−絶好の秋晴れをゲット。爽やか展望ハイクを満喫−
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山行概要
2004年10月16日(土) | |
伊吹山地 | |
快晴 | |
単独 | |
JR木之本駅=bus=杉野農協前=0:30=白谷登山口=0:25=東尾根コース入口=1:25=横山岳東峰=0:15=横山岳西峰=0:40=鳥越峠=0:30=墓谷山=0:30=南罫寺=0:20=杉野農協前【4:35】 |
記録文
天気予報で、10/16は絶好の好天になることが予測された。これを逃す手はないが、前夜、職場の宴会で痛飲し、帰宅したのは2時過ぎ…
この春に行った小谷山の印象が良く、何となく湖北地域に行こうとは思ってはいたので、酩酊の状態ながらも何とか横山岳をセレクトし、ネットで急遽アプローチを調べる。烏丸御池駅6:23発に乗らないと日帰りは不可能との結論に達した。完全に酔っ払った状態で、ここまで調べた自分を自賛しながら、いつの間にか机で寝ていた…
奇跡的に6時に目が覚めた。ほとんど夢遊病者のように漂いながら、コンビニで食料調達もこなし(乗換えがタイトなので必ず用意しておく必要があった)、何とか地下鉄に間に合った。以後、山科でJRに乗り換え、長浜経由で木之本駅で下車。登山口の杉野農協前に向かうバスは僅か2分の接続であり、ダッシュで改札を飛び出す。
金居原行きの湖国バスの乗客は私の他には同じく登山姿のおっちゃんが1人のみで、マイクロバスはR303を静かに山中に分け入っていく。
当然のように杉野農協前で2人とも下車。柔軟体操を行う私を横目におっちゃんは先行していった。
まずは昔ながらの家並みを歩く。お婆から何度も声を掛けられる。「今日は琵琶湖が見えるで。ワシは登ったことないけど」
私の年齢の2倍以上ここで生活をしていたであろう人が登っていない山に、わざわざ京都から登りに来る私。この対比が何故かおもしろく感じる。
立派な道標に従い、網谷林道に入る。ここでおっちゃんに追いつき、しゃべりながら歩く。何とまだ50代なのに、最近退職され、悠々自適の生活を送られているようで、羨ましいことこの上なし。いつもなら平日登山のところが、たまたま土曜の方がバスの接続が良かったので、今日来たとのこと。世の中には恵まれた人がたくさんいますね。
ぐだぐだとしゃべりながら歩くうちに、白谷登山口に到着。何と登路に予定していた白谷コースが広域林道の工事のせいで、通行不能であることがここにきて発覚。
やはり酔っ払って調査したツケが回ってきた。仕方がないので、東尾根コースで登ることに。このためさらに林道を歩き続ける必要あり。しばらくはゆるやかだが、次第に傾斜が強まる。呼吸を整えながら登ると分岐が現れ、ここを右に取る。(道標あり)
この分岐からすぐに東尾根の登り口がある。
ウザい林道から待望の山道となるが、尾根に乗るまでがかなりの急登。振り返ると杉野富士の別名を持つ墓谷山が別名どおりの姿を見せている。
尾根に乗ってからも、しばらくは骨の折れる登りが続く。何度か立ち止まり、背後に大きく広がる金糞岳を眺めながらの休憩を余儀なくされる。体も汗だくになる。
しだいに傾斜がゆるやかになるとともに、ブナが目に映るようになってきた。さらに登り続けると、東峰東側一帯の平坦地に到達。この辺りはブナ林が広がっていて、まだまだ黄葉には早いが何とも爽やかな気分になる。1ヶ月前に神室山で立派過ぎるブナの大木を見すぎただけに、小ぶりな印象は否めないが、それでも京都から日帰りでこれだけのブナを見ることが出来るのだから、堪えられない。
東峰の手前には岩峰があり、ここで展望が一気に開けた。
Panasonic FZ-1の12×ズームでゲット。ある程度予測はしていたとは言え、やはり新雪に彩られた白山の姿を見ると声を上げてしまう。
岩峰から少しの登降で東峰に到着。ここも広々とした展望が広がる。
量感的に一番目立つのが能郷白山。登ったときにも思ったが、さすがに山容の大きさは奥美濃では他を圧している。
手前は余呉湖。左端には竹生島も確認できる。
ピーク中央の岩に腰掛けての昼食。二日酔いの身ながらビールを取り出す。山頂での向かい酒はまた格別です(笑)
さあ、西峰への縦走に向かう。
この吊尾根は展望も良く、非常に気持ちの良い縦走が楽しめる。
東峰と西峰の鞍部周辺は、またもやブナ林が広がっており、ブナに囲まれながら、西峰へ向かってゆるやかに登り返す。
西峰の手前に白谷へ下る分岐があるが、下の登山口と同様、閉鎖されていた。
西峰は明るい広場となっているが、周囲の木が邪魔になって、展望は不良…
ピークからは南へ、鳥越峠方面に下っていくが、結構急です。今回ジョギングシューズで来てるので、滑りまくるが、長年培った下りのスキルを駆使して何とかコケることなく下る。(たまたまです…)
いったんゆるやかになったところで展望が開け、「望横ベンチ」の標識があった。
再び急降下となる。よっぽど急なところはロープが付けられていたので、助かりました。
峠の周辺は、これまでの自然林から一変し、植林帯でした。静かに風が流れていました。
妙に懐かしい気持ちがして、ズーミングしてしまいました。
峠のすぐ南に越地谷を下るルートが分岐しているが、ここはもう一頑張り、墓谷山へ縦走することに。(帰りのバスが16時台しかなく、時間調整を図る必要もあった。)
峠から少し登ると植林帯から再び自然林の中を歩むようになる。杉野富士と呼ばれる山であるので、急登を覚悟していたが、それほどの登りはなかった。それよりも今日このルートを歩いた人はいないのか蜘蛛の巣が多く、何度も顔面直撃でキレそうになりながら、せっせと登り続ける。
ピークは東面が切り開かれており、金糞岳が屏風のように聳えています。金糞岳… すごいネーミングですね。日本の山で一番インパクトのある山名じゃないでしょうか。ちなみに私は未踏です…
杉野富士の別名を実感したのは下り始めてからだった。とにかくめちゃ急。ロープがなければ尻をついて下っていたかも… ジョギングシューズはやはり危険です。
唐突に平坦地となり、南罫寺に到着。本尊の十一面千手観音菩薩は33年に1回の本開帳。故に本日は空しく通過するのみ。
階段状に整備された参道を下っていくと、車道に出る直前に御神木がありました。
帰りの車道では、地元のおじさんに「熊が出まくっているのに、一人で山を歩くとは何事か!」と説教されてしまいました…
ゆっくり歩んだつもりですが、結局、バスの時間まで1時間以上前の到着となってしまいました。
それでも、近所の子どもと遊んだりしながら、夕暮れの杉野集落の光景を楽しんでいるうちに、あっと言う間にバスの時刻になりました。
何か懐かしい気分にさせられた、湖北の山旅でした。
参考タイム
10/16 | 杉野農協前バス停 9:00 ⇒ 9:30 白谷登山口 9:35 ⇒ 10:00 東尾根コース入口 10:00 ⇒ 10:30 休憩 10:35 ⇒ 11:30 横山岳東峰 12:05 ⇒ 12:20 横山岳西峰 12:25 ⇒ 13:05 鳥越峠 13:10 ⇒ 13:40 墓谷山 13:50 ⇒ 14:20 南罫寺 14:25 ⇒ 14:45 杉野農協前バス停 |
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