中之島港からの御岳
日 程 | 1990年3月7日(水) |
山 域 | トカラ列島中之島 |
メンバー | 男3人、女1人 |
天 気 | 晴れ |
コースタイム | 中之島港=2:00=電波中継所=0:25=御岳=0:15=火口=0:10=電波中継所=1:45=中之島港【4:35】 |
港から海岸沿いに西集落へ向かい。ここから御岳に伸びる車道を登っていく。御岳にはテレビ用のアンテナが山頂直下に建っているので、登山のほぼ8割がたは簡易舗装の車道歩きとなる。と言っても通行する車両は皆無だし、常に大海原を見下ろしながら進むので、苦痛は全く感じない。
頭上の御岳目指して車道を進む
アンテナ施設まで登りつき、道を探す。道標は無かったが、鬱蒼と茂る琉球竹の林の中に上へ伸びる切り開きを発見し、竹を掻き分けて、しばらく直上すると、程なく竹林を抜け、森林限界?となり、背後の展望に狂喜しながら、火口壁の一角まで一気に登り着いた。
初めて向こう側の景色が広がる… 火口壁がぐるっと円を描き、足下には平らな火口原が広がっていた。ところどころ噴煙も上がっているようだ。今回ビジュアルの予備知識は全く無かったので、こんな絵姿は全く想像していなかった。それ故感動も凄い。トカラ富士はまさしく富士そのものの姿をしていた。
御岳頂上
時計回りに火口壁を一周する。風が強くて時折飛ばされそうになりながら進むと、火口壁で一番高いと思われる辺りで一等三角点を発見。ここがトカラ列島最高峰のピーク。標識など何も無いすっきりとした頂である。ピークからはトカラの島々はもとより、かなり霞んではいたが、屋久島も望むことができた。それよりも目に入るもののほとんどは海で、いかに自分が海の真っ只中にいるのかを再認識する。
御岳の火口壁を巡る
火口壁回りを再開、壁が一番低くなった辺りを見計らって、火口に下りてみる。火口にある池の辺でしばし休憩。近くの噴気口からは猛然と蒸気が上がっている。何とも非日常的な光景である。
盛んに煙を噴き上げる火口
火口湖にて
火口壁に戻り、登ってきたポイントまで一周し、最後にこの光景をもう一度しみじみと眺めてから、下山した。帰りの車道もずっと感想を言い合う、久しぶりに興奮した山行だった。
口之島を望む
大海原を見下ろしながら悠々と下山