−大阪から400キロ超のドライブを経て、土佐の小京都、中村を散策−
山行概要
2018年12月27日(木) | |
中村市街 | |
晴れ | |
単独 | |
サンリバー四万十=0:20=一條神社=0:10=幸徳秋水の墓=0:10=中村城跡=0:05=中村大神宮=0:10=一条房基供養塔=0:15=一条通(一條神社・喜八)=0:20=サンリバー四万十【1:30】 |
記録文(写真はクリックで拡大)
JR中村駅近くのサンリバー四万十から出撃。日の短いこの時期にもう15時半なので、若干焦り気味。
中心市街地と駅は1キロ近く離れている。味気ないR439を避け、1本西の脇道を北に進む。太平寺の脇を通り、土佐くろしお鉄道の高架をくぐると、ようやく碁盤の目に整備された中村の中心市街地に入ってくる。東西に延びる一条通に沿って西に進むと、一條神社に到着。
小山の上に鎮座しており、結構急な石段で本殿前へ。16年前に篠山を登りに来た時に来ているが、あまり覚えていない…
この地には、戦国時代にこの辺りを支配し中村市街地の基礎を築いた五摂家の一条家の分家の名門、土佐一条氏の中村御所があった。一条氏の滅亡後に御所は荒廃したが、その跡に一条氏遺臣により歴代当主の霊を祀る祠が、慶長12年(1607年)に建てられたのが当社の起源となる。
その後、文久2年(1862年)になって土佐藩の幡多郡奉行らにより幡多郡総鎮守として社殿が造営され、一條神社として改めて建立された。
現在の本殿は昭和19年(1944年)の建立。
神社は小森山を削った山上に建っているので、眺望が良い。模擬天守の建つ中村城跡がすぐ向かいに見える。
一条通に降り、アーケードのある商店街を西へ抜ける。突き当たりを右折し、簡易裁判所の前で左折し、墓地へ。
墓地には幸徳秋水の墓が…
幸徳秋水は中村の豪商俵屋に生まれ、幼少から新道の誉れ高く、土佐の自由民権の風土の中で成長し、16歳で上京、中江兆民に師事するとともに、自由新聞、万朝報、平民新聞などの記者、ジャーナリストとして活躍した。
日露戦争では非戦論を唱え、社会主義運動に挺身し、「廿世紀之怪物帝国主義」など著書多数を残したが、明治44年(1911年)、自由平等思想の普及を恐れた明治政府の弾圧により、「大逆事件」の首謀者に仕立て上げられ、死刑に処せられた…
墓地から少し北に向かったところを左折し、中村城跡へ至る車道を登って行く。
犬山城をモデルに設計された四万十市立郷土資料館にたどり着く。この辺りが二ノ丸跡らしい。
ここから一段上がった本丸跡に為末城跡を示す標識が立っている。中村城は、中世から近世にかけて存在し、為松山頂にあった5つの城群、東ノ城、為松城、今城、中ノ森城、御城からなる連立式の城郭である。
応仁の乱を避けた一条教房が、荘園があった中村に下向しそのまま戦国大名として土着し、元々この地にいた豪族の為松氏が家老として取り立てられ、その為松氏により築城されたのが始まりと言われている。
城跡後は100mにも満たない高さだが、中村市街の展望が良い。
帰りは車道を下らず急な散策路を一気に下る。中村大神宮に寄ってから再び南下すると、街中にポツンと一条房基の供養塔が建っていた。
一条房基は、土佐一条氏4代当主で、高岡郡一帯を一条氏の支配下に収めたほか、伊予国南部への進出を図るなど一条氏の勢威を拡大した。
ところが、天文18年(1549年)、28歳の時に突如として自殺したらしい。理由は狂気のためであるといわれているが、詳細は不明。
墓のあった寺が廃寺になったため、墓の所在は不明となったが、房基公の死を悼む人々の手により、供養墓が建立されたという。
一通り巡ったが、夕食を予約した「喜八」さんの始業までまだ時間があったので、一條神社に戻り、さっき見るのを忘れていた境内中腹にある化粧の井戸へ。
化粧の井戸は、一条家が使ったと伝えられる7つの井戸の内、現存する唯一の井戸で、女官、侍女たちがお化粧のために使用したのでこう呼ばれている。
井戸の枠は一枚岩をくりぬいた豪勢なもので当時の一条家の権勢を物語っている。
水深は約5mのことで、今日まで枯れたことがないらしい。
いよいよ中村で屈指の居酒屋である「喜八」さんの始業時間になった。何とか予約が取れたのだ。
カウンターに着席すると、目の前のネタケースには、豪華魚介がぎっしり!
期待が高まる…
清水サバの刺しでスタート! 最高!
四万十川名物の手長エビの唐揚げ!(急いで食べ過ぎて、口の中を切りました(笑)…)
続いて、同じく四万十川名物の、青さのりの天ぷらにリレー
かつおの塩叩き! とりあえず今日はこのくらいにしといたろ(笑)
ほろ酔い加減でサンリバー四万十に凱旋した。
参考タイム
12/27 | サンリバー四万十 15:20 ⇒ 15:40 一條神社 15:45 ⇒ 15:55 幸徳秋水の墓 ⇒ 15:55 ⇒ 16:05 中村城跡 16:15 ⇒ 16:20 中村大神宮 16:20 ⇒ 16:30 一条房基供養塔 16:30 ⇒ 16:45 一条通(一條神社・喜八) 19:00 ⇒ 19:20 サンリバー四万十 |
山行データへ
諸国名山探訪
Copyright(C) Hiroshi Fujita All right reserved