− ついに百名山巡礼をフィニッシュ! 心配していた沢歩きも水量少なく楽勝 −
山行概要
1998年7月5日(日)〜6日(月) | ||
日高山脈 | ||
リカさん、私 | ||
額平川林道ゲート=1:15=取水ダム=2:20=幌尻山荘【3:35】 | 幌尻山荘=1:15=命ノ水=1:30=幌尻岳=1:10=命ノ水=0:45=幌尻山荘=1:55=取水ダム=1:10=林道ゲート【7:45】 |
記録文
7/5 曇り一時雨
ずしりと重いザックを背に歩行を開始する。曇り空のため気温が低いので助かる。単調な林道歩きを話で紛らわせるうち、取水ダム(ダムと呼ぶにはささやか過ぎる堰)がひっそりと現れる。昨日、今日と振内町主催の山開きの日であり、ダムの前にはマイクロバスが数台止まっていて、少し羨ましく感じる。
ここからいよいよ沢歩きである。新調した渓流タビに履き替える。連れは沢が初めてなので奮発して買ってもらったのだ。
最初は明瞭な踏み跡がある。山開き連中90人とのすれ違いや慣れない渓流タビに足を取られた連れが路肩を踏み外して転落するというハプニングもあったが、何とか最初の渡渉ポイントへたどり着いた。
深さは股のすぐ下あたりまで。普段より少し多いくらいか。おとつい入山した人の話では胸近くまであったということなので、やはりこのルートは注意が必要である。ここから連続して渡渉が続くが、水量は結局この初めの箇所が1番深かった。最初は戸惑っていた連れもだんだん慣れてきてスムーズに渡れるようになってくる。
小屋までは10回ほどの渡渉が必要だった。水量によってはかなり回数も増減するのだろう。直前で雨が降り出したこともあって、小屋には結構濡れて到着した。1階はすでに満員だったので、2階にねぐらを確保した。ここもすでに15人ほどの先客がいたが、みな40歳以上で会話は全て「昨日は○○山、明日は幌尻、あさっては△△山・・・」とか「私は40登った。オタクは、いくつ?」といった調子の内容ばかり。百名山の中では比較的難しいとされる幌尻ですらこんな調子である。完登の喜びよりも、もうこんな人混みの中で登山をしなくてすむことの方に喜びを感じる。
周囲の登山歴自慢に辟易としながら、7時には無理やり就寝した。
7/5 曇り後晴れ
クマが怖いので5時に出るつもりだったが、みな4時には出発してしまい、つられるように出発する。
分かってはいたがジグザグの急登が延々と続く。ガスりぎみの天気もあってもう一つモチベーションが上がらない。こういう時はスローペースでゆっくりといくのに限る。それでも1時間余りのピッチで命ノ水に登り着く。命ノ水はまさに「命」ノ水だった。さわやかな冷水が体に染み込んでゆく。
ここから木々の高さが急に低くなり、辺りは一気に高山の雰囲気が漂うようになる。ガスが切れ、幌尻のピークも望めるようになってきた。カールも見下ろせる。足下にはお花畑が広がっている。日高の山を歩く喜びがじわじわとわいてくる。
カールを逆時計回りに稜線を進む。日高の他の山々はガスで見えないが、幌尻のピークだけが陽光を浴びている。ピーク直下までたどり着く。最後の登りを一歩、一歩、確かめるように登る。
ついに山頂へ。色々と込み上げてくるものがあるかと予想していたが、それ以上に日高の主峰の頂に立っていることが嬉しくてたまらない。北カールを見下ろしながらのティータイムを満喫する。
1時間ほど休憩してから、下山を開始する。本当は戸蔦別回りで降りたかったが、私の膝の調子が少し悪かったので、無理せず往復コースとした。登りのときよりじっくりとお花畑を楽しみながら下る。
2000mちょっとの山とは思えません。
荷が軽いせいであっと言う間に山荘まで下ってしまった。
小屋で昼食をとった後、再び渓流タビの登場となる。
晴天の下、渡渉を楽しみながら下る。水量はかなり下がっており、今日は膝の少し上くらい。できるだけ夏道を通らず、水の中を進む。昨日とは雲泥の差の非常に快適な沢歩きで、取水ダムに着いた時にはまだまだ水の中を歩いていたい気分だった。
沢の後の林道歩きは、かなり暑くなると思っていたが、この林道はほとんど木陰の中を進むようにつけられているので、ゲートまでそれほど暑さを感じずにたどり着くことができた。昨日よりさらに車の数は増えていて、ゲートから500m以上も路肩に車が並ぶ状況だった。
参考タイム
7/5 | 額平川林道ゲート 11:40 ⇒ 12:55 取水ダム 13:05 ⇒ 15:25 幌尻山荘 |
7/6 | 幌尻山荘 4:40 ⇒ 5:55 命ノ水 6:10 ⇒ 7:50 幌尻岳 8:55 ⇒ 10:05 命ノ水 10:15 ⇒ 11:00 幌尻山荘 12:20 ⇒ 14:15 取水ダム 14:30 ⇒ 15:40 額平川林道ゲート |
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