京都北山:白倉岳

京都北山:白倉岳


【日 程】1994年5月22日(日)
【山 域】京都北山
【メンバー】男2人
【天 気】晴れ時々曇り
【コース】村井登山口=0:15=松本地蔵=1:00=烏帽子岳=0:20=白倉岳=0:10=白倉中岳=0:10=白倉南岳=1:00=栃生登山口=0:40=村井登山口【3:35】

【記録文】
 新緑を求めて北山の奥へ。R367村井橋を渡り、登山口付近の広場に車を止める。
 立派な道標に導かれ、いきなりの急登で幕を開ける。すぐに松木地蔵にたどり着き、軽く1本を取る。ここから雑木林のゆるやかな登りになり、前方には巨大な「壁」のような白倉の連峰がチラチラと見え隠れする。牛コバと呼ばれる湿地帯までこのゆるやかな登りは続き、ダベりながらチンタラ進む。牛コバから先ほどの「壁」の登りが始まる。かなりの急登で二人とも汗だくになる。当然のように一気に高度を上げ、背後には武奈〜蛇谷のいわゆる比良の北稜が浮かび上がってくる。
 いざ登ってみると、呆気なく稜線に突き上げ、すぐ南のピーク(烏帽子岳)を越える。なおも稜線を南下し、いったん烏帽子峠に下る。そしていよいよ白倉本峰へ最後の急登。本峰はゴミ一つ無い静かな小平地で、木々の間から比良はもとより、今までほとんど足を踏み入れることの無かったいわゆる「北山2」の山々が望める。特に百里三国峠付近の黒々と樹林に覆われた山々は独特の風格があり、さっそく山行リストに加える私であった。
 続いて白倉連峰の縦走を開始するが、この山の真の魅力はこの先にあった。今までのどちらかというと植林の手が入った林から、一転して自然林の明るい林に変貌し、周りの林相を楽しむこと約10分で中岳のピークに到着する。
 やれやれと腰を下ろそうとしたその時、2人ともド肝を抜く光景に接し、思わず声を上げてしまう。なんとピーク中央に屋久杉にも勝るとも劣らない大杉が鎮座していたのである。我々はしばらく惚れ惚れとしながら見つめるだけであった。


中岳の大杉 中岳の大杉


 我に返って縦走を再開するが、この連峰はまだ素晴らしい魅力を内蔵していた。南峰付近のブナ林である。新緑のシャワーをたっぷりと堪能し、後は栃生に下るのみ。かなりの急降下だが、常に武奈を眺めながら下ることができる。快適な下降ルートだ。


南峰付近を行く 南峰付近を行く


 最後のとびきり急な下りをこなすと、唐突に車道に飛び出した。後は初夏の陽射しを全身に浴びながら、村井の集落まで戻ったのであった。


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