佐紀・佐保路

−巨大古墳群と古寺を巡る旅−

   

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山行概要

日 程
2004年3月21日(日)
山 域
佐紀・佐保路
天 気
曇り後雨
メンバー
単独
コースタイム
近鉄平城駅=0:15=垂仁天皇皇后陵=0:10=佐紀神社=0:30=仁徳天皇皇后陵=0:15=法華寺=0:05=海竜王寺=0:05=ウワナベ古墳=0:15=不退寺=0:35=般若寺=0:25=近鉄奈良駅【2:35】

記録文

 2週連続で土日2日間の連続歩行となった。奈良の(自分的に)空白地を順番に訪れるのが楽しくて楽しくて仕方がない。完全に病気である。
 未訪地もずいぶん少なくなってきたが、今回は佐紀路から佐保路にかけて歩こうか。ここ最近の行程は自分のHPのコンテンツ的には場違いなような気がするが、あまり気にしないようにしよう。例によって今日も昼過ぎには職場にいないといけないので、スタート地点の近鉄平城駅を8時前に出発する。
 しか〜し、今日も天気予報の撹乱を受け、電車を降りると周囲は濃い霧が立ち込め、視界がほとんどない状況。がっくりしつつも、今さら帰るのもしゃくなので、重い足取りで出発する。

霧が立ち込める垂仁天皇皇后陵

 すぐに成務天皇、垂仁天皇皇后陵のいわゆる佐紀盾列(たてなみ)古墳群の間を縫うように進む。この霧のせいか、微妙にカーブしながら進むルートのせいか、自分の方向感覚がさっぱりおかしく、持参のマップを見ても、どっちに向かったらよいのか、さっぱり分からない。

佐紀神社 まだ霧は晴れない

 幸いにも今日のルートは「奈良歴史のみち」に沿って歩くので、それに盲従していくと、何とか佐紀神社にたどり着いた。ここでようやく頭の中のGPSが正常に戻り、現在位置を地図との関係が整理される。
 平城京跡の上端に沿って進む。本来なら、平城京跡の広大な空間を満期しながら、歩くことができたのだが、未だ霧は晴れず、目の前にぼんやりと第一次大極殿正殿の工事中の様子が浮かぶのみ。

 平城天皇陵の前を通過した少し先で直角に左に折れ、しばらく北へ進む。湖面の霧が美しいハジカミ池のところで、右折し、仁徳天皇皇后陵、コナベ古墳の巨大古墳群へ近づいていく。
 コナベ古墳の先に航空自衛隊の幹部養成用の学校があり、一本道を南へ真っ直ぐに進む。海竜王寺の門前にたどり着くが、拝観時間の少々前だったらしく、門は閉ざされていたので、先に隣の法華寺に回る。

法華寺本堂

 本尊の木造十一面観音立像前でしばしの間、沈黙。光明皇后をモデルにしたとされる優美な表情に溺れる。ようやく日差しが柔らかに射すようになってきた。境内奥にある光月亭の茅葺の屋根から蒸気がゆらゆらと立ち上る。庭園の花木が急に色鮮やかになり、周囲の光景が途端に春めくのであった。

海竜王寺本堂

 海竜王寺へ戻る。今回は寺門は開いていた。崩れかけた土塀に囲まれ、いかにも南都の古寺といった風情に溢れる寺院である。ここの見所は、西金堂に安置された国宝の五重小塔である。4mほどの小さいものだが、天平時の建築技法をそのまま伝える貴重な逸品である。

ウワナベ古墳

 充実の古寺巡りを終え、先ほどの航空自衛隊の所までいったん戻る。東に向かいまたもや巨大なウワナベ古墳の前を通過。先週から巨大な古墳を当たり前のように眺めてきて、もう感覚が麻痺しているのか、特に感慨は浮かんでこなくなってしまった。

 古墳の先で、R24とJRを渡り、南へしばらく進むと不退寺が現れる。ここで一息入れて、東へ向かう。奈良市街の北側の山すそに沿って進む、緑豊かなトレール。興福院の少し先のところで北に向かい、子供の頃よく遊びに行ったドリームランドの前を通る。
 ランドの前で右折し、里山の雰囲気に溢れた細い車道を東へ。すっかり空は晴れ渡り、顔もヒリヒリするような陽気となった。西福寺の角を右折し、古くからの街道筋らしい古屋が多い道を南に進むと、すぐに般若寺の前に出た。

般若寺本堂

 般若寺は、楼門、十三重石宝塔、石仏と見所が多い。花も咲き乱れ、思わず長居したくなってしまう雰囲気に満ちている。本堂前でしばし足を休める。

国宝の般若寺楼門と奥には重文の十三重石宝塔

 般若寺から北山十八間戸、転害門を経て県庁までは一本道。しだいに賑わいが増していく中、早足で近鉄奈良駅まで向かった。

転害門

参考タイム

3/21近鉄平城駅 7:508:05 垂仁天皇皇后陵 8:058:15 佐紀神社 8:158:45 仁徳天皇皇后陵 8:509:05 法華寺 9:309:35 海竜王寺 9:459:50 ウワナベ古墳 9:5010:05 不退寺 10:1010:45 般若寺 10:5511:05 転害門 11:0511:20 近鉄奈良駅

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