−約32年振りに再登頂! しかし、こんなに急登だったっけ?−
山行概要
2023年3月12日(日) | |
龍門山地 | |
快晴 | |
単独 | |
簡易水道施設跡駐車場=0:10=龍門の滝=0:15=登山道入口=0:50=龍門岳=0:30=登山道入口=0:10=龍門寺塔跡=0:10=簡易水道施設跡駐車場【2:05】 |
記録文(写真はクリックで拡大)
昨日の広橋梅林、栃原岳からの連戦。
4時に起床。本日は日本三百名山の龍門岳を約32年振りに目指す。
京奈和道で五條ICまで引き返す。酒とパチスロをしたいだけの和歌山市往復だった(笑)
途中、五條市内の「すき家」に立ち寄る。
牛まぜのっけ朝食でパワーチャージ! 山かけも後で追加注文しました。
吉野川沿いに走行し、大和上市を過ぎ、「河原屋」交差点で左折して、R169から県道28号線に入る。吉野運動公園が右手にある辺りで左折し、山口集落の細道へ。32年前はここまでバスで来て、ここから歩いたようだが、記憶がほとんどない…
すぐに吉野山口神社が現れる。境内左手奥に伸びる細い車道を沢沿いに進んで行く。1kmほどで舗装路は終点となり、簡易水道施設跡を利用した駐車場がある。3、4台ほど止められそうだ。バイオトイレもある。
2人組の先客がいて、食事を取っておられた。私が先にスタートする。
しばらくはダートの林道が続く。道幅も狭く、普通車では厳しいだろう。
10分ほど歩くと、左手の谷下に滝が見えてくる。これが龍門の滝で、遊歩道が滝下まで整備されているので、寄り道。
龍門の滝は、高さ10mほど。江戸時代にここを訪れた松尾芭蕉が詠んだとされる「龍門の花や上戸の土産にせん」という句碑があった。
ダート林道に戻り、少し進むと龍門寺塔跡を示す標識があり、左にルートが分かれるが、帰路に立ち寄ることにし、さらに進んで行く。5分弱ほどでダート林道が二又に分かれるが、道標があり、左のルートへ。傾斜が強まって来る。
さらに10分ほど歩くと、ようやく林道終点となり、登山道に入る。
初めは尾根状のところを登って行くが、傾斜はさほどでもない。再び沢筋に合流し、しばらく沢沿いに進み、数度の渡渉や堰堤を越えたりもする。
沢の二又の所で、沢を離れ、明瞭な尾根筋を登って行くが、これが急だ。山頂直下まで延々と続く。こんな急だった記憶が一切残ってなかったので、面食らってしまった。しかも、ひたすら杉の植林帯で、景色に変化なく、面白味が全く無い…
それでも1000mを切る低山なので、高は知れている。西谷集落から登って来るルートが左手から合流すると、傾斜は一気に緩くなり、すぐ先が龍門岳の山頂だ。
ピークには「岳ノ明神」と呼ばれる高皇産霊神(たかみむすびのかみ:高木が神格化された神)を祭る小祠が建っている。一等三角点の山だが、展望は0… 故に速攻下山する。急登だったゆえ、あっと言う間に登山道入口へ着陸する。
龍門寺塔跡に立ち寄る。立派な礎石が残っていた。
龍門寺の創建時期は不明だが、醍醐寺本「諸寺縁起集」に収める「龍門寺縁起」によれば、7世紀後半に義淵僧正(奈良時代の法相宗の僧)が明日香の岡寺と共に国家隆泰、藤氏栄昌のために建立したと伝えられている。往時は、金堂、三重塔、六角堂、僧房などの伽藍が立ち並んでいたと伝わる。
塔跡は、奈良県の史跡に指定されている。
龍門の滝を見下ろしながら下り、すぐに駐車場へ帰着。とりあえず、吉野山口神社まで車を走らせる。
鳥居横のスペースに車を止め、吉野山口神社の境内へ。
境内は広い。鳥居をくぐり、鬱蒼とした社叢に囲まれた参道を進んで行くと、巨大な拝殿が迎えてくれる。
桟瓦葺の平入切妻造で、中央上部にに銅板葺の唐破風が段違い屋根として設けられている。
拝殿の後方に本殿が離れて立つ。
吉野山口神社の創祀年代は不詳だが、式内社で、境内の高鉾神社とともに「竜門大宮」と称され、竜門郷21ヶ村の総社として崇められていた。
祭神は、大山祇神(おおやまつみのかみ:山の神)。天候を司る天神とされたため、中世になって天満宮と称されるようになった。
明治の、神仏分離により、境内の神宮寺が廃寺となり、社名も、吉野山口神社と改称した。
山口神社本殿のすぐ東横に、高鉾神社の本殿も建つ。似たような造りだ。
高鉾神社の創祀年代も不詳だが、山口神社と同様、式内社で、正中2年(1325年)頃までは、龍門岳山頂に鎮座していたが、村民が話し合い、タカホコヂという場所に遷し、その後、現在の吉野山口神社境内に遷座したという。龍門岳山頂に嶽神社が祀られており、高鉾神社の本宮、あるいは元宮と呼ばれている。祭神は、当然ながら、元宮の嶽神社と同様、高皇産霊神。
本殿前の灯籠に、文亀3年(1503年)の銘があり、遷座の時期は、その頃と考えられている。
延喜式では、吉野山口神社が式内大社で高鉾神社は式内小社だが、明治の社格では、吉野山口神社が村社で高鉾神社は郷社と逆転しているのが面白い。
境内横の畑から、龍門岳が望める。立派な山容だ。
正直、ピークの展望も無いし、自然林も乏しく、何で三百名山に選定されているのかと不思議な山(関西百名山にも選ばれてないし…)だが、歴史とこの山容から選ばれているんですかね…
昼前には枚方に帰宅しました。
参考タイム
3/12 | 簡易水道施設跡駐車場 6:45 ⇒ 6:55 龍門の滝 6:55 ⇒ 7:10 登山道入口 7:10 ⇒ 8:00 龍門岳 8:00 ⇒ 8:30 登山道入口 8:30 ⇒ 8:40 龍門寺塔跡 8:40 ⇒ 8:50 簡易水道施設跡駐車場 |
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