能郷白山

能郷白山



能・狂言の舞台、能郷集落白山神社 能・狂言の舞台、能郷集落白山神社


日 程2002年5月3日(祝)
山 域越美山地
メンバー単独
天 気霧後晴れ
コースタイム能郷谷林道登山口=0:30=林道曲折点=1:40=能郷白山=1:20=林道曲折点=0:20=能郷谷林道登山口【3:50】

 何と10年振りの再訪。前回は悪天候のため一合目で屈辱の撤退。この間何度か訪れるチャンスはあったが、機会がなかったとした言いようが無い。
 2日の晩は職場の宴会だった。早々に切り上げて帰宅し、ホンジュラス戦をビデオ早送りで確認してから、日付が変わる前には出発できた。
 恐れていた渋滞も大したことなく、大垣ICからR157へ。前回は「これが国道?」と唸るほど細かったR157も10年の歳月は大きく、能郷集落までほとんど2車線に整備されていた。能郷谷林道は夜が明けてから走行することにし、白山神社付近で仮眠した。
 何とか2時間後に起き出し、コンビニおにぎりをお茶で無理やり流し込んで、空が白み始めてから林道へ。これも年月のせいか、前回は車の底を嫌と言うほど打ちつけたひどいダートであったのが、何と道幅は狭いままながら登山口まで全線舗装されていた。何の問題もなく、登山口駐車場へ。他に車は見当たらず、どうやら私が一番乗りのようだ。
 すぐ頭上まで霧に覆われているような状況。また撤退かとも思うが、かまわず登り始める。いきなりの超急登で幕を開ける。コース最大の急登が出端にあるという何とも嫌らしいコース。途中に出くわした林道で一息入れるが、さらに急登が続く。吹き出した汗の代償に高度は一気に上がり、二合目付近でとうとう霧の中に突入してしまう。
 ここから北に前山の南尾根を伝っていくが、急に大木が増えてくる。霧がとても濃く、それらの木々が急に目の前に現れてくるので、なかなかファンタジー的な光景である。若干傾斜は緩くなったものの、さらに急登が続く。ほとんど寝ていないのに、最初のペース設定が良かったのか、今日は息が上がらない。周囲の見通しがきかないので、登りに集中できたこともあったんだろうが、ここ1ヶ月の出向したことによる仕事のゴタゴタなんかを思いながら登っている(こういう時つくづく単独行はいいと思う)うちに、気が付けば腕時計の標高が1500m弱を指し、傾斜が急になったことからも前山を越えてしまったことに気づく。
 しばしの休憩の後、登行を再開。霧が少し薄くなってきたか。ブナが多く、残雪もちらほらと出てきたゆるやかな下り基調の尾根歩きを楽しむ。いつもならせっかく獲得した高度を失うので、愚痴の一つも出てきそうなものだが、調子の良い今日は何とも思わない。
 風が強くなってきた。霧が晴れるとの思いをさらに強くする。五合目に着く。前山との鞍部になっており、ここからピークへの最後の急登が始まる。残雪が急に増えてきた。ピーク直下の雪田は雪が凍っている朝のこの時期ではアイゼンが欲しい所。軽アイゼンは持ってきていたが、何かめんどくさい。とりあえず雪田の一番端を登り、もし滑ったらブッシュを掴むことにして、キックステップで進む。何とか頂稜に登りつくと、三角点のあるピークの周りだけ雪は消えていた。
 時たま日が差す状況が続き、期待して待つが、なかなかすっきりと晴れない。1時間ほど粘ったが、状況は変わらなかったので、痺れを切らして下り始める。


やっぱり晴れてきた… やっぱり晴れてきた…


 そして山の格言どおり、前山を下り始めてすぐに霧が晴れた。せめて前山の手前だったら、能郷白山を拝めたのだが… それでも能郷白山へ続くのだろう県境尾根の磯倉と地図に書いてある1541ピークや西方遠くに蕎麦粒(そむぎ)山の峻峰が望める。それに何といってもこれから下る尾根道の新緑が素晴らしすぎる。今までモノクロの世界が急にカラーになった感じである。朗々と下る。振り返ると前山へはかなりの急傾斜で尾根がせり上がっている。これを見ながら登るのはなかなか辛そうに思える。ガスも捨てたもんじゃないと勝手に納得しながら下る。最後は新緑シャワーを存分に浴びながら車に戻った。


新緑真っ盛りの駐車場付近 新緑真っ盛りの駐車場付近


 さあ、後は温泉、温泉。登山口に近い根尾村のうすずみ温泉に向かう。昼前なのに駐車場は8割がた埋まっており、なかなかの盛況ぶりである。入浴料は1000円と高めだが、何度でも入れるのが嬉しい。私もまず入浴してから、併設のレストランで川魚の刺身盛り合わせを堪能してから、再度の入浴、休憩室での爆睡のあとようやく帰路につく。のんびりと関ヶ原まで地道のドライブを楽しみ、後は高速で京都まで帰った。


参考タイム
23:10京都市内
02:30-05:00能郷
05:20-05:30能郷谷林道登山口
06:00-06:05林道曲折点
07:45-08:45能郷白山
10:10林道曲折点
10:30-10:35能郷谷林道登山口
11:00-14:40うすずみ温泉
16:15-17:35名神甲良PA
19:00京都市内


   

      

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