大和三山から今井へ

−2003年の初歩き、3つまとまれば結構手強い大和三山−

   
   

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山行概要

日 程
2003年1月3日(金)
山 域
大和三山
天 気
曇り後晴
メンバー
単独
コースタイム
近鉄橿原神宮前駅=0:15=橿原神宮=0:20=畝傍山=0:25=神武天皇陵=0:15=元薬師寺=0:20=天岩戸神社=0:05=天香具山=0:05=天香具山神社=0:20=藤原宮跡=0:20=耳成山公園=0:05=耳成山=0:20=近鉄大和八木駅=0:10=今井=0:05=近鉄八木西口駅【3:05】

記録文

 三連続ハイクの初日は2003年の初登山でもある。初詣を兼ねるとなれば、やはり奈良へ。それも橿原神宮からスタートすべく、畝傍山に向かうことにする。(山と言うには余りに低いが…)
 僕は○○三山という括りに非常に弱い。絶対全部登りたくなる。そんな訳で天香具山、耳成山も一緒に登る。
 晴れてはいるが、激寒! 近鉄の車内から寒い。橿原神宮前駅から歩き始めるが、寒さで体がギクシャクして、何かフォームがおかしい。早く体が温まれと小走りで橿原神宮へ。本殿前にていつものように二拝二拍手一拝。今年はさてさてどんな年になりますか。

橿原神宮外拝殿と畝傍山

 外拝殿の背後にこんもりと盛り上がる畝傍山へは、いったん北神門に出て、しばらく進んだところから登る。(標識あり)

 道はとぐろを巻くようにぐるりと登っていく。スケールは異なるが、開聞岳を思い出す。最初見えていた山並みも竜門山地から金剛・葛城へと登るにつれ、ダイナミックに変わっていく。超低山ではあるが神山らしく全山自然林に覆われ、なかなか感じはよい。

畝傍山からの金剛山

 ピークへは迂回して登っているせいか、思ったより時間がかかる。西方のみは木が疎らで、金剛の山並みが墨絵のように見えた。

 寒いのですぐに下山。東側に下るルートをとる。こちらは、先ほどのルートとは違い、一気に降りていく。あっという間に公苑に出る。

神武天皇陵

 すぐ北側の神武天皇陵(しかし自称右翼の私でも全然ありがたみは感じません。だって嘘っぱちに決まってるもん)に一応立ち寄ってから、東に進み、畝傍御陵前駅で線路をまたぎ、さらに東へどんどん進むと辺りは畑作地の広がるのどかな景色が広がってきた。

元薬師寺跡から畝傍山を振り返る

 近くの元薬師寺跡に寄り道。有名な西ノ京の薬師寺の元になった寺院で、今では礎石だけが往時を偲ぶのみ。ここからさっき登った畝傍山を振り返る。さすがにピラミッド説もある位で形は良い。

 なおも東へ。飛鳥川(この辺りではただのドブ川です)を渡ると、天香具山がやっと近づいてきた。畝傍山はまだ山という感じはしたが、こちらは失礼ながら丘にしか見えない。それでも和歌への取り上げられ方など三山で一番メジャーなのはこの山だろう。

紀寺跡からの天香具山

 紀寺跡を過ぎ、南浦の古い集落に入る。もう天香具山は目の前。山裾の天岩戸神社から登ると思いきや、取り付きが全然見つからない。近所の人にお聞きすると、神社東側の民家脇の細道から登り道が続いていた。

天香具山から畝傍山を望遠で捉える

 登り口から3分余りで山頂へ(笑) ここも西側が何とか開けている程度。平地をハイペースで飛ばしてきたせいか、畝傍山が結構遠くに見える。
 北側に下ると、また3分で天香具山神社に出て下山終了(笑) 耕作地の中を三山最後の耳成山目指して歩く。

天香具山神社から耳成山を望む

藤原宮跡から望む天香具山、竜門山地

 最初グラウンドかと思っていたところが、藤原宮跡だった。広い広い。地形的に三山の中心になるので、どの山も等距離に見える。
 醍醐池脇のあぜ道を北に進み、近鉄を跨ぐと池のある耳成公園。耳成山へはここから登 る。

灯籠の並ぶ耳成山口神社参道

 ピーク直下には耳成山口神社があり灯籠の並ぶ参道を登っていく。さすがに3分とはいかなかったが、それでも5分程でピークへ。ここが一番展望不良。何にも見えない。

 ともかく三山駈け無事完了。平地を歩く距離はそこそこあるので、結構疲れました。
 八木駅までのんびり歩き、昼飯を食べてから、本日の2つ目の目的地へ。それは今井の環濠集落のまち歩き。戦国期には堺と並び称された大和の大商業都市で。「今井千軒」、「大和の金は今井に七分」と言われたほどの町並みが保存されているのだ。ここの存在を最初に知ったのは、司馬遼さんの「街道をゆく」だったかな。やっと訪れる機会がやってきた。

今井の町並み

 八木西口の駅から西に向かい、蘇武橋を渡ると一気にタイムスリップ。何か映画のセットみたい。よくまあ、これだけ保存されているもんだ。しっかりここで生活もされている訳で、住民の方のご苦労は相当なものじゃないでしょうか。

称念寺本堂 今井の集落はこの寺の境内地に発達した

 はやる気を押さえ、まずは概要を知ろうと南東側の外れにある今井まちなみ交流センター華甍へ。ここでパンフ等を仕入れてから、東西に六筋、南北に十筋ほどの町並みをくまなく見て回る。ちょっと出来すぎです。この町並み。ひねくれ者の普段の私ならちょっと引いてしまうんですが、なぜかこの日は素直に受け入れることができた。他に人がほとんどいなかったからかな…

旧米谷家住宅

 普通に歩けば10分位で1周できそうな小さな集落ですが、結局、ここに2時間近くもいてしまう。冬の早い夕暮れに照らされた今井のまちかどでボーッとしながら、ここに来ることのできた喜びをしみじみと味わっていた。

参考タイム

1/3近鉄橿原神宮前駅 08:0508:20 橿原神宮 08:3008:50 畝傍山 08:5509:20 神武天皇陵 09:2509:40 元薬師寺跡 09:4510:00 法然寺 10:0010:05 天岩戸神社 10:1010:15 天香具山 10:2010:25 天香具山神社 10:2510:45 藤原宮跡 10:5011:10 耳成山口神社 11:1011:15 耳成山 11:2011:40 近鉄大和八木駅 12:0512:15 今井 13:3013:35 近鉄八木西口駅

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