−新穂高から槍ヶ岳の弾丸日帰りツアーを敢行!−
山行概要
2016年7月2日(土) | |
北アルプス | |
曇り一時晴れ | |
OM、OT、ジロー、私 | |
新穂高温泉無料駐車場=0:55=穂高平小屋=0:35=白出沢出合=1:10=滝谷出合=0:45=槍平小屋=0:40=最終水場=0:35=千丈分岐点=1:30=飛騨乗越=0:10=槍ヶ岳山荘=0:15=槍ヶ岳=0:10=槍ヶ岳山荘=0:10=飛騨乗越=0:50=千丈分岐点=0:45=槍平小屋=0:35=滝谷出合=0:40=白出沢出合=1:15=新穂高温泉バス停【11:00】 |
記録文(写真はクリックで拡大)
伊達と酔狂の登山大会を今年も開くことに… 年々、過熱し、エスカレートする一方だが、今年のお題は「槍ヶ岳日帰りプロジェクト」である。
これまで、甲斐駒ヶ岳黒戸尾根、剱岳早月尾根を、日帰りで撃破してきたが、いずれもコースタイムは15時間半ほどであり、今回は17時間余り…
ダイヤモンドトレイルは20時間を超えていたが、何と言っても今回は3000m峰である。どうなるか…
今回は、歴戦の勇士で伊達と酔狂シリーズ皆勤であった、I.ヒロシ氏が業務の都合により無念の不参加となり、代わりに、富士登山競争やハセツネカップ等を幾度も完走している、鉄人ジローが参加してくれた。そして、いつものOM、OT君も参加表明し、オッサン計4人での突撃となった。
少しでも早く突撃したいので、草津PA20時半集合で、新穂高温泉を目指す。暗闇の中ぶっ飛ばし、0時前に無料駐車場に無事到着。
逸った私は、即時突撃を主張したが、他の3人にたしなめられ、車内でしばらく仮眠する…
そして、午前3時過ぎ、ついに出発する。
蒲田川右俣林道をひたすら突き進む。途中、ショートカット山道に入り、穂高平山荘の手前で、再び林道に合流。少し明るくなってきたので、ここでヘッドランプを外す。
上空はどんよりとしており、青空は望むべくもない。しかも、ここで小雨が降り出し、モチベーション急降下…(すぐに止んだが)
さらに林道を進む。穂高岳山荘へ突き上げる白出沢コースの分岐を分けると、超大型の真新しい堰堤が整備された白出沢を渡る。3年前に大キレットをやった際に、ガンガンに工事を進めていたことを思い出す。
林道はここで終点。完全に伏流となっており、岩ガラガラの白出沢を渡り、山道へ入る。山腹を絡んだ道が延々と続く。
何度か支谷を横切り、ようやく滝谷出合に到着。出合の高台に避難小屋が建っているが、いかにも薄気味悪くて、とても泊まる気になれないし、中を覗くのも何かがいそうで躊躇するほど。
木橋で滝谷を渡る。沢のはるか上部には、雪解けのこのシーズンだけかもしれないが、立派な滝が轟音を轟かしていた。
徐々に傾斜が緩んでくると、槍平は近い。森を抜け、頭上が開けると、槍平小屋が登場。小屋は昨日から営業を再開していた。小屋横の豊富な水場で、軽食を取り、水を補給してから、リスタート。
徐々に傾斜が強まり、グングン高度を上げていく。「最終水場」を過ぎると、周囲は高山帯の趣となり、完全に濃いガスの中に取り込まれた。
風も強く、あっと言う間に髪の毛はビチャビチャに… 残雪も出てきて、ガスのせいもあり、コースは非常に不明瞭。私とジローをもってしても大きな雪田のところでルートをロストしてしまい、雪田を1周してしまった…
我々から遅れた、OM、OT君も同じ個所でルートミスしないよう、待っていたが、なかなか登ってこない。体が完全に冷え切り、凍死するかと思った。
何とか、2人の姿を確認し、登高を再開。たまにガスが切れることもあるが、基本はガス一色の中の苦しい登高が続く。
強風によろけながら、3000mの飛騨乗越へ到達。予想はしていたが、さすがに稜線に出ると、さらに風の力は勢いを増した。
何度も吹っとばされそうになりながら、何とか槍ヶ岳山荘に到着。10時着で約6時間ちょっとかかった。荷の軽さを考えると、ちょっとかかり過ぎかな…
暴風のため、槍ピストンを諦める声が上がるかとも思ったが、そんな腰抜けは誰もおらず、当たり前のように槍の穂先へ。
強風に難渋していた男女2人組を速攻でパスし、鎖を無視して、一気に最後の垂直2連ハシゴへ。ここだけは突風に煽られて、ハシゴにしがみついてしまったが、お約束の記念撮影で何度もポーズを取って余裕をかます私達。
個人的には27年振りとなる、槍の頂上へ。しかも、ピークは我々4人の独占というあり得ない状況。7月上旬という時期と、この暴風の天候ならではである。
しかし、寒さに長居はできず、早々に下山。直下の2連ハシゴのみ慎重に下降すると、後は駆け下りるように小屋に戻り、すっかり成功を確信した私は、ビールとおでんでご満悦(早すぎる…)。
すっかり良い調子で小屋を出発。またも暴風によろけながら進んでいくと、何と小屋を出てすぐにガスが切れ始めた。槍の穂先が薄っすらと…
飛騨乗越に来ると、何と一気にガスが晴れてきた。もう少し早く晴れてくれたら…と思いながらも狂喜するオッサン4人。
あっと言う間に、薬師や水晶、笠ヶ岳の面々が雁首を揃えて登場と相成った。ここまでほとんど取り出さなかったスマホを片手に写真を撮りまくる私達。
撮影タイムが多過ぎて、千丈沢乗越分岐まで、なかなかタイムが短縮できなかった。
良い事ばかりでもなく、天候回復に伴い、一気に暑くなってきた。どんどん標高が下がり、気温や湿度が上がっていくので、さすがに消耗してきた。
槍平小屋で冷水を頭からかぶり、事態の打開を図るが、ルートも単調だし、かなり疲れてきた…
飛騨乗越の標識では、「新穂高温泉まで14.4キロ」と書いてあったしな〜 やっぱり長い…
それでも、ジローと山話をしながら、気を紛らわせ、何とか白出沢までたどり着いた。行きの時には気づかなかったが、左岸に渡り切ったところに、冷たい水がコンコンと湧いていた。
さあ、後は惰性で下るのみ! 4人でダベりながらダラダラ下る。穂高平山荘から、足場の悪い林道ショートカット山道を敬遠し、遠回りだが、林道をそのまま下る。
しかし、最後まで余裕のこのオッサンら、ホンマに凄いですわ。
結局、新穂高温泉のバス停には17時前着。OM君が疲れているのに無料駐車場まで車を取りに行ってくれた。
コースタイム17時間に対し、実歩行時間11時間… タイムは壊滅的な遅さだが、中3日で登る予定の今夏のメイン山行の大雪縦走に向けて、足が壊れなかったことだけは良かった。
そして、いつものように「ひらゆの森」で一浴し、睡魔と闘いながら、京都まで戻った。
参考タイム
7/2 | 新穂高温泉無料駐車場 3:25 ⇒ 4:20 穂高平小屋 4:20 ⇒ 4:55 白出沢出合 4:55 ⇒ 6:05 滝谷出合 6:05 ⇒ 6:50 槍平小屋 7:10 ⇒ 7:50 最終水場 7:50 ⇒ 8:25 千丈分岐点 8:25 ⇒ 9:55 飛騨乗越 9:55 ⇒ 10:05 槍ヶ岳山荘 10:30 ⇒ 10:45 槍ヶ岳 10:55 ⇒ 11:05 槍ヶ岳山荘 11:45 ⇒ 11:55 飛騨乗越 11:55 ⇒ 12:45 千丈分岐点 12:45 ⇒ 13:30 槍平小屋 13:50 ⇒ 14:25 滝谷出合 14:35 ⇒ 15:15 白出沢出合 15:40 ⇒ 16:55 新穂高温泉バス停 |
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