金剛山・大和葛城山

金剛山・大和葛城山


【日 程】1984年3月27日(火)
【人 数】男4人
【天 気】晴れ後曇り
【コース】千早登山口=0:20=千早城跡=0:55=転法輪寺社務所=0:30=湧出岳=0:45=パノラマ台=0:45=水越峠=1:15=大和葛城山=1:20=葛城ロープウェイ前【5:50】

【記録文】
 高校受験を終え、束の間の開放感の中、中学の連れと登山を計画する。金剛は六甲の次に気になっていた山で、当時の私には1000mを超える標高が大変魅力的だった。
 京阪牧野駅を始発で出発。京阪、御堂筋線、南海、バスと、当時の私にしては立派な小旅行を経て、ようやく千早の登山口にたどり着いた。早朝なのに登山者が多いのには驚いたが、今思えばほとんど毎日登山の方々だったのだろう。
 勇躍、石段を駆け上る。千早城跡で楠木正成に思いを馳せた後、なおも整備の行き届いた千早本道を進む。いつしか、足下がしばしばスリップするようになり、頭上の木々には霧氷が輝くようになってくる。3月下旬ということで、軽アイゼンは持ってこなかったが、社務所直下はアイスバーンになっており、登山道脇の木々を掴みながらの情けない登行になってしまった。
 社務所前の広場は雪原となっていた。なおもへっぴり腰で湧出岳に向かう。この辺りのブナの巨木は素晴らしかった。湧出岳で360度の展望を満喫した後(たぶん、大峰、大台の山々が全開だったと思うが、当時はさっぱり同定できなかった。)、水越峠へと何度もスリップしながら、下る。さすがダイトレルートだけあって、多少の積雪はあっても、ルートミスの不安は感じない。すっかり雪が消えると林道に出合い、峠までのんびりと進む。
 水越峠から大和葛城山への登りは、この日の天王山だった。階段の急登が、延々と続く。振り返ると、つい先ほど山頂にいたはずの金剛山が雄大に横たわっている。自らが歩いてきた距離に感心すると共に、疲れもドッと押し寄せる。

大和葛城山から金剛をバックに大和葛城山から金剛をバックに

 大和葛城山のピーク周辺は日当たりのせいか、雪は完全に溶けていた。後は降りるだけ。当時の体力を考えれば、ロープウェイで降りるのが順当だったと思うが、無理をして歩いて降りることにする。東斜面はまだ雪が豊富に残っていた。疲れで踏ん張りが利かないせいもあって、みなコケまくる。しかも現在のエアリアでは悪路とされている北寄りの尾根道を下ったせいか、最後は日没との競争になり、あせりまくり、汗だくでのゴールとなった。
 登山の素晴らしさ、そして、それ以上に怖さが身にしみた山行だった。


            

       inserted by FC2 system