−高野山までのロングトレイル。丹生都比売神社に弁天岳もトッピングし、もうお腹いっぱい−
山行概要
2005年3月21日(祝) | |
高野山 | |
晴れ | |
単独 | |
南海九度山駅=0:05=真田庵=0:20=慈尊院・丹生官省符神社・勝利寺=1:00=六本杉峠=0:15=丹生都比売神社=0:15=六本杉峠=0:15=古峠=0:50=笠木峠=0:35=矢立=1:10=大門=0:15=弁天岳=0:10=大門=0:05=壇上伽藍=0:05=金剛峰寺【5:20】 |
記録文
世界遺産登録時の喧騒も少しは収まったのではとの期待から、先延ばしにしていた高野山町石道に向かうことに。京都からは遠い… 最寄の京都市営地下鉄烏丸御池駅を5時半に出て、京都駅からJR、大阪駅で大阪市営地下鉄、なんば駅で南海に乗り換え、九度山駅に着いたのが8時過ぎ。アプローチで疲れきってしまった。
気を取り直して、車道をまずは西へ。
5分ほどで、真田庵の標識が現れ、路地に進入。真田昌幸、幸村、大助の三代が関ヶ原の後に幽閉されたところ。ここで亡くなった昌幸の無念はいかばかりだったか。そして、幸村、大助は14年ここで過ごした後、大阪夏の陣へと出撃していくのである。
真田家の家紋がしっかりとありました。
さらに西へ進むと慈尊院の山門が登場。高野山の山ろくの寺務所で、空海の母親もここで亡くなったらしい。
慈尊院の境内から、けっこうな石段が丹生官省符神社へと続いている。ヒーヒーいいながら石段を登ると、その中ほどに180町を示す町石が立っており、ここが町石道のスタート地点である。
春日造りの本殿が立派です。この辺りの高野山領の荘園の総氏神だったそうです。
町石道をたどる前に名前に惹かれて立ち寄りましたが、石段の登りはきつかった。
いよいよ町石道へ。なるほど1町(約109m)ごとに町石が現れるが、これを最後まで歩かなければいけないのだから、序盤はプレッシャーに感じてしまう。
しばらく平坦だったが、柿畑に入ってから急登が始まる。
体から湯気を上げながら、コンクリ舗装の急登をがんばると、背後には紀ノ川や、金剛・和泉の山並みが見渡せるようになってきた。
162町辺り。ここからコンクリ舗装と別れ、山道となる。傾斜も緩み、快調に飛ばす。
ここには、144町石と一里石が並んで立っている。
ここまで快調に来たので、世捨て人が心の安住を求めて住み着いたと言われる天野の里に寄ってくことに。
峠から一気の下りで、山間の静かな盆地に飛び出した。何とも落ち着いた気分になる。里の中心にある丹生都比売神社へ進んでみる。
朱塗りの太鼓橋を超えると、豪壮な楼門が迎えてくれる。この後ろに春日造りの社殿が4つ並ぶ。楼門前のベンチでしばしの間、見入ってしまう。
再び六本杉峠に戻り、町石道歩きを再開。これまでどおりのフラットな幅広道が続く。
古峠で上古沢駅への下降路を分け、少し進むと二ツ鳥居。ここから下り気味に進み、何か周りが明るくなってきたなと思ったら、紀伊高原ゴルフ場… 「ゴルフボールに注意」の看板が立ち並び、キレ気味で通過。
86町石まで来ました。やっと残り半分弱か。ここからもったいない位に下っていく。今日はあんまり登っている気がしない。こんなんで、最後標高850mの大門まで到達できるのかと不安になる。
車の音がどんどん大きくなり、目の前に舗装路が出現。ここが矢立で60町石が立っている。茶屋が立っていたが、なぜか営業してなかった。
いよいよ高野山上に向けての急登が開始された。今日初めて気合を入れて登りに没頭する。今まで足を使ってなかったので、グイグイと小気味よく高度を上げていく。俺もまだまだやるなと自賛しようした直後に急にシャリバテとなり、38町石横の展望台で急遽コンビニおにぎりをほおばる。
さあ、戦線復帰。ゆるやかになった町石道を高速巡航。このままフィニッシュかと思ったが、そう甘くはなく、大門直下の登りは短いながらもかなりの急登。しかも頭上からの観光客の笑い声がよけいにやる気をそぐ。
どうだ! と言わんばかりの堂々とした楼門です。やっと高野山上に着いた〜
一人だけへばった姿でいるので、周りの観光客から奇異の視線を浴びまくる。
東大寺のものより気に入りました。
好ペースで登ってきたせいか、時間とそしてまだ体力にも余裕があったので、弁天岳へ向かって鳥居をくぐる。
行って正解でした。と言うのも、途中に伐採されたところがあり、ここから大峰のまだ雪をまとった山々を遠く望むことができた。(残念ながら霞んでしまってデジカメには全く写っていなかった)
弁天岳のピークは樹林の中。静かに弁財天社が佇んでいた。
少し下った所から、これから向かう壇上伽藍の一部が見下ろせた。
大門に戻り、大門をくぐって、いよいよ町石道終点の壇上伽藍へ向かう。
大きすぎて、デジカメに収めるのが大変です。まだ雪が残る姿に標高800mオーバーを実感。
慈尊院からここまでが180町。よく歩きました。
青空と朱色の対比が最高です。48.5mもあり、真言密教の根本道場で、内部には真言密教の中心仏である大日如来が鎮座していました。
観光客の流れに乗り、金剛峰寺へ。
大主殿内部は豪壮な襖絵が並び、当時の威勢が伝わってくる。
別殿でゆっくりとお茶をいただき、今日の山行を反芻。よき1日でした。
連絡良くバス、ケーブルを乗り継ぎ、最後は奮発して特急「こうや」でなんばへ。
今日の成功に味をしめて、また、この先を熊野まで歩きたくなってきました。
参考タイム
3/21 | 南海九度山駅 8:10 ⇒ 8:15 真田庵 8:20 ⇒ 8:40 慈尊院・丹生官省符神社・勝利寺 8:55 ⇒ 9:55 六本杉峠 9:55 ⇒ 10:10 丹生都比売神社 10:25 ⇒ 10:40 六本杉峠 10:40 ⇒ 10:55 古峠 10:55 ⇒ 11:45 笠木峠 11:45 ⇒ 12:20 矢立 12:25 ⇒ 12:50 展望台 13:05 ⇒ 13:50 大門 13:55 ⇒ 14:10 弁天岳 14:15 ⇒ 14:25 大門 14:30 ⇒ 14:35 壇上伽藍 14:55 ⇒ 15:00 金剛峰寺 |
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