−日本三大崩れの大谷崩の急斜面を突破し、山伏をピストン−
山行概要
2017年11月3日(祝) | |
身延山地 | |
晴れ | |
単独 | |
大谷嶺登山口=1:05=新窪乗越=0:35=窪地=0:20=山伏=0:50=新窪乗越=0:45=大谷嶺登山口【3:35】 |
記録文(写真はクリックで拡大)
久しぶりに休日のイベントがなく、プラチナのような3連休が確保できた。
行先は直前まで迷ったが、マイカーの射程範囲で、天気予報が一番良さげだった、静岡辺りをターゲットとすることに… この辺り、二百名山の七面山をはじめ、登り残しがけっこうあるのだ。
前夜は早く就寝し、頑張って2時に起床。2時半頃には出発することができた。京都東ICで、期限切れのETCカードに気づかず、ゲートに突っ込むという失態はあったものの、順調に走行し、新東名の新静岡ICには夜明け直前の6時前に到着。
内陸を通る新東名ができて、南アルプス南部や安倍奥の山々はだいぶ便利になった。初日の今日は、安倍奥の山伏(やんぶし)を狙う。
山伏を登るなら、日本三大崩れの大谷崩は外せない。崩壊地沿いに登山道が付けられているのだから、好き者は応えられない。
県道27から29号線で、安部川をどんどん遡り、梅ヶ島温泉の一角へ。大谷崩の標識に従い、細い工事用の車道を登っていく。大谷崩に行く道なので、ひどいダートだと思っていたら、一般車が入れる登山口のゲートまで舗装路のままだった。多分、ひっきりなしに砂防工事をしなければいけないので、道路も整備されているのだろう。
身づくろいをし、7時前にスタート。しばらく工事用車道をさらに進んでから、登山道へ。
2本ほど、岩ガラガラの涸沢を渡る。
涸沢からは、これから向かう大谷崩が一望できる。さすがに物凄い光景だ。あの左縁を登るらしいが、どこを登るのか?
涸沢2本を渡り切った所が、扇の要と言われているところで、林の中の平坦地である。
しばらくは樹林帯の穏やかな登りで、途中に水場があり、ここを過ぎると、やがて樹林は尽き、ガラガラの岩の中の登りになる。
いよいよ登りだす。もっと道は不明瞭かと思っていたが、意外とはっきりしている。下部は傾斜がゆるいので、苦も無く歩くことができる。
上部になるにつれ、傾斜が強まる。最上部は、どんどん足元が崩れていくので、立ち止まっていられない。歩き続けるしかない。しかし、はっきり言って、鋸岳の角兵衛沢の登りを突破した私には物の数ではなく(角兵衛沢の傾斜は凄かった…)、コースタイムの約半分で突破してしまった。
新窪乗越からは、一転して樹林帯の稜線となる。多少のアップダウンはあるが、何の問題もない。
鼻歌混じりで進んでいく。
さっきの崩壊地は何だったんだと思うほどの幅広稜線には大きな窪地もあり、ここからは山伏が間近に迫る。
最後、山伏までも急登らしい急登はなく、楽勝で山頂へ。
山頂から蓮峠方向のルートに少し下った笹原からは、富士が一望! 素晴らしい! 期待通りの大展望に思わずニンマリ。
しかし、惜しい… 雪があれば完璧だったのだが…
反対側の北西側に目を向けると、南アルプス南部のジャイアントが勢揃い。
左から、茶臼、上河内、聖、赤石、悪沢岳に、右端に笊ヶ岳!
3000m峰をズーミング。左から、上河内、聖、赤石岳。久しぶりに訪れたくなりました…
30分近く展望を堪能してから、下山開始。味気ない往復コースでなく、蓮峠方面に下り、一周しても良かったが、先週、先々週の台風直撃2連発で沢沿いの道が荒れているとの情報を得たので、無理せず往復コースとした。
寝不足なのに体が軽く、ついつい飛ばしてしまう。あっと言う間に新窪乗越へ。
今度は、岩ガラガラを下ります。嫌な感じだったが、下ってみると、富士山の砂走りの感覚で、超高速下山が可能である。
下から登ってくる人がいるので、落石に気を遣いながら、飛び降りていく。
登りと下りで、これだけしんどさに差が出るルートも珍しい。こちらは涼しい顔だが、登っているオバハンらは、青色吐息… 3歩登って2歩ずり落ちる感じで、全然進んでいない(笑)
大谷崩を抜け、改めて周囲の紅葉に目を向ける。素晴らしい〜
開けたポイントでは、ドローンを飛ばす人達がいた。
涸沢の少し先で林道に出て、すぐに登山口へ到着〜
楽勝でした(笑)
さあ、温泉だ! 近くの梅ヶ島新田温泉「黄金の湯」に移動する。車で5分ほどである。
折しも紅葉祭りが開催中で、物凄い人出だ。風呂に入る前に人混みをかき分け、しぞーかおでんをゲット!
そして温泉へ。ナトリウムー炭酸水素塩温泉という湯は、無色だが、ホンマにトロトロで肌に良さそうだ。
のんびりお湯を堪能した後は、明日の攻略目標の七面山に向けて、身延町に入っておくことにする。ここからさらに山奥に伸びる林道豊岡梅ヶ島線で安倍峠を越えると、すぐに身延町に行けるのだが、山梨県側はここ何年か通行止めのままであり、やむなく、来た道を戻り、海側の静岡市清水区からR52で延々と北上する迂回ルートを採らざるを得なかった。
やっと身延町にたどり着く。なんやかんやで迂回に3時間近くかかってしまった。
せっかくなので、私は日蓮宗とは何の関係もないが、総本山の久遠寺に立ち寄る。本当はロープウェイで身延山にも登りたかったが、白装束の信者が長蛇の列を作っており、断念した…
これで今日の行程は終了。富士川クラフトパークを併設する近くの道の駅「みのぶ」に進み、コンビニ惣菜で一人寂しく車内宴会し、早々に寝た。
明日の七面山へ。
参考タイム
11/3 | 大谷嶺登山口 6:50 ⇒ 7:55 新窪乗越 8:00 ⇒ 8:35 窪地 ⇒ 8:35 ⇒ 8:55 山伏 9:20 ⇒ 10:10 新窪乗越 10:10 ⇒ 10:55 大谷嶺登山口 |
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