−どうみても「東海市街地歩道」 酷暑の中、約40キロの自虐ハイクを敢行−
山行概要
2005年6月19日(日) | |
京都西山・北山 | |
晴れ | |
単独 | |
沓掛バス停=0:30=浄住寺=0:20=松尾大社=0:20=嵐山=0:30=鳥居本=0:15=清滝=0:50=栂ノ尾=0:40=菩提道=1:20=光悦寺=1:25=大岩バス停=0:30=夜泣峠=0:25=叡山電鉄二ノ瀬駅【7:05】 |
記録文
夏山へのトレーニングを兼ねて、約6年振りに東海自然歩道の旅を再開することにする。(歩道の完歩を威勢よくぶち上げたのだが、結局その時に起点の箕面から沓掛までを歩いたのみで、放ったらかしにしていた)
阪急桂駅からバスで沓掛口へ。前回、暗闇の中、ボロボロになってたどり着いたところ。月日の流れを感じずにはいられないが、この間、やってることに進歩が全く見られないことに、我ながら唖然としてしまう。
トレーニングのために自ら望んだこととは言え、期待通りの蒸し暑さも自虐ムードはより高まる。バス停近くのマクドナルドで朝食のついでに半ズボンへ履き替えるという掟破りの暴挙に出た後、通行量が尋常ではないR9の歩道を粉塵を浴びながらとぼとぼと東へ進む。東海自然歩道は、沓掛から地蔵院、苔寺辺りまでの間は、桂坂の大規模住宅開発でルートが消滅している状態であり、しばらく適当に進むしかない。
ひと桁国道の傍らに立つ自然歩道の道標がシュール。どうみても東海「市街地」歩道である。
天皇の杜古墳のところで左折し、やっと国道から解放される。住宅街を適当に北に進む。道は細かく分岐するが、この辺りから新たな道標が整備されており、迷うことなく進む。
静かな浄住寺の境内で今日始めての休憩。もうすでに汗だくである。
割と高級っぽい住宅地にTシャツ&短パンでデイパックを背負った汗まみれのおっさんは、どう見ても怪しく、すれ違う人々の厳しい視線を浴びまくり、快感である。
林を抜ける風で竹同士が擦れる音が何とも風情あります。この辺りは学生の頃に暇さえあれば癒されに訪れたところ。
今日は当然素通りするが、苔寺は事前申し込み制なので、飛込みでは拝観できませんので注意。
鈴虫寺も通過し、再び住宅街を足早に進むと、松尾大社の境内へ。
京都最古の神社らしい。それよりも酒の神様としての方が有名か。
桂川の堰堤をひたすら進むと嵐山の渡月橋。もう暑さでフラフラなのと数え切れないくらい来ているので、特に感慨なく素通り。
人力車がいい感じを出してます。嵐山から嵯峨、鳥居本にかけては、コンディションが良ければ、京の良さを最も味わえるところだと思います。(でも今日は…)
いつしか、鳥居本の渋すぎるまちなみへ。さすがに嬉しくなって「町並み保存館」に寄り道。涼しげな町屋でしばし休憩。この時だけは暑さを忘れることができました。
愛宕神社参詣道の一の鳥居。鳥居本の名称はここからきてます。
ここで道は2分するが、左に向かい、清滝川に降り立つ。
川のすぐそばで見た目は涼しげだが、そうでもなく、やっぱり暑い。
清滝川に沿ってひたすら瞑想の歩行。アスファルトから地道になり、木陰も多いのが救いだが、単調さは変わらない。ひたすら木陰の部分を探しながら歩を進める。
川沿いの道が再びアスファルト道に変わってくると、高山寺の入口。ちょうどお昼の時間だが、周りは立派な料理旅館ばかり。こんなところにTシャツ&短パンで入るわけにもいかず、そもそも貧乏人の私には場違いな場所。
そうこうしているうちに栂ノ尾のバス停までたどり着いてしまう。バス停前にようやく食堂を発見し、何はともあれ「ビール!!」 親子丼で腹ごしらえをし、リスタート。
気温30℃… さらに、ここからのルートはかなり辛い。R162を歩くが、歩道がなく、交通量も結構多いので、見通しのきかないカーブなんかは相当怖い。
先ほどのビールで滝のように汗が噴きだす。顔には白いものが浮かんできた。舐めるとしょっぱい。完全に塩です。あーなんて素敵なハイクなんでしょう(自虐)
中川トンネル手前で右に折れ、旧国道に入る。交通量は激減し、やっと安心して歩く事ができる。
さらに菩提川の出合で林道に入り、谷を遡る。ここから本格的に山の中へ。
北山杉に見とれながら林道を歩く。登りらしい登りもなく、上ノ水峠を越えると、今日初めての登山道となり、坂尻集落へ駆け下りる。
下流の天神川は平安京造営の時に作られた運河の一つです。静かなトレイルを千束集落まで坦々と進む。
千束からは急な車道を一登りで鷹峯。光悦寺には外人がうようよしていた。
ここから、再び市街地の歩行。ひたすら忍耐との戦い。しかも何故かコース取りがむやみに迂回しているところ(尺八谷の辺り)もあり、キレギレ度は急上昇。
写真も取るのもアホらしく(って言うか、撮るような景色もない)、この間、全く画像なしです。西加茂の決して計画的に造成されたとは言えないゴミゴミした宅地を肩を落として進む私である。
公園が現れるたびに、水道水を頭からかぶり、冷却化に努める。住宅地を水浸しで歩くおっさんは、どっからどう見ても不審すぎる。すれ違う人の視線が心地よすぎます。
そんなこんなで、ようやく住宅地を抜け、はるか雲ヶ畑まで続く車道に沿って歩くようになった。もう15時を大きく回った。今日はここから夜泣峠を越えて二ノ瀬辺りが限界か。距離的には大いに不満だが、この暑さを考えると上出来か。
気温は依然として27℃。多少はマシになったか。延々と続く「車道攻め」にもううんざりです。
大岩バス停の手前で栗夜又谷に分け入っていく。周囲はまたもや北山杉。栗夜又谷を離れると山道となる。薄暗い杉林の中、昔ながらの峠道を往く。最後の最後で北山らしいトレイルとなりました。
「昔、幼少の惟喬親王が乳母に抱かれて二ノ瀬に出るとき、ここで一夜を明かされたが、親王が夜泣きをされたため、この峠にあった地蔵さんに願をかけたとたんに泣きやまれた。このことから夜泣峠といわれるようになったという」(東海自然歩道の案内板より)
何度も通ったニノ瀬への峠道を駆け下りる。今回、運動靴のため、さすがに足の裏が痛くなってきた。
無人駅のニノ瀬駅に到着。まあ、「今日はこれ位にしといたろ」って感じですかね。(けっこう疲れてますが)
帰りに寄った近所の銭湯の水風呂は気持ちよすぎでした。
この続きを歩むのはいつになりますか。
参考タイム
6/19 | 沓掛バス停 9:00 ⇒ 9:30 浄住寺 9:35 ⇒ 9:55 松尾大社 9:55 ⇒ 10:15 嵐山 10:15 ⇒ 10:45 鳥居本「町並み保存館」 10:55 ⇒ 11:10 清滝 11:10 ⇒ 12:00 栂ノ尾 12:40 ⇒ 13:20 菩提道 13:20 ⇒ 14:40 光悦寺 14:40 ⇒ 16:05 大岩バス停 16:05 ⇒ 16:35 夜泣峠 16:35 ⇒ 16:50 叡山電鉄二ノ瀬駅 |
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