広橋梅林からの栃原岳

−広橋梅林から栃原岳をピストン! 踏み跡が錯綜し、意外と苦戦…−

   

山行概要

日 程
2023年3月11日(土)
山 域
大峰前衛
天 気
快晴
メンバー
単独
コースタイム
広橋梅林駐車場=0:50=天誅組砲台跡=0:20=梨子堂八幡神社=0:25=波比賣神社鳥居=0:20=波比賣神社=0:20=樺の木峠=0:45=天誅組砲台跡=0:20=広橋梅林駐車場【3:20】

記録文(写真はクリックで拡大)

 今週も土日の好天が約束されたので、遠征を画策。梅が見たくなったので、前から行きたかった奈良県三大梅林の一つ、広橋梅林を狙う。
 前夜は飲み会だったが、何とか1次会で踏みとどまり、睡眠時間を確保。4時に起床し、南へ。
 無料の京奈和道の御所南ICからR309に入り、下市の町中を抜けて、山に分け入る。麓で国道から左に入り、広橋梅林に向かうこともできるが、道が細いので、広橋峠直下の広橋トンネル手前まで国道を進み、右折した方が楽。
 広橋梅林の駐車場は、10台ほどしか止められないので、不安だったが、7時前の到着ということで、私が1番乗りでした。
 登山口に換装し、歩行スタート。駐車場から車道を少し北に進むと広橋峠。北側に廃校になった小学校跡がある。
 峠から南に延びる遊歩道に入る。茶屋の横を抜けていく。

広橋梅林 6:55

 茶屋横の梅林。8分咲きといったところか。
 梅林を周遊する散策路が錯綜しており、なかなか分かり辛い。上に登っていく行く道は、梅林の鑑賞路なので、登らず、民家の間を南に向かうべきである。

民家横の梅 7:06

 最奥の民家の先から山道が続いていたので、進入する。
 広橋峠から、梨子堂(なしんど)集落へ向かうルートは南北2本あり、下市町が整備した「里山ハイキングコース」は北側のルートになり、私もそちらを歩くつもりだったが、少し歩いてみると、南のルートに入ってしまったことがGPSで分かった。
 少し迂回することになるが、途中で2つのルートは一緒になるので、構わずそのまま進む。やや荒れ気味で、あんまり歩かれていない感じだが、地形図に明瞭に点線があるので、油断していた。

 時計回りに尾根を進んで行き、進路が北に転じた辺りで、一気に雲行きが怪しくなる。テープはあるものの、幅広だった道が一気に薄い踏み跡に変わった。地形図では途中で尾根を離れ、西側に下ることになっているが、GPSでそれらしい場所に来ても西に下るルートは見当たらず、そのまま北へ踏み跡が続いている。
 テープはあったし、このまま北に進めば、方向的には必ず北ルートに合流することは分かっていたので、北へ下り続けると、左手にダート林道が見えたので、踏み跡を離れ、無理やり林道に着陸する。
 この林道は地形図にも記載があり、GPSを確認すると、少し北に進めば、梨子堂集落に続く実線ルートが左に分岐していたので、進んでみたが、ここもGPSでぴったりの場所に来ても、ルートが見当たらない… 地形図どうなってんねん!
 元に戻る気力は既に無く、このダート道は北へR309まで続いてそうだったので、栃原岳は諦め、早々に下山することに。
 すると、地形図に点線の全く無いところで、山道と交差し、里山ハイキングコースの標識と、「天誅組砲台跡」を示す案内板が立っていた… 何なんですか、これ…

天誅組砲台跡 7:40

 吉村虎太郎をはじめとする勤皇浪士70余名からなる天誅組は、文久3年(1863年)8月17日、五條代官所を襲い、焼き討ちして軍政を布き、天皇を迎える準備をした。しかし、翌18日、京の政変によって、尊攘派が一掃され、わずか1日で情勢が一変、孤立した天誅組は、押し寄せる幕府方諸藩連合軍との間で吉野の山地を舞台に孤立無援の戦いを繰り広げ、9月末までに散り散りになり、壊滅した。
 この「天誅組の乱」により、この辺りでも戦闘が行われ、この付近に天誅組の築いた砲台があったと伝えられている。

梨子堂八幡神社 8:00

 やっと普通に歩くことができる。整備の行き届いたルートを10分ほど歩くと、車道に合流。標識も完備だ。
 平坦な車道をさらに西へ。左手の高台に稲荷社を見て、さらに進んでいくと、北側から上がって来る車道に合流。里山ハイキングコースの標識があり、ここで左折し、梨子堂の集落に入って行くのだが、そのまま真っすぐ進むコンクリ舗装の細道を下り、梨子堂八幡神社へ寄り道。
 梨子堂八幡神社は、梨子堂の氏神で、応神天皇を祀る。なかなか静謐な空気の漂う神域であった。

 分岐に戻り、梨子堂集落内を進む。車道がいくつも分岐するが、里山ハイキングコースの標識があり、迷うことはない。
 ただ、標識とおり進んで行ったのに、民家の庭先に吸い込まれるような形でルートが消滅してしまった(この時は、そう見えた…)ので、仕方なく戻り、樺の木峠まで繋がっている車道を西へ進む。

波比賣神社鳥居 8:25

 だいたい平坦な車道を西へ進む。尾根の北側を歩いているので、ところどころ、金剛山や葛城山の展望が良いポイントが現れるが、この日は黄砂の影響で、霞みまくっており、残念…
 県道20号線に合流する箇所が樺の木峠で、峠から少し北に下ったところに辻があり、西側に鳥居が2連建ち、車道が山上へ延びている。
 これから向かう栃原岳山頂に鎮座する波比賣(はひめ)神社の鳥居であり、鳥居をくぐって山頂へ向かう。

波比賣神社拝殿 8:47

 ゆるやかに高度を上げていき、テレビアンテナ群を抜けていくと、波比賣神社で、この間、ずっと車道だ。
 波比賣神社は、式内社で、天平2年(730年)の創建と伝わる。
 波比賣神社が鎮座する栃原岳は、吉野三山(栃原岳、銀峯山、櫃ヶ岳)の一つで、栃原岳は「黄金岳」とも呼ばれ、櫃ヶ岳が銅山とも称したことと併せ、吉野三山は「金」「銀」「銅」で構成されていることになる。
 江戸時代以前は「金岳八幡宮」又は「黄金岳宮」などと呼ばれ、栃原岳が黄金岳とも呼ばれたことを反映した呼称となっている。
 御祭神は、日本の代表的な水神である「弥都波比賣神(みづはのめのかみ)」と、かつて八幡宮だったことを受けて「応神天皇」の二柱を祀っている。

樺の木峠の祠 9:10

 来た道を戻り、樺の木峠に戻ってきた。
 峠の東側に祠が建っており、その手前に、往路では歩きことのできなかった里山ハイキングコースの入口がある。ここには道標が全く無く、私は「奈良県の山」に記載があったので分かったが、その知識が無ければ発見は難しいと思われる。
 ルートは普通の山道で、往路で歩んだ車道のすぐ南側高台の山腹を辿っている。左手(北側)がフェンスの箇所が続く。蜘蛛の巣が多く、何度か顔面をやられました…

梨子堂集落 9:31

 起伏がほとんどないので、車道を辿った往路と同じくらいの時間で梨子堂の集落へ帰還。往路で進入に断念した民家の裏に着いたが、ハイキングコースはやっぱり庭先を抜けていた。もう少し確認すべきだった…
 ここからは来た道を戻る。所々で梅林が点在する梨子堂の景色は、とても長閑だ。

梨子堂の梅林 9:35

 6分咲きといったところか… かすかに梅の香りが漂い、ええ感じです。
 順調に天誅組砲台跡に戻り、往路は発見できなかった里山ハイキングコースで広橋峠へ。地形図に記載は無いが、谷沿いにしっかりとした山道が付いていた…

茶屋前の梅林 10:09

 広橋峠では、茶屋が営業しており、かなりの人出で賑わっていた。
 満車になっていた駐車場に無事帰着。往路の時に比べて半分以下のタイムで到着できた(笑)
 そして、遊ぶためだけに70km以上先の和歌山市街へ車を向ける。

「熱帯酒場」さんで恒例の昼呑み@! 12:30

 すっかり和歌山での定宿となった(笑)、24時間400円のタイムズぶらくり丁駐車場に車を止め、けやき大通りに面した「熱帯酒場」さんへ。
 朝8時から普通に呑める、奇跡のお店で、もう何回来てるか分からない。
 生中ときゅうり漬けでスタート!(いつものタイのセロリ漬けは欠品だった…)

「熱帯酒場」さんで恒例の昼呑みA! 12:38

 なんこつとボンジリとレモンと塩コショウ! これはビールが進みます。

「熱帯酒場」さんで恒例の昼呑みB! 12:40

 海南ぶどう山椒香る麻婆豆腐!
 「ぶどう山椒」とは、和歌山県の有田周辺で栽培されている品種で、大粒の実が連なり、ぶどうの房のようになることが名の由来である。和歌山県は日本一の生産量を誇る山椒の産地らしい。知りませんでした…
 すっかり出来上がり、ぶらくり丁のパチンコ屋に吸い込まれ、パチスロに興じるも、瞬時に2万円蒸発した。大惨事発生(笑)…
 仕方がないので「ふくろうの湯」に沈没…

夕食は「千里十里」さん@! 17:07

 夕食は「千里十里」さんをチョイス! 16時半からの営業で、17時前に入ったので、予約なしでも余裕でカウンターの一角を確保する。
 風呂上がりのビールが旨い! 大惨事のことはすっかり忘れ、ご満悦である。

夕食は「千里十里」さんA! 17:22

 サヨリの刺しが来ました!
 頭が鋭利です(笑)

夕食は「千里十里」さんB! 17:29

 ほぼウニ豆腐(笑) ホンマにほぼウニでした。

夕食は「千里十里」さんC! 17:36

 丸ハゲ煮付け! 絶妙な甘辛具合!
 これは日本酒でしょう!

夕食は「千里十里」さんD! 17:48

 と言うことで、「超久 純米超辛口」をオーダー!
 海南市にある和歌山県でも最大手の蔵元である、中野BC株式会社の銘酒「超久」。
 名の通り、日本酒度+18.5と超辛口。米の旨味をふっくらと楽しむ、これまでの「超久」ブランドとは真逆のお酒らしく、わざわざ杜氏を移籍させてまで開発した期待の新ブランドとのこと。
 キレが最高! 丸ハゲとのマッチングも最高で、3合呑んでしまった…

「○京」さんで〆! 18:53

 気が付けばフラフラと「○京」さんに吸い込まれ、ネギ中華そばを頼んでいた…
 ちなみに和歌山のラーメン屋は店名に丸や〇が付く店が多い。これは昭和20年代、屋台で中華そばを提供していた「丸」が繁盛し、この店で働いたり、丸の味を目指したりした人たちが独立した際、店名も丸にならった結果、今も「丸」がついた店が多いらしい。これも知りませんでした…
 さらにビールを注入! 完全に押さえが効かなくなり、またしてもパチンコ屋へ… 一番ヤバいパターン(笑)

復活の大勝利! 21:37

 昼に大負けした時に、挙動が良さげだった隣の台をゲット!
 さらに1万円溶けたが、次の千円で、ユニコーンガンダム大爆発! 46000円ゲットで+16000円と見事リベンジ!
 あ〜良かった…
 夢見心地で車へ戻る。爆睡必至だ…
 翌日の龍門岳へ

参考タイム

3/11広橋梅林駐車場 6:507:40 天誅組砲台跡 7:408:00 梨子堂八幡神社 8:008:25 波比賣神社鳥居 8:258:45 波比賣神社 8:509:10 樺の木峠 9:109:55 天誅組砲台跡 9:5510:15 広橋梅林駐車場

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