−和歌浦の北に連なる雑賀山を東から西へプチ縦走!−
山行概要
2023年10月7日(土) | |
和歌浦 | |
晴れ時々曇り | |
単独 | |
紀州東照宮専用駐車場=0:30=章魚頭姿山=0:45=雑賀崎灯台=0:10=雑賀崎台場=0:10=雑賀港漁港=0:40=紀州東照宮専用駐車場【2:15】 |
記録文(写真はクリックで拡大)
待望の体育の日の3連休だが、天気予報が芳しくない… とりあえず酒と温泉目当てで和歌山を目指す。この日は基本晴れのようだが、寒気が入っており、高山は時雨れる可能性が大。と言うことで、標高200mにも満たない、和歌浦の雑賀山を目指すことに。
今回、珍しく高速道路で南下し、和歌山ICから和歌浦方面へ向かう。途中の「すき家 和歌山秋月店」に吸い込まれ、ねぎ玉牛丼の中盛+おしんこセットで、朝から満腹(笑)
和歌浦に到着したが、適当な無料駐車場は見当たらず、やむなく、紀州東照宮の専用駐車場に車を止める。2時間以上1回500円とのことだったが、早朝で係員はいなかった…(歩行後、料金を徴収されたが、300円にまけてくれた)
紀州東照宮や、その隣の和歌浦天満宮には、昨年の5月に参拝した他、何度か来ているので、この日は割愛し、海岸通りを北に数分進むと、和歌公園バス停があり、「潮騒の小径」という散策路が西の山側に伸びているので、こちらへ進入する。
整備された遊歩道を進む。紀州東照宮、和歌浦天満宮の背後の山々を通過していく。
和歌浦天満宮へ下る分岐を左手に分けて10分ほどで、目の前に雑賀山の主峰である章魚頭姿山(たこずしやま)が現れる。主峰と言っても、僅か136.6m(笑) 楽勝である。
章魚頭姿山の山頂には展望台が建っており、150mにも満たない小山ながら、展望は秀逸。
画像は東方面を眺めたもの。人口浜の片男波(かたおなみ:万葉集の山部赤人の歌「和歌の浦に潮満ち来れば潟かたを無み葦辺あしべをさして鶴たづ鳴き渡る」の「潟を無み」をもじった語で、打ち寄せる波のうちの高い波のこと)海浜や、紀三井寺が見える。
北側の和歌山市街中心部を眺めたもの。平山城の和歌山城跡も確認できる。
山頂を辞し、さらに西へ進んで行く。田ノ浦漁港のところで、ルートロスしたが、すぐに間違いに気づき、「潮騒の小径」に復帰。最後は沖見橋を渡って、「潮騒の小径」は終点。次の目的地の「トンガの鼻」へは、ここで右手の県道に下らなければならなかったようだが、なぜか左手に進んでしまい、「レモンの丘公園」を過ぎ、迷路のような雑賀崎集落に迷い込んでしまった…
古くからの狭い路地と階段が、迷路のように複雑に張り巡らされており、もう訳が分からない。「こっちは先に進めへんで」とか住民に言われながら、右往左往…
画像は、もう雑賀崎漁港の近くまで下り切ってしまった和歌山雑賀崎郵便局の辺り。ここから反転し、さらに集落の最上部まで登り返して、何とか雑賀崎灯台に通じる県道に合流することができた。
いや〜 ここ凄いところです。斜面に家々が密集する独特の景観になった要因については諸説あるようだが、大切な船の様子を家から見守るためであったとも言われている。
ようやく雑賀崎灯台に到着。
雑賀崎灯台は、中世に雑賀崎城があった雑賀崎の「鷹の巣」と呼ばれる崖(和歌山県指定天然記念物)の頂上に位置する。昭和35年(1960年)3月の点灯で、地上高14m。
灯台には展望台が付属しており、眺望は思いのまま。
西方を望むと、遠方の淡路島をバックに、左から、双子島、中之島、大島が並び、右端には「番所(ばんどこ)の鼻」と呼ばれる海に突き出た断崖が見える。ここには江戸時代、紀州藩の見張り番所が置かれた場所であったことから、この名が付いたらしい。
南方を望む。右端から、沖ノ島、地ノ島が並び、下津町の大崎が続く。
眺望に満足し、県道を北に戻ると、「雑賀崎台場→」の道標が左手に現れ、海岸に向けて下って行く。
崖の手前に整地された広場があり、ここが雑賀崎台場である。
雑賀崎台場は、江戸末期、外国船の来航に対処するために、紀州藩により沿岸部に築かれた土塁・石垣・砲台などの海防施設で、紀伊水道に突出した通称「トンガの鼻」と呼ばれる岬の先端部に位置している。
周囲には土塁が巡り、土塁の下には石垣が構築されている。台場の築造時期は、構築の際の整地土から出土した遺物により、18世紀後半から19世紀前半と考えられており、和歌山県指定の史跡・名勝である。
雑賀崎台場からは、大島と番所の鼻が、先ほどの雑賀崎灯台からは反対の角度で見える。
雑賀崎台場のある岬の通称「トンガの鼻」という訳の分からない名の由来だが、諸説あり、雑賀崎では畑を耕す際に使う鍬のことをトンガと呼ぶため、そこから付けられたという説や、タケノコを掘る際に使う「とん鍬」が「トンガ」に転訛したという説もある。なお、当然ながら、オセアニアのトンガ王国とは何の関係もない(笑)…
県道まで戻り、そのまま県道を横断し、反対側の南へ、雑賀崎集落に下る細道に入り、またしてもラビリンスの中に突入するが、今回は現在地もしっかり把握しており、迷うことなく、集落を突破、雑賀港漁港に抜けた。
雑賀港漁港は、室町時代には存在していたといわれ、独特な漁法「一本釣り」を編み出したことにより漁業が発展した。「一本釣り」は、「旅漁」と呼ばれる、船上で生活をしながら、東は千葉県、西は五島列島辺りまで当時値段の高かったマダイ、アカハタ、メイチダイなどを求め、長い旅に出るのが通例だったが、漁法の近代化に伴い、徐々に小型底曳網漁法への転換が進み、一本釣り漁は、平成2年(1990年)には無くなったらしい。
そして、最近では、今年の4月15日に、岸田総理が、衆院和歌山1区補選の応援演説を行おうとした際に、パイプ爆弾が投擲される事件が起こったことで有名になった。
時計回りに雑賀港漁港を進み、奥和歌大橋で岩礁となっている箇所を渡って行く。振り返ると、斜面に家々が密集した独特な景観の雑賀崎集落が素晴らしい。
近年、その景観が、世界遺産であるイタリアのアマルフィ海岸のようだと注目を集めており、令和4年7月放映の「世界一受けたい授業」で、AIが判定した「世界遺産そっくり度ランキング」で0.866点を獲得(1.0点に近いほど似ている)し、1位に輝いたとのこと。
後は海沿いに東へ戻り、紀州東照宮の専用駐車場に帰着した。
和歌山市中心部へ。いつものように「ぶらくり丁」のタイムズ駐車場に車を止め、JR和歌山駅前まで、のんびり歩く。
駅前の朝9時から営業している「多田屋」さんに吸い込まれ、10時前から朝呑みスタート!(笑)
しかし、朝早いせいか、メニューに載っているお造りがほとんど品切れで、タコくらいしか無かった…
ウナギの肝串を頼んだつもりが、かば焼き串が来ました(笑)…
ニラ玉!
このタイミングで、すじ煮込み(笑)… 何となく不完全燃焼で終了…
これまた朝からやってる「熱帯酒場」さんへ吸い込まれる、いつものルーティン(笑)
けっこうお腹いっぱいだったが、ゴリゴリキーマとタイガーチキンカレーの2種あいがけをヤケクソでオーダー!
ゴリゴリキーマは、ガツンと来る辛さだが、私的には普通(笑) コロナビール2本で余裕で流し込んだ。
ぶらくり丁に戻り、ここでスマスロ北斗に興じるが、何とか3万円の勝利(笑) 金が増えました〜
そして、これまたお決まりの、市街地中心部に湧く、超濃厚炭酸泉「ふくろうの湯」に沈没し、一気に夕方に。
そして、すっかり常連となった「千里十里」さんへ。
16時からの営業で、1時間出遅れたので、案の定、ほぼ満席だったが、何とか滑り込めた。
地物のイサキ、アジ、ホウボウ、ハマチの造り盛り!
鶏串5本盛り!
カワハギ煮付け!
と言うことで、いつもの「超久 純米超辛口」をオーダー!
海南市にある和歌山県でも最大手の蔵元である、中野BC株式会社の銘酒「超久」。
名の通り、日本酒度+18.5と超辛口。米の旨味をふっくらと楽しむ、これまでの「超久」ブランドとは真逆のお酒らしく、わざわざ杜氏を移籍させてまで開発した期待の新ブランドなのだ!
グラス2杯で、すっかり昇天し、この日はお腹いっぱいで、ラーメンまでたどり着けず… 早々に車内でバタンキューだった…
翌朝、天気が悪いので、早々に帰宅した…
参考タイム
10/7 | 紀州東照宮専用駐車場 6:40 ⇒ 7:10 章魚頭姿山 7:15 ⇒ 8:00 雑賀崎灯台 8:05 ⇒ 8:15 雑賀崎台場 8:15 ⇒ 8:25 雑賀港漁港 8:25 ⇒ 9:05 紀州東照宮専用駐車場 |
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