−白装束の信者を掻い潜りながら、七面山を表参道から電撃登頂!−
山行概要
2017年11月4日(土) | |
身延山地 | |
晴れ | |
単独 | |
表参道登山口=0:35=肝心坊=0:25=中適坊=0:35=晴雲坊=0:30=敬慎院=0:30=七面山=0:30=敬慎院=0:20=晴雲坊=0:15=中適坊=0:10=肝心坊=0:20=表参道登山口【4:10】 |
記録文(写真はクリックで拡大)
前日は、山伏(やんぶし)に登頂。
4時起床。ホンマに静かで良い道の駅だった。爆睡で睡眠不足は完全に解消! 近くのコンビニで朝食を取ってから、県道37号線を西へ。早川町の角瀬で左折し、春木川沿いに遡る。
登山口へは、最後川沿いを離れ、くねくねと2、3回ヘアピンカーブで登ったところ。登山口の鳥居の手前の路側帯に10台ほど駐車可能だ。既に敬慎院に泊まった人達の車で埋まっており、ギリギリ最後のスペースに潜り込ませることができた。トイレもある。
登山口手前の駐車場が満車の場合は、ヘアピンカーブの途中の路側帯に数台可。それでもダメならヘアピンを登る前の川沿いの平坦地に数十台は止められる空き地があるが、ここからは登山口まで10分近く歩くことになる。
まだ薄暗い登山口をスタート。大勢の信者が登る整備された幅広の参道なので、暗闇でも全く怖さは感じない。
少しの登りで神力坊という宿坊を通過し、さらに黙々と暗闇の中を進む。
寝不足が解消されたせいもあって、非常に快調。グングン登っていく。コースタイム1時間の肝心坊へは、35分で到達。
続く、中適坊へもあっさり攻略したが、次の晴雲坊への途中で、正法会という信者の一団が降りてくるのに遭遇。何と350人の大集団で、リーダーらしき者が拡声器で「南無妙法蓮華経〜」と唱えると、他の者が全員「南無妙法蓮華経〜」と呼応しながら降りてくる。
道が幅広で助かった。この人たちも口々に「すれ違うので左側に寄れ〜」と口々に言ってくれるので、スムーズに行き交うことができた。
敬慎院までの最後の宿坊となる晴雲坊を過ぎると、だいたい2/3は登ったことになる。
さらに頑張ると、和光門が見えてきた。ここが敬慎院の入口である。
少し登ると随身門の前に出るが、敬慎院は後に参拝することにし、まず七面山に向かうことに。
随身門の前の広場が御来光遥拝所になっており、今日も富士が一望だ! 七面山は、富士山のほぼ真西にあるため、春分・秋分の日には、富士山山頂からの御来光が望めるらしい。
随身門の前の広い坂道を登ると、荷揚げ用ケーブルの終点がある広場兼へリポートのような場所に出、この奥から七面山への登山道が始まっている。
非常に緩やかな幅広道で、カラマツの落ち葉でフカフカになった非常に足に優しいルートである。
しばらくで、ナナイタガレと呼ばれる大崩れの縁にたどり着き、そこから急坂が始まる。左手に崖を見ながら登り続けると、七面山山頂に到着。
残念ながら山頂は展望ゼロ… 昔は東側の展望が良かったのだろうか、東面の山並みを示す展望盤が空しく佇んでいた…
すぐに下山開始。ナナイタガレの際まで行ける展望ポイントがところどころあり、立入禁止のロープが張ってあるが、無視して侵入…
物凄い迫力。足元からスッパリと切れ落ちており、足がすくむ…
急坂を下ったところから、ナナイタガレを望む。工事現場にしか見えない…(笑)
先ほどより青空がより広がり、明るさが増した。
随身門をくぐり、眼下の敬慎院を見下ろしながら石段を下る。
敬慎院の本堂で、七面造りといわれる独特の様式。迫力が凄い。
本社の裏側には、「こんな山上に?」と思うほどの大きな池が広がっている。これが一ノ池で、その昔、日朗上人がこの池のほとりに立ったところ、池に七面大明神が竜の姿で現れたと伝えられている。
標高1700mを超える高所に、よくこんなの建てましたね… 信仰の力は偉大です。
さあ、下山開始。体が軽すぎて、スピードが抑えられない。飛ぶように下る(これだから、膝を壊すんだよな〜)。
周囲の紅葉も鮮やかで、さらにテンションが上がる。何人抜いたかわからないが、白装束を数百人パスした…
あっと言う間に登山口手前の神力坊。朝は真っ暗で分からなかったが、春木川上流方面の展望が開けている。
ほぼ1時間で下山完了! 登山口すぐ先の春木川にかかる橋から、敬慎院方面を見上げる。
まだ10時半(笑) とりあえず風呂でも入るかと言うことで、角瀬の「ひのや旅館」さんに電話してみると、もう入れるとのことだったので、早速車で向かう。
無色透明の単純硫黄鉱泉で、七面山温泉と呼ばれている。こんな時間に風呂に入る輩は当然おらず、湯舟は私の独占だった。
さあ、まだ11時だ。明日は大井川流域の高塚山に登りたいので、静岡方面にバックする必要がある。何か旨いもんが食べたいなと思っていたので、途中の焼津に寄ろうと決め、食べログで見つけた「大漁 やまちゃん」を17時の始業に予約する。
焼津まで真っすぐに向かったら、ここから2時間ほどで着いてしまうので、天気も良いし、富士山麓に寄り道してから、向かうことにした。
県道37号線で道の駅まで戻り、R300でそのまま東へ本栖湖を目指す。
R300は、「本栖みち」という愛称で、快適なワインディングが続く。中野倉峠のトンネルをくぐると、眼下に本栖湖が広がる。
富士川河畔からかなり登ってきたと思うが、本栖湖へはトンネルをくぐると、すぐ眼下で、さすが富士山麓は標高が高いと実感(本栖湖の湖面標高は900mとのこと)。
どうせならと、焼津へは反対側だが、精進湖へ立ち寄ることに。車の両側は樹海の紅葉真っ盛りの中、数分で精進湖の湖畔へ。周囲の山々の紅葉と湖面のセットが素晴らしすぎる。
さあ、南へ向かう。R139で一路南下する。
朝霧高原を一気に縦断しながら、高度を下げていく。
何故か、この日の富士はずっとガスらない… あまりに通り過ぎるのがもったいないし、まだ時間もあるので、さらに寄り道することに。
R139から少し西に入り、田貫湖へ。ここからの富士も完璧…
もともとは沼地であったが、関東大震災の影響で、周辺の水の供給を賄っていた芝川の水量が減少したことから、農業用水を確保するために1935年(昭和10年)から堤防を建設し、沼を人工的に拡張したらしい。
続いてすぐ南の白糸の滝へ。
駐車場から遊歩道が整備されており、音止の滝とセットで鑑賞できる。さすがにここは有名観光地であり、インバウンド軍団で大賑わいだった。
寄り道最後は、富士宮市の富士山本宮浅間大社へ。
周辺は秋の例祭の山車巡行のため交通規制されており、神社へ近づけない。仕方がないので、1キロほど南のイオンに車を止める。
富士山本宮浅間大社は、駿河国一宮で、全国に約1300社ある浅間神社の総本社である。「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一つとして世界文化遺産に登録されている。
本殿は国の重要文化財。寄棟造の社殿の上に三間社流造の社殿が乗り、二重の楼閣造となる珍しい形式で、特徴的な形態は「浅間造」と称されている。
満足して焼津に向かう。いったん反対の東へ向かってから、無料の西富士道路に入り、新東名から東名に進み、一気に焼津ICへ。
駅東口の近くの静かそうなコインパーキングに車を止め、予約しておいた「大漁 やまちゃん」に向かうため、焼津港方面へ歩を進める。
カウンターは始業なのに既にほぼ満席の人気店であった。
焼津といえば、マグロかカツオだが、私の好みのカツオからスタート。
そして、静岡と言えば、桜エビ! 生でいただきました。
続いて、マグロのカマ! デカかった…
最後は生シラスでフィニッシュ! 大満足で、駅東口至近の「エキチカ温泉・くろしお」に沈没してから、この日も車中泊となった。
やりたい放題の1日が終わった…
明日の高塚山へ。
参考タイム
11/4 | 表参道登山口 5:55 ⇒ 6:30 肝心坊 6:30 ⇒ 6:55 中適坊 ⇒ 6:55 ⇒ 7:30 晴雲坊 7:30 ⇒ 8:00 敬慎院 8:05 ⇒ 8:35 七面山 8:35 ⇒ 9:05 敬慎院 9:20 ⇒ 9:40 晴雲坊 ⇒ 9:40 ⇒ 9:55 中適坊 9:55 ⇒ 10:05 肝心坊 10:05 ⇒ 10:25 表参道登山口 |
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