扇ノ山

扇ノ山


【日 程】2000年6月8日(木)
【山 域】氷ノ山山系
【天 気】晴れ
【メンバ―】単独
【コースタイム】河合谷高原登山口=0:15=小ヅッコ山小屋分岐=0:35=畑ヶ平高原分岐=0:05=扇ノ山=0:45=河合谷高原登山口
     上山高原=0:05=上山=0:05=上山高原【1:50】

【記録文】
 扇ノ山は秋の快晴の日に氷ノ山から眺めたのびやかな稜線が印象的で,かねがね登ってみたいと思っていたが,ようやく登行意欲,育児の合間,仕事等のタイミングが合い,登山を決行する時がやってきた。車を使えば2時間程で往復できるのも,久しぶりのリハビリ登山にはもってこいである。
 気合で午前2時に起き,日本VSジャマイカの録画中継を流しながらR9をひたすら走る。和田山付近で夜が明ける。湯村温泉を通過してから5分程の昆虫化石館の所で左折する。ここには扇ノ山,上山高原等の標識もある。細い車道はグングン高度を上げる。途中の海山集落は忽然と姿を現し,「こんな山の上に」と驚く。集落を過ぎ,なおも高度を上げると,上山高原に飛び出す。ここは帰路に立ち寄るとしてさらに進む。扇ノ山にはいろいろとルートがあるが,ピーク北側からは2つの登山口があり,最初に小ヅッコ山小屋経由の登山口が現れるが,今回はさらに西に進み,県境を越えた河合谷高原側から登ることにする。いずれにしても両登山口からのルートは15分程で合流するので,どちらをとっても大差はない。はるばる鳥取県まで来たことに感慨を覚えながら,車を路肩に止める。付近には数台の駐車スペースがある。また,ガイドブック等ではここまでダートもあるということだったが,最後まで舗装されていて,快適な林道ドライブだった。


河合谷高原登山口 河合谷高原登山口


 登山道は階段の登りで始まる。いきなりバテる予感。何と言っても5ヶ月振りの山である。運動不足とかいうレベルではなく,今年に入って運動そのものを全くしていないのだから,どうしようもない。覚悟して歩を進めるが,すぐに平坦な楽勝ルートとなり,それは小ヅッコ山小屋からのルートを合わせても変わることはない。マップ上では県境尾根を歩いていることになっているが,平坦な森の中を歩いている感じだ。そういう訳で小ヅッコのピークはどこなのか,さっぱり分からないまま通過する。


平坦な県境尾根 平坦な県境尾根


 みずみずしいブナ林の中を歩き続けること30分位で,ようやくゆるやかに登り始めるが,汗をかく程でもない。マヌケにもここに至って始めて気付いたが,何とこのコースは登りも下りもタイムがほぼ一緒である。大ヅッコも高度計のおかげでピークの位置は分かったが,小ヅッコ同様標識等は一切なく、ピークらしい場所でもなかった。大ヅッコから少し下ると畑ヶ平高原からのルートが合流してくる。ここから扇ノ山本峰へは鳥取市街が一望できる展望台を経て5分程で到着。


立派すぎる山頂避難小屋 立派すぎる山頂避難小屋


 予想通り平坦なピークだが中央に鎮座するガラス張りの立派な避難小屋(平成6年築)に驚く。2等三角点付近からの展望は木々にさえぎられ良好とは言えないが,小屋の2階に上がれば眺望は思いのままである。さすがに梅雨入直前の蒸し暑い陽気の中では遠望は効かなかったが,それでも氷ノ山の雄大な山容を見落とすことはなかった。


ピークから氷ノ山を遠望 ピークから氷ノ山を遠望


 帰路は,ブナ林を楽しむため,さらにのんびりと歩く。久しぶりの山で五感が山慣れしていないのか,感じるもの全てが新鮮に思えた。
 車に戻り,上山高原までいったん下る。石碑がある高原の真中に車を止め,三角点の往復に向かう。展望良好の三角点で扇ノ山ののびやかな山体を目に焼き付けてから,再び車を走らす。


上山から扇ノ山を望む 上山から扇ノ山を望む


 まだ,9時過ぎである。昆虫化石館の駐車場でガイドブックを眺め、今後の進路を検討、やはり温泉は外せない。まずは優雅に朝風呂を湯村温泉の共同浴場「薬師湯」でキメる。誰もいない湯船を独り占めし,気分は最高! これが平日早朝登山の醍醐味である。


夢千代の像 夢千代の像


 一浴後,温泉街をフラフラと散策していたら,腹が減ってきたので,但馬牛か魚かで悩んだが,魚をチョイスし,さらに北へ香住を目指すことにする。香住の手前でR178が余部鉄橋下をくぐり抜ける個所があり、その高さに息を呑む。


日本一のトレッスル(橋脚)式鉄橋の余部鉄橋 日本一のトレッスル(橋脚)式鉄橋の余部鉄橋


 駅近くの寿司屋で刺身と握りをたらふく喰って,車に戻ったのがまだ12時前。酒を抜くため,少し車内で仮眠する。何とも気持ちの良い転寝であった。起きると小腹が減っていたので,シメにと今度は出石のそばを狙う。豊岡経由で1時間で到着。大手前の駐車場に車を止め,平日なのに団体客でごった返す城下町へ繰り出し,皿そばと格闘した。


出石のシンボル辰鼓楼 出石のシンボル辰鼓楼


出石城本丸 出石城本丸


 夕方には帰宅する必要があったので,今日はここで打ち止め。ノンストップで京都に帰還。本能のままに北近畿をうろつきまわった平日お気楽山行がようやく終わった。


【参 考】
 02:30    京都市内発
 04:00    福知山
 05:00    湯村温泉
 06:00-06:25 河合谷高原登山口
 06:40    小ヅッコ山小屋分岐
 07:15    畑ヶ平高原分岐
 07:20-07:45 扇ノ山
 08:30-08:35 河合谷高原登山口
 08:45    上山高原
 08:50-08:55 上山
 09:00-09:05 上山高原
 09:25-09:35 昆虫化石館
 09:45-10:30 湯村温泉
 10:55-11:00 余部鉄橋
 11:15-12:00 香住
 12:40    豊岡
 13:05-13:40 出石
 14:30    福知山
 16:00    京都市内


         

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