10:26

 爺さんとはここでお別れし、一人で穂高岳山荘へ戻る。外の広場でビールを飲もうと思ったが、あまりの寒さに断念し、小屋の中で味噌ラーメンとビールで一息。

ザイテンを下る 11:16

 ほろ酔い加減でザイテンを下るが、アルコールのせいで変なスイッチが入ってしまい、飛ぶように下る(危ないのでマネしないでください(笑))。

パノラマコースからの眺め@ 11:56

 あっという間に、錦秋の涸沢カールに着陸。時間は有り余っているので、少し回り道のパノラマコースで下ることにし、この素晴らしい紅葉を満喫する。

パノラマコースからの眺めA 12:07

 完全に紅葉のピークに当たりました! 写真を撮りまくってしまって、前に進まない…

涸沢ヒュッテのテラスで至福のひととき 12:33

 涸沢ヒュッテのテラスは昨日以上の人出で爆発していた… 何とかテラスに席を確保し、売店で20分近くも並び、名物のおでんと生ビールを調達する。
 あ〜 最高!!! 残念ながら、おでんは売れすぎて、ほとんど味が染みてなかったが、この素晴らしい光景の前では、何を喰っても旨い!

涸沢小屋のテラスからの前穂 14:03

 ほろ酔い加減で反対側の涸沢小屋に寄り道し、今度は前穂をしげしげと眺める。
 いや〜 ホンマに最高〜 大満足でこの日も午睡し、16時頃から再び酒をくらう。

テントはMAX 17:12

 寝る前にトイレに寄った涸沢小屋から見下ろしたテント村。どうしようもなく雪上に張る者も… とにかくすごい数だ…
 この日も18時過ぎには寝た。この日はノンストップで朝まで爆睡した…

 
   

 10/1 快晴

 良いポジションで御来迎を見たかったので、気合を入れて3時過ぎに起床。テントの外を覗いてみると満天の星空で本日の勝利を確信。いつものようにラーメンの味気ない朝食を取り、撤収開始。奇跡的にほとんど結露もせず、テントはほとんど乾いており、これはラッキーである。
 涸沢ヒュッテのテラスで歯を磨いてから出撃。4時半にして、ヒュッテのトイレには長蛇の列… 昨日は正午までに来た人には「稜線の小屋まで頑張れ!」と宿泊を断り、おでんも売り切れたそうだ。涸沢恐るべしである。
 ヒュッテから少し下ると、屏風のコル経由のパノラマコースが右に分岐する。展望が良いのと、同じ道を下るのも芸がないので、パノラマコースへ入る。
 コースの入口には、「難路。岩稜登攀の経験者が望ましい」とビビらす案内が書いてあるが、無視(笑)して突撃。
 確かに前穂の北尾根の続きの山襞をほぼ水平にトラヴァースしていくので、向かって左側は常に絶壁となっており、ところどころ「滑ったら終わりだな」という所もあるが、慎重に行けば特に問題ないでしょう。入口の表示は大げさすぎると思う(とは言え、残雪があると普通の登山者では無理で、今年の開通は何と8月31日だったらしい…)。

屏風のコル手前から黎明の槍 5:34

 徐々に穂高の峰々が暗闇から姿を現す中、前穂北尾根から続く稜線に到達。屏風のコルはここからすぐである。
 コルにリュックをデポし、空身で屏風の耳へ向かう。急な登高を一気に登ると、視界が一気に開ける。

朝日に染まる槍 5:45

 朝焼けに輝く槍・穂高が全開!。思わず歓声を上げてしまう。

朝日に染まる穂高 5:45

 蝶ヶ岳よりはるかに距離が近いので、この迫力は圧倒的である。

蝶ヶ岳から日の出が! 5:54

 蝶ヶ岳の向こうから日の出が上がって来た(左は常念岳)。
 また、富士、南アルプス、中央アルプスが勢ぞろいと、正にパノラマコースの面目躍如である。以降、屏風の耳まで展望は途切れることなく続き、全く飽きることなく、屏風の耳へ。
 既に先客が2名おり、三脚を連ねていた。

屏風の頭 6:17

 腰を下ろし、改めて、周囲の展望を満喫する。連日好天に恵まれたが、この日はホンマに雲一つない快晴だ。あ〜帰りたくない…
 屏風の頭までルートはあるようだったが、ハイマツがうるさそうなのと、この大展望に十分満足したので、登ろうとは思わなかった。

北穂と涸沢 6:19

 北穂の頂上から、足元の涸沢の谷底まで一望である。

パノラマコースの下り 6:57

 コルに戻り、徳沢へ下る。トラヴァース気味に下っていくので、さほど急ではないが、足元は岩ゴロゴロで歩きにくい。

前穂を振り返る 7:44

 慶応尾根をまたぎ、さらに下っていくと、何本か沢を渡る。見上げる穂高の峰々は、いつの間にか遥か高みに…

中畠新道分岐から松高ルンゼを見上げる 7:50

 奥又白谷を渡ると、すぐに岩場ベースの奥又白池に向かう中畠新道を右に分け、左に直角に曲がり、梓川に向かって真っすぐに下り始める。しだいに道は、ゆるやかに幅広になり、梓川手前で右折し、しばらく梓川右岸を進むと、新村橋の袂に出た。

新村橋を渡る 8:25

 霜が降りて滑りやすくなっている吊橋を慎重に渡り、上高地〜横尾のメインルートに復帰。人の数が一気に増大する。
 思い返すと、これまですれ違ったのは10人ほどで、この時期でも静かな山旅が楽しめるこのコースは、穂高では貴重である。

梓川畔の道を上高地へ 9:00

 後は、ひたすら、上高地まで抜きつ抜かれつで進む。日曜日、かつ、天気が下り坂なのに、これから入山する人も多い。さすが穂高である。
 帰路をパノラマコースに取ったおかげと、爽やかな陽気の下ので、ほとんどタルさを感じることなく、観光客でごった返す上高地に10時前に帰還した。

上高地に無事帰還 9:55

 河童橋正面の「レストラン小梨」さんでカツカレーを補給してから、10時半発のバスで、あかんだな駐車場に戻る。
 ここからは、いつものルーティンである「ひらゆの森」入浴後、枚方へ戻る。渋滞に巻き込まれることなく、16時前には枚方に到着した。
 3日間、好天に恵まれた最高の山旅だった。

参考タイム

9/29上高地バスターミナル 6:557:40 明神 7:408:15 徳沢 8:209:10 横尾 9:1510:10 本谷橋 10:1511:35 涸沢C.S.
9/30涸沢C.S. 5:006:35 北穂高岳 7:058:00 最低コル 8:008:40 涸沢岳 9:009:05 穂高岳山荘 9:059:40 奥穂高岳 10:0510:30 穂高岳山荘 11:0011:40 パノラマコース分岐 11:4012:15 涸沢C.S.
10/1涸沢C.S. 4:305:35 屏風のコル 5:406:00 屏風の耳 6:206:35 屏風のコル 6:457:50 中畠新道分岐 7:508:25 新村橋 8:258:35 徳沢 8:359:20 明神 9:209:55 河童橋 10:1010:15 上高地バスターミナル

山行データへ

諸国名山探訪

Copyright(C) Hiroshi Fujita All right reserved

inserted by FC2 system