西国街道その5(西宮〜神戸三宮)

−西国街道歩き、とりあえず区切りの神戸までコンプリート!−

   

山行概要

日 程
2018年6月16日(土)
天 気
快晴
メンバー
単独
コースタイム
阪急門戸厄神駅=0:50=西宮神社=0:10=阪神香櫨園駅=0:15=打出天神社=1:00=東灘区役所(恵愛)=0:10=本住吉神社=0:10=沢の井=0:50=敏馬神社=0:25=阪急春日野道駅=0:30=阪急三宮駅【5:20】

記録文(写真はクリックで拡大)

 6月も中旬に入り、梅雨空と蒸し暑さもあって、街道歩きには酷なシーズン。山歩きも遠出しないと低い山になるし、虫がなぁ…(特にヒル)
 と言う訳で、先月中旬の北海道遠征からしばらく外出できずにいたが、この季節にしては珍しく、湿度が上がらずカラッとした晴れの予報の土曜日となった。

 早朝に出撃。西宮北口駅から歩いても大差ないのだが、ここは愚直に前回の西国街道終点である門戸厄神駅へ、阪急今津線を一駅だけ乗る。
 この日は阪神競馬場の開催日のようで、電車はその筋と思われる人々で大混雑。たった一駅だけだったが、息苦しさで悶絶…
 何とか門戸厄神駅にたどり着き、駅前から南西に真っすぐ伸びる西国街道を歩み出す。
 東川に突き当たると、しばらく川沿いに南下し、R171を横断。さらに南下し、JR線、阪神線を順にくぐり、阪神高速3号神戸線に当たったところで右折し、高速の北側に並行する街路を西に進むと、西宮神社の杜が見えてくる。

西宮神社拝殿 9:26

 西宮神社は、ご存知、日本に約3500社ある、えびす神社の総本社で、地元では「西宮のえべっさん」と呼ばれている。
 毎年1月10日の十日えびす大祭に行われる福男選びでも余りに有名である。

阪神香櫨園駅 9:45

 西に進んでいくと、モダンな阪神香櫨園駅。
 香櫨園というのは元々の地名ではないが、昔この辺りにあった遊園地「香櫨園」の最寄駅であったことから名付けられたらしい。
 今では、西宮七園を構成する高級邸宅街としてのブランド性が確立されており、そう言えば、先ほどから立派な邸宅ばかりになっていた。

打出天神社 10:00

 さらに西へ。阪神打出駅の手前で右折し、少し北に向かうと、打出天神社。
 当神社が鎮座する打出は、西国街道が箕面の山麓から武庫の平野を横断して、初めて海岸に打ち出る地点で、古くから交通の要所であったため、幾度となく戦火にまみれたため、古記録が無くなっている。このため、創建は明らかでないが、古来、産土神を祀っていたものを、天神信仰が盛んになり、いつしか天神さま(菅原道真公)を勧請したものと思われる。

「恵愛(けいあい)」さんのネギラーメン 11:19

 打出天神社の先でR2に合流し、以降、しばらく国道を進む。味気ないし、日陰もなく暑い。正に「酷道」である…
 1時間歩き続けると、ようやく東灘区役所が見えてきた。ここのR2を挟んだ南側にネギラーメンで有名な中華料理屋「恵愛」さんがあり、ちょうど始業の時間だったので、入店。既に店内は満員… 何とか滑り込む。
 ネギラーメンと半チャーハンを注文。

始業直後から行列のできる「恵愛」さん 11:35

 しかし、正直なところ、感想は「…」
 何でこの程度で行列ができるのかが理解不能… 京都のラーメンのレベルが高いのかな…

本住吉神社 11:45

 気を取り直し、再びR2を西走し、JR住吉駅の前を通過すると、国道に面した立派な社殿が見えてきた。本住吉神社である。
 社伝では、日本書紀において、神功皇后の三韓征伐からの帰途に船が進まなくなり、神託により住吉三神を祀ったと記される「大津渟中倉之長峡(おおつのぬなくらのながお)」の地が当地であり、当社が住吉三神鎮祭の根源であると伝え、そのために古くから大阪の住吉大社に対し「本住吉」と呼ばれるとしている。
 「大津渟中倉之長峡」の地は住吉大社とする説の方が有力であるが、本住吉神社は住吉大社も当社からの勧請であるとしており、本居宣長も本住吉神社の主張を支持している。
 社殿は平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災で大きな被害を受け、現在の社殿はその後復興したものである。

沢の井 12:00

 いったん左折、南下し、阪神御影駅前に出る。阪神の高架沿いに西に進むと、高架下に水の湧いているポイントが… これが沢の井である。
 沢の井は、神功皇后の三韓征伐の帰路、この井戸で化粧のため姿を映したところ、その姿が鮮やかに映し出されたため、「御影」の地名がついたと伝えられる井戸である。
 また、南北朝時代には、この泉の水で酒を醸造し、後醍醐天皇に献上したところ、たいそう喜ばれたとの言い伝えもあるらしい。
 沢の井を後に、さらに西進。完全に都会の街中を行くので、味気ない限り。心を無にして(笑)、黙々と進む。

拝殿工事中の敏馬神社 12:55

 阪神岩屋駅の手前で、南下し、細い路地を抜けて線路を横断。坂道を下っていくと、敏馬(みぬめ)神社に到着。
 敏馬神社は、「摂津国風土記」に創建に関する記述がある。神功皇后が新羅征伐に出発する際、戦勝祈願したとき、猪名川上流の能勢の美奴売山(能勢の三草山)の神が来て、美奴売山の杉の木を切って船を作れば必ず勝利すると告げた。その通りにして勝利を納めた帰途、古代には南に突き出した岬となっていた当地の沖で船が動かなくなり、船上で占いをするとこれは美奴売山の神の意志であるとわかったので、そこに美奴売神を祀ったという。
 この辺りの地は、西国から都に戻る時、大和を意識させる生駒山などが見え出す地でもあることから、柿本人麻呂、大伴旅人をはじめ、多くの歌人によって、和歌が詠まれた場所である。
 社殿は、戦災や阪神・淡路大震災等で何度か倒壊したが、その都度、再建された。

生田川を渡る 13:27

 ゴールが近づいてきた。生田川を渡ると、三宮は近い。
 途中、神戸クアハウスに立ち寄り、ひと風呂浴びてから、三宮へ。
 夕方から一杯引っかけてから、帰宅した。

参考タイム

6/16 阪急門戸厄神駅 8:359:25 西宮神社 9:359:45 阪神香櫨園駅 9:4510:00 打出天神社 10:0011:00 東灘区役所(恵愛) 11:3511:45 本住吉神社 11:5012:00 沢の居 12:0012:50 敏馬神社 12:5513:20 阪急春日野道駅 13:2013:35 神戸クアハウス 15:0015:15 阪急三宮駅

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