木曽駒ヶ岳から将棊頭山、伊那前岳

−職場の山仲間を連行し、宴会主体のおちゃらけ登山を敢行!−

   

山行概要

日 程
2018年8月4日(土)〜5日(日)
山 域
中央アルプス
メンバー
♀4名(IZさん、MKさん、MRさん、SNさん)、♂4名(OT君、ジロー、ドレイのKN、私)
コースタイム
8/4
千畳敷=0:45=乗越浄土=0:05=宝剣山荘=0:20=中岳=0:10=駒ヶ岳頂上山荘C.S.=0:15=木曽駒ヶ岳=1:15=八合目=0:45=将棊頭山=0:15=西駒山荘=0:45=濃ヶ池=0:50=駒飼ノ池=0:35=宝剣山荘=0:25=駒ヶ岳頂上山荘C.S.【6:25】
8/5
駒ヶ岳頂上山荘C.S.=0:20=木曽駒ヶ岳=0:20=駒ヶ岳頂上山荘C.S.=0:10=中岳=0:25=乗越浄土=0:20=伊那前岳=0:15=乗越浄土=0:45=剣ヶ池=0:05=千畳敷【2:40】

記録文(写真はクリックで拡大)

 8/4 晴れ後曇り

 毎年恒例の職場山行。ドレイのKNがオネエチャン4名をまんまと捕獲したので、宴会主体の山行を今年も企図する。
 酒と食料を大量に運ぶので、ベースキャンプ的なプランを検討し、木曽駒ベースのプランを企画する。
 オッサンメンバーには、酒と食料の大量調達を指示(笑)し、本番を迎えた…

 車2台で京都を23時過ぎに発進! 順調に走行し、菅の台バスセンターの大駐車場には3時過ぎに到着。既に相当数の車が駐車している。
 5時15分の始発バスに乗るため、停留所のベンチに大型ザックを並べ、順番を確保し、安心して車内で仮眠する私たち…

 ところが、バスに乗るためには、停留所に並ぶだけではダメで、まずはチケット売り場に並んで、チケットを買う必要があるのだ。4時過ぎに偶然気づいたOT君が並んでくれたおかげで、事なきを得、スムーズにバスに乗車できた。
 ※後で考えると、あえてチケットを買わずに乗車し、降車時に現金払いしたら良いと思う…

バス車内の惨状… 5:07

 始発バスに乗れたのは良いが、当然ながら満車で発進したため、ザックは膝の上に乗せざるを得ない。窮屈極まりなし…
 しかも、昨晩、OT君の策略で、私のザック(グレゴリーバルトロ)の背面パットには、大量の芳香剤がぶちまけられており、バス車内は異臭騒ぎに…
 まともに芳香剤をくらった私は、頭がクラクラしてきた…

何とか千畳敷へ到着 6:10

 何とか異臭に耐え、10分間隔でフル稼働するロープウェイに乗り継ぎ、一気に2612mの千畳敷へ。

千畳敷を出発! 6:18

 ロープウェイが到着するたびに、大量の人間が吐き出され、続々と上に登っていく。
 我々も遅れじと出発する。オッサン4人のザックは、いずれも大量の酒&食材を入れており満載状態で、体が軋むようだ…

宝剣岳が迫る 6:33

 時折渋滞に巻き込まれながらも、快調に進む。
 ほぼ素人揃いのオネエチャン連中も、落伍者なく順調だ。

中岳へ 7:23

 余裕で浄土乗越に登り着く。ここからは稜線漫歩である。
 残念ながら、本日は霞んでおり、遠望が利かない。富士は見えず、南アルプスもうっすらと見える程度だが、それでもアルプスの大観は素人には強烈らしく、特に初アルプスのSN嬢は、衝撃を受けていたようだ…

中岳登頂! 7:33

 中岳に余裕の登頂! メインザックを背負っての登りは本日これにて終了(笑)

テント設営完了! 8:07

 眼下に見えるテン場に駆け下り、すぐさまテントスペースを確保する。
 8人の内訳は、女子4人がジローの持参したエスパース4、5人用、ジローとOT君がOT君持参のステラリッジ2人用、KN君が不良品(笑)のMSR2人用をソロで、そして鼾のため隔離された私(笑)がフライクリーク2人用をソロで使用し、8人でテント4張りという、迷惑パーティである(笑)

木曽駒登頂!@ 8:50

 サブザックで周遊開始。まずは主峰の木曽駒へ。
 物凄い人出でごった返す中、掻い潜るようにして進み、山頂へ。
 テン場横の駒ヶ岳頂上山荘で買ってきたビールで、まずは乾杯!

木曽駒登頂!A 9:01

 何とか山名表示板の前を確保し、全体写真を…(あっ、ごめんなさい、ジローは撮影者だった…)
 この日は、前回登頂できなかった、将棊頭山まで登りたいので、先を急ぐ。馬ノ背と呼ばれる、なだらかな尾根を下っていく。

馬ノ背にて@ 9:19

 宝剣岳と中岳を振り返る。

馬ノ背にてA 9:29

 木曽駒(右)も… オネエチャン達は最初は絶景に喜んでいたが、戻らねばならない山々がどんどん遠ざかっていくので、徐々に不安になっていったようだ(笑)…

将棊頭山 9:31

 しかも、将棊頭山へも、まだまだ遠い。大丈夫か…

八合目を通過 10:25

 コースタイム以上かかって、八合目へ。
 3年前はここで引き返したが、将棊頭山へはあと往復1時間ちょっとなので、構わず強行! 少し無理させ過ぎたか…

さらに宝剣岳は遠く… 10:31

 なだらかな将棊頭山への尾根を進む。
 しかし、だいぶ宝剣岳が小さくなった… マジに帰りは大変かも…

遭難記念碑「聖職の碑」 10:45

 将棊頭山への途中には、この記念碑が…
 大正2年(1913年)8月26日、長野県中箕輪高等小学校の教師と生徒が木曽駒ヶ岳の集団登山中に暴風雨に遭い、11名もの死者が出た痛ましい遭難事故の記念碑で、この事故を題材にした新田次郎の「聖職の碑」であまりに有名である。

将棊頭山を撃破! 11:15

 西駒山荘へのルートを右に分けると、ようやく将棊頭山に到着。
 しかし、山頂は蒸し暑くて、休憩しているだけでも消耗してしまうので、西駒山荘に逃げ込むことに…

西駒山荘の石室 12:04

 この石室は、先ほどの遭難事件の教訓から、事件の2年後(大正4年(1915年))に建設されたもので、ほぼ当時のまま現役で使用されていることから、平成28年(2016年)に、国の登録有形文化財に登録された。
 涼しい石室内に逃げ込み、私はここで我慢できずビールを注入(笑)、しばらくのんびり過ごす。
 ちなみに、地元中学校の集団登山は現在も続けられており、その際に、生徒が小屋の前に植えつけたコマクサが増殖し、中央アルプスでは有数の群生地となっている。猛暑のせいで、開花時は大きく過ぎていたが、それでもまだチラホラと咲いていた。

帰還開始! 12:15

 さぁ、遥かに遠くなってしまった主稜へ戻ります。
 特に、オネエチャン達の足取りが重い… ちょっと無理をさせ過ぎました。反省…

濃ヶ池 12:50

 何とか八合目に戻り、左の分岐を取り稜線を離れる。
 すぐに濃ヶ池の畔に到着。この夏の猛暑のせいで、3年前とは比べ物にならないほど、池は小さくなっていた…
 ここでオネエチャン1名が体調不良を訴える… 何とか歩き続けてくれたが、ホンマにごめんなさい。

長い登り返し… 13:27

 駒飼ノ池まで、トラヴァース気味の登りが延々と続き、余力のある私でもゲンナリする程…

黒川源流部の渡渉ポイント 13:37

 特に黒川の源流を渡ってからは、さらに傾斜が増し、ハシゴも出てきて、女子は涙目に… 頑張れ〜

ようやく駒飼ノ池へ 13:55

 カールの底状の地形である、駒飼ノ池へようやく到着。女子は全員ヘロヘロである。よく頑張りました。宝剣山荘もようやく手の届くところに…

宝剣山荘に帰着 14:31

 後は、中岳を越えれば、テントが待っているのだが、この辺りでついに雨が降り出した。夕立と言うような強い降りではないが、しとしとと降り続く…
 テン場に戻り、テントの中で、しばらく静養。雨が止むのを待つ。

雲上の宴会スタート!@ 16:08

 16時前にようやく雨が止んだ!
 さぁ、今山旅の最大のミッションである(笑)宴会スタート!
 私は、保冷パックで運搬してきた冷凍の鶏肉、ホタテ、イカ、アスパラ、ブロッコリー、しめじ等を、オリーブオイルの中にぶち込んで、アヒージョを調理する。

雲上の宴会スタート!A 16:12

 持参した鉄板でステーキを焼くジロー! 素敵すぎる! 女子からも歓声が上がっていた(笑)

雲上の宴会スタート!B 16:22

 しかし、業務用ウインナー1キロの物量攻撃に、みな食傷気味に(笑)…

宴会は最高潮! 17:40

 ともかく、雲上とは思えない、豪華な食材と、シャンパン、ビール、ワイン、焼酎の波状攻撃で、宴会は17時過ぎに最高潮! 私は19時頃には前後不覚になり、テントに倒れていた…(笑)
 と言う訳で、1日目が強制終了(笑) いや〜楽しかった〜

 
   

 8/5 快晴

 前夜に約束していたとおり4時集合。昨晩の泥酔状態を思えば奇跡的だ(笑)
 とりあえず空荷で木曽駒山頂に向かい、御来光を待つことに…

御来迎の待機中… 4:50

 歴史的な猛暑の最中だったが、さすがに3000m近い高所である。寒さで震えながら待機することに…

御来迎! 5:02

 赤岳の真上から日の出が昇り、周囲から歓声が上がる。

テント村を望む 5:20

 テン場へは、馬ノ瀬経由で下る。
 中岳にガスが流れて幻想的だ…

朝宴開始! 6:15

 テントに戻り、朝食を…
 何とこのタイミングでMKさんが、ホルモンを登場させる(笑) 「昨晩の豪華な食材を前に、遠慮して出せなかった」とのこと…(笑)
 これは呑むしかないでしょう! 夕方まで車を運転する必要のない私は、ここでビールと焼酎で朝呑み!(笑) 最高の山の朝である(笑)

朝宴は続く 6:33

 ホルモンの他、放置されていた(笑)業務用ウインナーも完食し、朝からお腹いっぱい(笑)…

朝宴終了! 7:19

 すっかり朝から良い調子(笑)
 ふらつきながらテントを撤収し、ようやく出発することに…

中岳を一気に攻略! 7:34

 酔ってはいる(笑)が、食材が消えたおかげで、荷物が劇的に軽くなったので、余裕で中岳に到着。

中岳頂上にて 7:40

 快晴の空の下、宝剣岳から空木、南駒ヶ岳が並ぶ。本日も最高の縦走日和である。
 ここで判断。当初の予定では、宝剣岳と伊那前岳をWピストンしようとしていたが、朝宴会が長引き過ぎ(笑)たのと、宝剣岳の渋滞も酷そうだったので、ここでパーティを2つに分けて、どちらか一方をピストンすることにした。
 私とMK、SNさんは、平易な伊那前岳へ、残りの5人は宝剣岳に向かうことに。

伊那前岳への稜線からの将棊頭山 8:17

 乗越浄土から伊那前岳へは、平坦な縦走路で楽勝!
 頂上へ向かう稜線からの眺望は素晴らしく、どの箇所も展望台のようだ…
 進行方向左手には、昨日苦労した将棊頭山と濃ヶ池も見える。

伊那前岳頂上@ 8:30

 当然ながら伊那前岳のピークも展望は最高!
 宝剣岳を、見慣れた姿からすこし角度を変えて望むことができた。

伊那前岳頂上A 8:31

 空木と南駒ヶ岳の姿も…
 最高の夏山日和ですわ…

千畳敷へ下山 9:12

 速攻で乗越浄土に戻り、ザックを背負って下山開始。
 とにかく下からアホみたいに人が登って来るので、各地で渋滞発生…
 30人パーティという、非常識な人数で来ているジジババハイカーの先頭の爺さんが、我が物顔で偉そうに「登り優先が山の常識!」とキレ気味で言ってきたのには、こちらもマジでキレかけた… 「お前らが、非常識なんじゃ!」
 このキ○ガイジジイが率いるパーティを何とかやり過ごしたと思ったら、今度はそれ以上の団体が登ってきた。奴らの胸には光るバッジが… そう、クラブツーリズムの一団である。こいつらには常識すら通用しないので、何を言っても無駄である。待ってもキリがないので、無理やりすれ違う。
 そんなこんなで、めっちゃ疲れた…

剣ヶ池 10:00

 少々回り道になるが、剣ヶ池経由のルートに入る(こちらの方が人が少ないのもあった)。
 こっちに来るのは初めてで、池からの宝剣岳の勇姿は拾い物だった。
 最後の登り返しを頑張って、無事、ロープウェイの千畳敷駅に到着。お疲れ様でした〜
 宝剣岳パーティは約20分後の到着。コースタイムは圧倒的に宝剣岳ピストンの方が伊那前岳より短いのだが、やはり相当渋滞が酷かったらしい。

「露天こぶしの湯」さんでソースかつ丼を… 12:25

 まだ10時台だったので、ほとんど待ち時間なく、ロープウェイ、バスをスムーズに乗り継ぎ、菅の台バスセンターに戻ってきた。猛烈に暑い…
 すぐ近くの早太郎温泉「こまくさの湯」は、バス停に近すぎて、満員御礼状態だったので、車で5分ほど離れた、「露天こぶしの湯」さんへエスケイプ。
 狙い通り、こちらは空いており、まずは昼飯を喰ってから、のんびり温泉を満喫する。
 そして、駒ヶ根を14時に出発し、渋滞にそれほど巻き込まれることなく、スムーズに帰洛した。
 歩行時間より宴会時間の方が長かったかもしれない(笑)、サイコーの山行でした!

参考タイム

8/4千畳敷 6:157:00 乗越浄土 7:057:10 宝剣山荘 7:107:30 中岳 7:357:45 駒ヶ岳頂上山荘C.S. 8:308:45 木曽駒ヶ岳 9:1010:25 八合目 10:2510:45 遭難記念碑「聖職の碑」 10:4511:10 将棊頭山 11:1511:30 西駒山荘 12:0512:50 濃ヶ池 13:0513:55 駒飼ノ池 14:0014:35 宝剣山荘 14:3515:00 駒ヶ岳頂上山荘C.S.
8/5駒ヶ岳頂上山荘C.S. 4:154:35 木曽駒ヶ岳 5:105:30 駒ヶ岳頂上山荘C.S. 7:257:35 中岳 7:408:05 乗越浄土 8:108:30 伊那前岳 8:408:55 乗越浄土 9:059:50 剣ヶ池 10:0010:05 千畳敷

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