大船山・羽束山・有馬富士

大船山・羽束山・有馬富士


【日 程】2001年2月11日(日)
【人 数】単独
【コース】十倉登山口=0:30=峠=0:20=大船山=0:35=十倉登山口
     香下寺=0:10=六丁峠=0:10=羽束山=0:05=峠=0:10=宰相ヶ岳=0:10=香下寺
     歴史の道コース登山口=0:10=有馬富士=0:10=歴史の道コース登山口  【2:30】

【記録文】
 北摂山群のほぼ最西端に位置し、京都からは一番遠くになるので、なかなか足を向けられなかった大船山を目指す。その天を突く尖峰は「神々が降りる山」として崇められたとおりで、登行欲をそそる。
 半国山、深山、大野山といった北摂の名だたるピークの北麓を回り込み、羽束川に沿って進む。京都からは1時間30分程しかかかっていないが、とても遠くまで来たような気がする。
 十倉のバス停横に車を停め、歩き出す。段々になっている3つの溜池の横を抜けて行く。最初の池は改修中で空っぽだった。3つ目の池から林の中に入り、沢に沿って登る。汗をかく間もなく、峠に到着。大磯への分岐を分け、大船山に向かう。植林帯の中に良く整備された道が続く。尖峰を感じる急登は波豆川からのルートが合流してからだった。ペースがガクッと落ち、汗が噴き出す。いつしか周囲は明るい自然林に変わった。ひたすら高みを目指す。

大船山頂上の祠 大船山頂上の祠

 ピークには祠が立っていた。説明板によると昔はお寺も建っていたらしい。この狭いピークのどこに建っていたんだろうか。そう言えば登りの途中には、どう見ても人為的に積まれたとした思えない石垣もあった。

大船山から羽束山を望む 大船山から羽束山を望む

 展望は派手ではないが、北摂の山々が勢ぞろい。この山域に最初に足を踏み入れたのは、もう12年前もになる剣尾山だったが、その時にはほとんど判別できなかった山々も今ではだいぶ分かるようになってきた。南の方に背は低いが、非常に形の良い双耳峰が見える。ガイドを読むと羽束山で、やはり目に付く山らしく、ここ大船山と同じように信仰の対象となっている山のようだ。これでは登らずにはいられない。とりあえずは、もと来た道を駆け下りた。

登山口から大船山を望む 登山口から大船山を望む

 車を走らせ、羽束山登山口の香下へ。ここからは羽束山本峰より隣の500m無名峰(数年後、この山にも「宰相ヶ岳」という山名があることを確認)のピラミダルな姿の方が印象深い。バス停には羽束山の標識が出ており、迷うことなく香下寺の駐車場に導かれる。参道らしい石段が六丁峠まで続く。峠からは常緑樹の森の中のトレールとなり、まるで紀州の山々を登っているような錯覚におちいる。しかも今日はポカポカ陽気に恵まれ、一足早い春の訪れを感じた。ピークには羽束神社が建っている。すぐ下に岩棚の展望台があり、南西側の展望が良好。南には六甲山が屏風のごとく連なり、連峰56キロを実感。全縦の苦闘が一瞬頭をよぎる。西には有馬富士の特徴ある姿が印象的。この山を見間違えるはずは無いと思うのだが、ここからの写真をベースにした立派な展望盤は、となりの山を有馬富士としており、思わずコケる。またもや登りたくなってきたので、先を急ぐ。このまま往路を戻る手もあったが、500m無名峰が余りにも格好が良いので、立ち寄ってみることにする。

香下登山口からの500m無名峰(左) 香下登山口からの500m無名峰(左)

 ピーク北側にある観音堂の前を左に折れ、岩混じりの少々険しい道を香下と木器をつなぐ峠に降り立つ。ここが羽束山本峰と500m無名峰との鞍部になっている。500m峰へは踏み跡が続いている。ブッシュの濃い時期は避けたほうが良いだろう。木々を掴みながらの鉄砲登りが続く。何とピークには一等三角点があり、得した気分になる。ここからの羽束山本峰はさすがに立派だ。大船山もすっきりとした姿を見せる。登ってよかった。何度かスリップしながら峠に戻り、香下寺への落ち葉に埋まった薄暗い細道をたどる。5分ほどで溜池に飛び出し、寺はすぐ下。出発から1時間しかたっていないが、なかなか変化に富んだ周遊コースだった。

500m無名峰からの大船山 500m無名峰からの大船山

 さっき見た有馬富士が気になったし、すぐ近くということで、有馬富士森林公園へ向かう。芝生広場の手前に歴史の道コースの入口があり、そこの前に車を停める。コース中には石室も現れ、さすが歴史の道と言ったところ。芝生広場からのルートと合流してすぐ、「わんぱく砦」と名付けられた岩場があり、コースに変化を添える。かなりの急登をこなすと、有馬富士の山頂に飛び出すが、展望皆無。さっきの「わんぱく砦」からの見通しが一番良かった。山には申し訳ないが、あまり登頂の感慨もわかないまま、すぐに下降を開始し、車まで一気に戻った。
 後は温泉だけが、楽しみだ。有馬温泉や汐の湯温泉もチラリと頭をよぎったが、一度も入ってない瑠璃渓のこぶし荘のラドン温泉を選ぶ。各地に雪が残る、杉生〜天王〜深山平のドライブを経て、こぶし荘へ。湯船を独占し、今日1日の疲れを癒した。後は瑠璃渓をドライブし、京都まで渋滞の国道と格闘したのであった。


【参 考】
 07:50    京都市内発
 09:30    十倉登山口
 10:00-10:05 峠
 10:25-10:30 大船山
 11:05    十倉登山口
 11:25    香下寺
 11:35-11:40 六丁峠
 11:50-12:00 羽束山
 12:05    峠
 12:15-12:20 宰相ヶ岳
 12:30    香下寺
 13:00    歴史の道コース登山口
 13:10    有馬富士
 13:20    歴史の道コース登山口
 14:10-14:35 園部町サイクリングターミナルこぶし荘
 16:00    京都市内着


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