瑞牆山・金峰山

瑞牆山・金峰山


瑞牆山瑞牆山


【日 程】1988年4月30日(土)〜5月1日(日)
【人 数】単独
【コース】
 30日 JR韮崎駅=TAXI=瑞牆山荘=0:35=富士見平B.C.(←1:05/1:25→瑞牆山) 【3:05】
 1日 B.C.=0:50=大日小屋=0:30=大日岩=1:20=金峰山小屋=0:35=金峰山=0:55=大日岩=0:20=大日小屋=0:30=B.C.=0:30=瑞牆山荘=0:25=金山山荘=1:30=増富温泉【7:25】

【記録文】
 30日 快晴
 初めての単独行。緊張したのか『ち<ま』の中ではあまり眠れなかった。松本に着いても雨が降っているし、『もう帰ろう』と思ったが、気を取り直して甲府行きに乗り換えた。すると塩尻の辺りから青空が広がり、南ア、八ツなどが見えてきて『やっぱり来て良かった』とおもわずニンマリしていたが、韮崎駅になぜかあった体重計に不用意にもザックを置いてしまい、それが36kg(今思えばムダなものばかり入っていた)と指すのを見て『やっぱり帰ろう』と思った。しかし駅前をブラブラするうち、タクシーの相乗りを誘われたので、そのまま勢いで瑞牆山荘まで人ってしまった。ここまで来たら登るしかない。私はしかたなくザックに差し入れの袋2つをくくりつけ、胸にはサブザックをかついでヨロヨロと出発した。
 が、10分歩いただけでバテてしまい、あっさりB.C.(ベースキャンプ)方式に計画を変更した。富士見平まではしっかりした道で迷う心配はないが、かなりの急登でもうバテバテだった。富士見平にザックをデポして サブザックで瑞牆山に向かう。
 天鳥川の源流まではダラダラ下り。雪解けの水で喉を潤す。ここから奇岩の乱立する瑞牆山への直登である。ルートは岩のはざまを縫うようにして付けられているので、見た目ほど簡単に登れるがピークまで急登の連続だ。ルートが大鑓岩の右下を通って北側に廻り込むようになるとビークは近い。懸念された残雪も殆ど無く夏山同然に登れた。
 やっと着いたピークでは大展望に恵まれ、正面に八ヶ岳の勇姿がものすごい迫力で迫って来る。サークルの別パーティーが登っているはずの鳳凰三山北岳の下でひしゃげているようだ。去年行った甲斐駒、仙丈も奇麗だ。浅間山が噴火しているのも手に取るようにわかる。あまりに気分の良いところなので、昼寝をしたりして3時間もくつろいでいた。
瑞牆山頂にて  瑞牆山頂にて瑞牆山頂にて
 名残惜しいピークを後に往路を戻る。B.C.には3時に戻ってきたが、テントに入ったとたん眠ってしまい天気図をとることができなかった。5時に起きて空しくレトルトカレーを食べていると、あまりにも情けなく見えたのであろう、共立女子大ワンゲル部の人たちが私におかずやデザ−トを分けてくれた。また4〜5人用のテントに1人で寝るのはこれまた空しかった。

 1日 快晴
 4時起床のはずが30分寝坊してしまい、慌ててサイト地を出発。飯盛山の山腹をトラヴァースして大日小屋へ。小屋の横に流れている水はうまい。ここから見上げる大日岩の高度感は凄く、岩までの登りもまたエグかった。
 大日岩からは奥秩父特有の樹林帯の尾根道で、新緑が鮮やかだ。砂払いまで登ると森林限界となり、展望がきいてくる。今日もド快晴だ。金峰山頂の五丈岩もすぐそこに見える。ところが金峰山小屋に直接出るルートに入ってしまい、時間をロスしてしまった。小屋でビール (500円) を買って、残雪で眩い斜面の中を頂上へ最後の登り。
金峰山頂にて  金峰山頂にて金峰山頂にて
 2595mのピークは人でいっばいだった。五丈岩によじ登って、周囲の大観を堪能する。今日は北アまで見えたが、なんといっても1番印象的だったのは、富土山のバカでかさだ。これだけでもここまできたかいがあったと言えよう。このビークでも2時間程ねばって、尾根を直接下る。下りは尻セードで速い、速い。あっと言う間に大日岩に戻ってしまった。この区間の時間短縮で『今日中に下山したい』という欲末がムクムクと頭をもたげてきて、スピードをアップする。B.C.に戻ると30分で撤収をすまし、瑞牆山荘までは快調に飛ばしたが、ここから増富温泉までの2時間の林道歩きは地獄をみた。ようやくたどり着いた温泉に飛び込んだのは言うまでもない。

 松本でステビーの後、翌日は霧ヶ峰に向かった。


   

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