當麻の里散策

−即位の礼を祝って(笑)、當麻の里を軽散歩…−

山行概要

日 程
2019年10月22日(祝)
山 域
金剛山脈(二上山麓)
天 気
晴れ
メンバー
単独
コースタイム
近鉄二上山駅=0:05=専称寺=0;25=道の駅「ふたかみパーク當麻」=0:10=石光寺=0:15=當麻寺=0:10=近鉄當麻寺駅【1:05】

記録文(写真はクリックで拡大)

 即位の礼が行われる目出度い日。本来なら皇居に行かねばならぬが、都合がつかず、近隣のまち歩きへ…
 気が付けば、近鉄南大阪線の人となり、二上山駅に降り立っていた…
 駅から踏切を渡り、迷路のような細い路地へ吸い込まれる。西ヘ少し寄り道すると、専称寺が現れる。

専称寺 9:20

 春の枝垂桜が咲くころは賑わうらしいが、誰もいない。隠れ寺と言った感じの静かな境内。
 この地は、日本で最初の官道として知られる竹内街道が近くを通り、海上から大阪湾・住吉津・難波津から、政治の中心の舞台である飛鳥地方への重要ルートであり、古墳時代から飛鳥時代にかけて、交通の要所であったと思われる。

枝垂桜の根元には苔がびっしり 9:20

 平安末期の創建とされているが、何度か焼失しており、現寺院が創建されたのは、天保12年(1841年)に記された「永代雨笠帳」によると、天正17年(1589年)月九日寂の一蓮社向誉(こうよ)上人が天正10年(1582年)12月14日に開基したとされる。
 その後も何度か焼失し、現本堂は、享保20年(1721年)の建立であると棟札によって判明している。
   また、本尊の木造十一面観音菩薩立像は、檜の一本造りで造られた平安時代中期の仏像で、香芝市では現存する最古の木造仏であり、市有形文化財に指定されている。
 1年に一度、7月17日に限って公開される秘仏である。

二上山 9:27

 専称寺を後に、古い町並みを抜けると、溜池が頻出するのどかな耕作地の中を南下する。
 画像は白金池越しに見る二上山。雌岳は雄岳の背後に隠れ、ここからは双耳峰に見えない。
 溜池の間を縫うように進み、道の駅「ふたかみパーク當麻」で小休止してから、しばらく東に進むと、石光寺に到着。

石光寺 10:05

 石光寺は、役小角の開山と伝えられ、縁起によれば、天智天皇の時代、霊光を放つ大石が見つかり、勅命を受けてこの石に弥勒如来を彫らせ、堂宇を建立したのが始まりとされる。
 平成3年(1991年)の弥勒堂改築に伴う発掘調査の結果、飛鳥時代後期の石造如来坐像、瓦、?仏が出土するとともに、平面五間x四間の堂跡も検出され、前述の石仏はこの堂に安置されていたものとみられる。また、境内に飛鳥時代後期といわれる塔の心礎がある。
 ボタンの寺として知られ、関西花の寺二十五霊場20番札所であるが、この日はオフシーズンのためか、人の気配全くなし。寺の所々に巨大な蜘蛛の巣が張り巡らされており、寂れた印象を強く受けた。

中将姫の墓 10:15

 石光寺は中将姫の蓮糸曼荼羅織成伝説ゆかりの地としても知られ、境内には伝説にちなむ「染の井」と「糸掛桜」がある。また、石光寺から少し南に進んだ地蔵堂の奥にある墓地の一角には、中将姫の墓も立っている。
 中将姫は伝説上の人物で、大納言藤原豊成の娘とされる。説話によれば、美貌で知られた中将姫は17歳で出家した後、天平宝字7年(763年)のある日、中将姫は、蓮の茎を集め、糸を採り出し、石光寺の庭に掘った井戸に糸を浸したところ5色に染まり、中将姫はそのハス糸で一夜のうちに当麻曼荼羅を織りあげたという。
 その井戸が、「染の井」と呼ばれ、糸を掛けた桜が「糸掛桜」であるという。
 地蔵堂からすぐ南が広大な當麻寺の境内。

當麻寺本堂(曼荼羅堂) 10:20

 前回、ゆっくり拝観しているので、この日は国宝の本堂(曼荼羅堂)のみ訪れる。
 寄棟造の本瓦葺で、梁行6間のうち、奥の3間を内陣、手前の3間を礼堂とし、内陣は須弥壇上に高さ約5メートルの厨子を置き、本尊の当麻曼荼羅を安置する。
 昭和32年(1957年)から3年かけて実施された解体修理で、本堂は平安時代初期に建てられた前身堂を改築したものであり、その前身堂には、さらにさかのぼる奈良時代の建物の部材が転用されていることが明らかとなった。
 満足して、門前町の中を抜け、近鉄当麻寺駅へ。
 いつものようにあべの橋周辺で昼飲みしてから帰宅した。

参考タイム

10/22 近鉄二上山駅 9:159:20 専称寺 9:259:50 道の駅「ふたかみパーク當麻」 9:5510:05 石光寺 10:0510:20 當麻寺 10:2510:35 近鉄当麻寺駅

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