呉枯ノ峰・七七頭ヶ岳

−古刹と秀峰の旅×2−

   

   

山行概要

日 程
2005年4月29日(土)
山 域
伊吹山地
天 気
晴れ後曇り一時雨
メンバー
単独
コースタイム
JR木ノ本駅=0:25=坂口=0:40=管山寺=0:20=呉枯ノ峰=0:25=田上城跡=0:15=JR木ノ本駅【2:05】
上丹生=1:10=七七頭ヶ岳=0:35=菅並=0:15=洞寿院【2:00】

記録文

 職業柄、GWはカレンダー通りの3連休×2である。しかも前半の3連休は仕事が入り、体が空くのは初日のみ。天気も良さげなので、何とか山に行こうとするが、前夜は職場の歓送迎会がセットされており、心配していたが、何とかフェイドアウトに成功、その日中には帰宅することができた。
 6時に起床。鮮やかな新緑を求めて行き先は湖北の山と前から決めていた。話題のJRを乗り継ぎ、(怖くて先頭車両には乗る気がしない)8時24分には木ノ本駅に到着。
 計画性の全くない私には珍しく、今日は緻密なゲームプランを組んでいる。この日の本命は七七頭ヶ岳だが、登山口に向かうバスが11時台しかないので、それまでに駅から登ることのできる呉枯ノ峰も登ってしまおうと考えたのだ。(山よりもその山懐にある菅原道真中興の管山寺に惹かれていた)
 呉枯ノ峰周遊に要するコースタイムは約3時間半で、手持ちの3時間を超えているが、まあ、これくらいなら荷物も軽いし楽勝でしょう。ということで、駅前から北へ歩き始める。(この程度のことで「緻密な」計画だと思う辺りが寒すぎるが…)
 天気が良すぎて暑すぎる。坂口までの車道歩きでバテ気味。こんなんでダブルヘッダーできるのかいなといきなり不安になる。約1年前の小谷山の時はカラッとして爽やかな陽気だったのにな〜
 北陸自動車道をくぐり、さらに北へ。頭上から人の笑い声がするなと思ったら、賤ヶ岳SAで休憩している人たちに見下ろされており、モチベーションも急降下…

坂口集落にある鳥居 9:03

 いきなり汗だくになってしまったが、意波閇神社を過ぎると坂口の集落に到着。集落内をしばらく進むと鳥居が現れるが、ここが管山寺の登り口である。何で鳥居なのと思うが、管山寺の隣には近江天満宮があるというのを案内板で知り、納得。

道標に従い、山道へ 9:10

 鳥居から東へ、真っ直ぐ山手に登っていく。再び北陸道をくぐり、しばらく直進したところに道標があり、ここから山道となる。
 自分的には少し早いペース設定で登り続けたおかげで、Tシャツはぐっしょりに。今日は綿のシャツなので、気持ち悪すぎる。

管山寺分岐 9:34

 路傍のお地蔵さんに慰められながら、何とか稜線に登りつく。ここは管山寺と呉枯ノ峰との分岐になっていて、寺へはいったん稜線の反対側へと下ることになる。

新緑萌え〜

 ちょっと言葉の使い方がおかしいですね(笑)
 先ほどの分岐から少し管山寺へ下った辺り。この辺の新緑が一番鮮やかでした。
 ブナもちらほら目に付き、この高度でブナを見ることが出来るのは、いかにも湖北の山ならでは。

管山寺山門の大ケヤキ 9:44

 5分程の下りで、新緑に埋もれた管山寺に到着。山門の両脇にある大ケヤキは菅原公お手植えと伝えられており、樹齢1000年以上を誇る。

静かな境内

 誰もいない山寺の静かな空気を満喫。近くの近江天満宮を巡り、ぐるっと一周してから分岐へ登り返す。
 良く踏まれた道が稜線に付けられている。大したアップダウンもなく、田上山の分岐を過ぎると呉枯ノ峰へはもう一息。

呉枯ノ峰 10:12

 何と一等三角点です。なのに展望0… 速攻下山。
 田上山に城跡があるそうなので、先ほどの分岐まで戻る。このルートはさすがにガイドでも紹介されていないだけあって、少々藪がうるさい。クソ暑い今日のような天候ではうっとおしく、ちょっと選択ミスかな。

田上山城跡 10:40

 賤ヶ岳の合戦の際に羽柴秀長軍一万五千人が陣取ったところです。
 ここから格段に歩きやすくなった歩道を駆け下りると、伊香高校の横に降り立つ。

木ノ本駅近くの北国街道 10:54

 西にゆるやかに下っていくと、一目で旧街道だと判る通りを横断。これが北国街道で、時間があればゆっくり見たかった〜。
 ほぼ予定通り11時前に木ノ本駅に帰着。バスの時間まで30分ほど確保できたので、駅前の食堂で昼食。しかし、あまりの暑さにビール2本… 酔っ払ってしまい、もう帰ろうかなとも思ったが、何とか気を取り直して、洞寿院行きのバスに乗り込み、爆睡…

上丹生からの七七頭ヶ岳 12:16

 案の定、寝過ごしそうになって、慌てて下車したら、上丹生の一つ手前の「上丹生茶わん祭の館前」というバス停だったが、幸いにも本来のバス停は200mほど先だった。
 雪解け時期のせいか、やけに水量の多い高時川に沿って、目の前に形良く聳える七七頭ヶ岳目指して車道を進む。

七七頭ヶ岳登山口 12:25

 車道の途中、「よごオーストリッチファーム」なるダチョウの牧場があったが、ダチョウの放牧は6月頃からで姿なく残念。
 車道が尽きた所に道標が立っており、ここから山道となる。いきなりの急登に先ほどビールを飲んでしまったばかりの体から再び汗が噴出す。

イカリソウ

 色んな花が咲いているが、特にイカリソウが多く、最も多いポイントでは足の置き場にも苦労するほどだった。
 何とか稜線に出ると、涼風が吹き付けるようになり、多少は楽になるが、整った山容を誇る山の登りらしく、急登が続く。

頂上直下のブナの大木 13:13

 この立派な大木をはじめ、ブナがちらほらと目に付くようになると、頂上は近い。

七七頭ヶ岳頂上 13:22

 七七頭ヶ岳も呉枯ノ峰同様、展望はない。ピークには静かに観音堂が佇んでいた。

瑠璃池

 ピークから西に急坂を下ったところにある瑠璃池に寄ってみる。女性の肌を美しくするという伝説の池だが、池と言うよりは「水場」にしか見えなかった…

 北へ菅並集落へ下る。いつの間にか雲行きが怪しくなっており、何時降り出してもおかしくないような曇天になっていたので、足早に下る。今まであまり目にすることのなかったトクワカソウやタムシバの花が頻繁に登場し、飽きない下り道だ。
 途中、紛らわしい分岐があるが、ここは尾根を直進せず、右に折れる。道標ないので要注意。後は急降下が続くが、ひたすら慎重に下っていく。木々の間から、横山岳が圧倒的なスケールで迫るが、残念ながら頂稜部は黒い雲に覆われてしまった。谷筋にはまだ残雪も見られ、さすがに1000mを超える峰である。

菅並登山口 14:05

 何とか雨が降り出す前に下ることができた。ホントに今日は蒸し暑かった。顔から塩噴いてます。
 帰りのバスの時間まで1時間半もあるので、近くの名刹、洞寿院に寄り道。

洞寿院山門 14:20

 『正式には塩谷山洞寿院護国禅寺といい、曹洞宗の名刹。昔、白山大権現の護法により塩泉が湧き出たことから、塩谷山と号す。』(寺のパンフレットより)
 法堂は閉じていましたが、頼んで中を見せてもらう。折から雨も降り出したので助かりました。
 乗客は私一人のバスで再び木ノ本駅へ。またも爆睡… 何も言うことはない充実の低山歩きでした。

参考タイム

4/29JR木ノ本駅 8:308:55 坂口 9:009:40 管山寺 9:5010:10 呉枯ノ峰 10:1510:40 田上山城跡 10:4010:55 JR木ノ本駅 11:4512:05 上丹生 12:1013:20 七七頭ヶ岳 13:3014:05 菅並登山口 14:0514:20 洞寿院

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